あとがきによると、二日月に栖むの、栖には、ふたりがふたりの落ち着く先であればいいなと思いながらつけたものだそうです。
波乱のラストだった上巻。
下巻の冒頭では満月に憧れている理央が、羊介と出会ったことで変わってしまった満月に傷つけようと、実力行使に出たところ、間一髪で羊介が止めたところから始まります。
そして、助けられた満月が羊介のことを好きかもしれないと自覚し、告白。
からの、えちな展開へ。
どちらが上か下か問題がありつつ、満月×羊介に。
わりと長めの尺でえちえちが描かれていました。
そんなtn…描写は、トーンぐしゃぐしゃなヤツでした。
で、満月たち預かりモデルたちは、元の事務所へ戻ることとなり、、、
という、別れの展開に。
後半は離れ離れになった以外は、とくに波乱の展開はなく、けれど明らかに満月に影響され、羊介に残った習慣が愛おしく感じ、
また誰しもが欠けたなにかが分からないまま探し、満ちることで思い出すという、モノローグにグッのキた、えちえちで温かい読後となったストーリーでした。
攻め受け、モデル設定がお好きな方や、男前受けがお好きな方にオススメのハートフルBLです!
追伸: あと個人的に、上下巻それぞれカバー下の月が違うのが良きでした。
上巻→二日月で、下巻は満月ですよね??
ふたりが出逢ったことで、満ちたことを表現しているのかと思うと、エモくてちょっぴり泣けました。
改めて、考え尽くされて完成したカバー下デザインの凄さに震えた作品でもありました!
凪がれ星のスピンオフで、カリスマ的人気のモデル羊介と、他の事務所に所属していたが訳あって、羊介の事務所預かりとなった年齢問わず根強い固定ファンがいる満月とのお話です。
cpは、満月×羊介。
出逢い頭に、満月へキスした羊介。
なにも考えずに、他者へキスしたり抱いたりできる羊介は、どうやら誰かと間違えた? 風だった。
仕事で一緒になり、プラベでも一緒になり、、
一緒にいるうちに満月は、羊介のことをカワイイと思うようになります。
そして、深く考えず羊介が誰かと致していることを知り、その相手が自分ではダメかと迫ります。
また、羊介は満月のことを知る業界関係者から、満月の悪い噂を聞き、
本人にその旨を伝えますが、付き合いのない他人よりも満月のことを信じると話し、、、
えち展開では、羊介の人より大きな犬歯ネタからの、舌を舌で殴るというフェチ好きさんがバンザイしそうな要素が♡
ナニソレ! と、興奮したまりあげは。
(あと興奮したのは、受けにかけられた手錠!!)
と同時に、プラベではルーズな羊介が、満月と出逢い、きちんと向き合おうとしている姿勢に、冒頭のチャライメージとだいぶ違う、実は誠実なイメージを受けました。
で、今巻のラスト。
あの、、、
めちゃくちゃ物騒な展開が予想されるのですが、、、(恐る恐る)
とにかく下巻が楽しみです(怖々と!)
幼なじみ同士、英雄の兄を好きな海生と、秀雄とのお話続編です!
前巻で、海生に英雄兄に恋人がいて同棲することを知られてしまいました。
隠していたことで喧嘩になってしまったふたり。
避けられたり、無視されたりで距離が離れてしまったふたりですが、
その間に海生は、英雄への気持ちを自覚します。
そして英雄が海生に、好きと伝え、、、?!!
という、一気にBのL色が強くなった今巻。
肌色シーンは変わらず多く、けれど好き合ってる同士となった今巻では、想いを自覚したことで海生の英雄への想いや、英雄との過去エピソードなど、
どれほど英雄がヒーローだったのかが分かり、ラブいのと甘い(まりあげはにはそう見えた!)のとが描かれていました。
そのなかで、熱でダウンした海生が心細さから英雄に送ったメールからの、外で待機していた一連のエピソードにギュッと心臓を鷲掴みにされ、
いつまでも二人よ、永遠に!
と、なったまりあげはでした。
続編もまだあるのでしょうか。
終わりそうで終わらない次巻、とても楽しみにしております!
