まひるが「女装」ではなくあくまで「ユニセックス」な描写が新鮮。中性なXジェンダーな人を描いた作品はまだ見かけたことがなくこの作品が初めて。
笑われるのが怖くてみんなと同じフリをしてるけど、
男らしさや女らしさ、生まれた性別に添った既成概念のらしさを求められたり、みんなと同じでいることを求められると苦しくなる人は読んでみてほしい。どちらでもない私はまひるが女装ではなく徹底してユニセックスである描写が刺さった。
デザイナー陽平のキャラクターとまひるの相性の良さが微笑ましくて、掛け合いもお互い無理しない感じが好き。
陽平が無表情口下手でまひるへの思いを言葉では語らず、全て全て服へ込めて伝える所が良い。2人にしかわからない言葉みたいで美しい。
コメディが散りばめられていて楽しく読みながら、男でも女でも何者でもなくても自分が思う自分でいていいんだと思えて涙が出た。
今までになかったジェンダー表現、令和のBLを感じる作品。
絵が可愛くて、漫画力ある方だと感じます。
しかし登場人物の性格と行動が?です。
駿、小説家の卵で破談して沖縄へ来たということで、成人した二十代半ばあたりの設定の様ですが高校生の実央待ち伏せして声を掛けたり、下心だとハッキリ言ってるのに完全に引いてしまった。自覚なくても孤独な子に付け入っちゃってて、そんな大人怖いです。異性でも同性でも未成年にそんなこと言う大人はダメ。クズ設定ならまだ理解できるんですけど、「心が洗われるようなボーイズラブ」とあったのでとんでもないギャップでした。
3年後、帰ってきた実央の性格が変わっていて、そのきっかけも駿を好きになった理由もわからないまま積極的にとりあえず身体を繋げようとするのも残念で理解出来なく、モヤモヤが募ってしまいました。