原作ありの作品とのことですが、良くも悪くも雰囲気漫画的に終始していたのかなと感じました。とても絵は素敵ですが、受けも攻めも感情の揺れ動きが目に見えては薄く感じてしまったので、実際は色々と思う所があるのだろうなというのは勿論感じたのですが、そこに説得力を持たせる厚みが足りなかったのかな、と思います。
ラストもあ、そういうことなのかな? と思いはするもののふんわりとした感じなので、好きな人は好きだけど好みが分かれる描かれ方なのではないかなと思いました。そういう描き方が情緒的なのはわかるのですが、個人的にはもっとはっきりわかりやすく描いて貰った方が良かったかも。と、モヤモヤ感が残る読後感でした。
私同様、想像にお任せする系のエンドが苦手な人は楽しめないかもしれません。
百瀬先生の作品は、「ナカまであいして」で沼っただけに、この作品はどうだろうと気になりつつも手を出せずにいました。理由は個人的話なのですが、そこまで幼馴染萌えというものが自分になく、ハマるか自信が無かったからです。
読んでその思いは良い意味で裏切られました。言葉を選ばずで恐縮ですが、まず二人とも、顔がめちゃくちゃに可愛い。勿論顔だけでなく内面的な魅力も読んでいるうちに沢山気付かされるのですが、焦れったくて甘くて可愛くて、でも胸を締め付けられる展開もあって。気付けばすっかり二人の虜になっていて応援したくなる一心でした。
幼馴染好きの人は勿論、そこにあまり萌えを見い出せないという私のような人でも、食わず嫌いのままでいるのは勿体ない!色んな人に知って欲しい!と思える大好きな作品になりました。