見事に内定先ゼロな就活生の彩瀬。
イベント会社のアルバイトを始め、大好きなプロレス興行などに関われてハッピーだったが、この会社の社長である未波のテンションが苦手だ。
けれど、バイトを通して強引に社長のペースに引き込まれていった彩瀬は、次第に変化していって、、、
という、サクセスストーリー。
社長は、ヤリ〇ンでフリーセッ…主義という、なかなかそこだけの字面を見ると、仕事はちゃんとしているが、クズ攻めっぽくノリで生きている人種だ。
そんな攻めに翻弄される、影薄な受けちゃんだが、確実にこの社長のおかげで人生の転換期を迎えていた。
適材適所。
そんな言葉が浮かんだ、このお話の受けちゃん。
自分では気付かなかった長所を第三者からの反応により知り、
それまで学校などでは名前をなかなか覚えてもらえなかったほどの影薄存在でしたが、人は輝ける場所へ身を置くと、水を得た魚のように生き生きとしてきます。
で、そんな受けとセ〇レ状態だった社長の攻めも、遊びではもう致せない…と、距離を置き、、、
年の差や立場が違いすぎる二人が出逢ったことで、ステキな相乗効果が起こったラストは、かなり胸アツでした。
また、脇役のプロレスラーたちもグッジョブなキャラ立ちしていて、プロレスラー同士の恋模様も気になってしまったまりあげは。
もうね、
愛ある人情味あふれるやり取りが本当に最高なのですよ。
(この脇役ふたりだけでも萌える!!)
めちゃ熱なので、一度はプロレス観に行きたい!
体験したい方や、暑い夏に負けじと過ぎる熱いBL読みたい方にはオススメの一冊です!!
あと、タイトルのキャッチーさがセンス良!! ってなって、良き良きでした♡
親の再婚で兄弟となった天才ヒットメーカーのツトムと、リーマンの孝。
孝は、Ωと結ばれたい願望があり、幼き頃のツトムと番つもりだったが、やがてツトムがαだと知ると、手のひらを返したように離れていってしまった。
そんな孝の恋人をいつもNTRしていたツトム。
渋々、NTRの結果を受けいれてきた孝。
けれどある日、ふたりの関係に変化が。
ツトムの魂の番が現れてしまい、、、
ちなみにその魂の番は、すでにΩの恋人がいて、Ω×Ωであり、子どものことなどの事情もあり、4人で話し合うことになり、、
ツトムの本心とは、、??
また、孝の本心とは、、、?!!
帯の後ろにある、「ただ1人のΩと結ばれたい。」
これは、孝の言葉でしょう。
常に、NTRてきた孝にとってツトムは足枷でありました。
しかし、最終的にはツトムは孝のことをずっと大好きで、大切だったということに気付き、、、
ツンデレすぎるツトムの孝へのBIGLOVE。
また、再婚前まで不遇だった孝の幼い頃の記憶。
切なすぎる四者の恋模様に、ソフトタッチな画とともにグッと惹き込まれた新感覚オメガバースでした。
NTR系や、女性が関わってくるのが苦手な方はご注意ください!!
強烈なお表紙のカラー。
おどろおどろしい帯の人形のイラスト。
オメガバースもので、β×Ω。
オカルトライターのΩ視点で、Ωの失踪事件を集めて1冊にまとめていくお話です。
その失踪事件がとにかくホラー。
というのも、共通して「トツナギ」という双頭の日本人形が登場するからです。
ビジュアルが怖すぎ問題の、不気味な人形(帯の画)が苦手な方は、まずここで回れ右したほうがよきと思われます。
なぜなら終盤に向けて、ホラーというよりもスプラッタな場面が多くなっていきますゆえ、、、
そして、主人公のΩの恋人、βの家系もそのトツナギに関係があることが判明し、戦慄する結果となります。
これ以上はネタバレになってしまうので、ここではお伝えできないのですが、
まさかの伏線回収時に戦慄したので、暑い夏に背筋凍る思いがしたい方には、ぜひオススメの一冊です!!(稲〇淳士の声で)
ゲイでバリタチの喫茶店店員である、陽キャの市井。
彼は、常連客の深月がガチで好みで、ぐっちゃぐちゃにひたいと密かに思っている。
また、同じくらい大好きな声優の初谷みきとにもハマっている。
ちなみに、みきとは、妹が貸してくれたBLCDで受け役をしていてハマった口だ。
そんなある日、店の常連客である深月と、みきとが同一人物だと市井は知る。
そして、バリタチだった市井は、深月を押し倒そうとして、押し倒されるなど、まさかの受け側になってしまうが、、、?!!
という、展開です。
みきとの同僚声優が当て馬? っぽく出てきたり(しかも市井とも、とあることで実は面識あり)、その同僚声優が市井との関係を取り引きに出し配信コラボする流れになり、カメラの調子が悪すぎ問題で素顔が映っちゃって顔バレしたり、深月のリアコの女子が深月のことを盗撮したSNSアカウントを作り、ストー〇ーしてしまい、それによって市井が深月との盗撮を控えるために距離を置いたり、、、
などなど、その後も終盤までハプニング続出ストーリーでした。
が!!
このハプニングのなかで明かされる、イケボで市井へ迫る深月のクソデカ感情の秘密。
バリタチを攻める深月の攻め力と、時折見せる馴れてなさ具合の正体も判明。
イケボでカッコイイのに、またカワイイ面も見せる深月のギャップの魅力に、市井同様ヤられてしまったまりあげはでした♡
イケボ攻めのギャップに溺れたい方には、オススメの一冊です!
また一作。
サノアサヒ先生が、とんでもない救済作品を発表しましたね。
今回の受けは、攻めにイカ焼きと間違えられるズタズタの腕を持つ就職浪人してフリーターのメイク男子の人見。
人見は、自分の容姿にコンプレックスを持っているため、化粧してないと会話どころか外出すらできない。
そんな人見が遡ること二年前。
オープンキャンパスに来ていたDKの茅ヶ崎に一目惚れ。
けれど、目が合った瞬間に怖がられてしまい、失恋してしまう。
卒業したというのに、茅ヶ崎が入学しているだろう年にその茅ヶ崎が参加した映研の新歓に参加。
酔った茅ヶ崎にボロボロの傷跡の腕を見られ、イカ焼きと間違われたリ〇カの痕に食いつかれ、、、
という冒頭。
茅ヶ崎には憧れの人がいて、最終的にそれが誰だったかと判明するオチは、なんとなく流れで想像できるのですが、そこへ至るまでの過程と言いますか。
どうしてイケメンな茅ヶ崎が素朴な格好しているだとか、段々とパズルのピースがはまっていくように明かされていく事実や、性癖。
また、人見にとっての茅ヶ崎という存在に一目惚れしたことにより、その瞬間から今まで、人見が救済されたエピソードなど、
どこか狂気を孕みつつ、人の弱い部分をタブーとしないで丁寧に切り込んで描き、きちんとキャラ全員を救っていくサノ先生の救済技法? は、さすがだなあと思いました。
そして、このテーマで描ききれたのも、さすがレーベルがマーブルさんだからこそだろうなあと、勝手に憶測し、一方的に拍手したいお気持ちとなったすげぇ一冊でした。(上から目線すみません!切腹!!)
そして、えちです。
茅ヶ崎が巨tn…です。
紙コミックスのtn…の修正は、ぐじゃぐじゃの白消しです。
ふたりの子どもで、長男の伊織が誕生し、ルイがお姉ちゃんに♡
カワイイお世話焼きさんが、なにかと伊織の面倒をみてくれ、良きお姉さんぶりを発揮しています。
それゆえ物語の後半では、伊織の初めての発語が、渉(あーむ)で、なかなか自分のことを喋ってくれないことにショックを受けるエピソードが。
また、伊織とルイに関しては、保育園でちょっとした事件が、、、
β地区で、バース性のある人間はめずらしいこともあり、その認識の違いに起きてしまったことで、、、
それから、ストレスにより匂いがなくなってしまった渉。
月イチ、子どもたちを預け、恋人日を設けた甘々デートなふたりや、海のエピソードなど、ほわほわゆるふわ展開には変わらず心温まりましたが、
まさかの立て続けに上記に起こったバース事件はさすがにびっくりしました。
けれど、家族みんなでフォローし合うスタイルが、本当に良きファミリーとなったなあ!と感慨深くもあったし、シオンと悟の関係ももっと読みたかった最終巻でした。
このファミリーよ、永遠に幸せであれ♡!!と読後に強く願った一冊です!
兄の発掘調査を手伝う農家の青年、ハルチカ。
ある日、発掘調査をしていると、古びた箱を発見。
なかから、人が出てきて、自らを戦神の阿修羅だと名乗り、、、?!!
という冒頭。
田舎のスローライフで、阿修羅(ハルチカから、シュラと名付けられる)はすり減っていた自我をハルチカとの同居で取り戻していく、心温まるハートウォームBLなのですが、
戦神は孤独だという立場により、家族に憧れる元々の人格を戦神となったときに無理やり封印してしまい、今回の覚醒とともに二重人格的に登場。
戦神の面と、ちょっぴりえちで甘えたなプリティ人格のプリシュラ、どちらも魅力的でキュン♡としましたし、この人格が後に問題を起こし、シュラ本人が苦悩してハルチカが受け止め、救済するシーンは本当によかったねえ!涙涙
と、ハンカチで目元を拭いた次第でございます。
そして、ハルチカのtnがパンツ越しにも巨tn…と分かって、お主……なかなか、やるなあ(◜ᴗ◝ )/////!
のお気持ちでした✧(どんな気持ちだよ?!!)
ラストでは、ハルチカ兄のスピンオフもありそうな予感があり、まだまだ楽しみが隠れている? あったかい人外BLに、心洗われました♡