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女性きいろぞうさん

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リーマンものの好きが詰まってる❤︎が、もう少しグッとくるなにかが欲しい気がする

作家様の作品は、いくつか試し読みさせてもらっていたんですが、コミックスを買って読んだのは今作がはじめて。

綺麗なリーマン×2
両片想い、ケンカップル
しごできでも可愛い反応する健気受け
年下攻め(が、ひれ伏す図も最高)

加えて、2人して実は孤独だったり、
苦労人だったりで、周りから評価されてる陰で人知れず努力していること、またそこにそれなりの理由があるとお互いに知り合うことで更に気持ちがカタチになっていく。

素敵な要素が詰まってるんですけど、
もうひと声深みが欲しいと欲が出てしまうといいますか。
キャラの背景、抱えている家庭の事情がそれぞれあるんですけど、説明で終わってる感がある、またその事情もありがちにも感じるかな…

共感が深くなると、頭で考えるより前のめりになってとにかく好きだってなるんですけど
家庭の事情以外のキャラの性格に反映するような何かがあると良かったのかなぁ
タイトルの「ひれ伏す」が攻めの前戯なんかに反映されてる感じはいいんですけど、もっと濃い分かりやすいくらいの癖をくすぐるものが欲しかったかも。
描き下ろしの、腕枕は受けがする側っていうとこは面白かったです。(なんかこうゆうところがグッときます~)

期待が大きかっただけに、辛口ですみせん。
リーマンもの初めての人には読みやすい本かと。


恋を知る前の気持ちの揺れが尊い❤︎

商業デビュー作だそうです。
作家様のインディーズでの作品は知らないのですが、
同人を読んだ時に感じる自由な作風が魅力的でした。

自由な作風、大きな点でいうと
ラストですかね。
BL読んでると、DK…16歳でも大人顔負けの
恋愛上手が出てきたりしますよね。
それはそれでオイシイ、全然ありなんですけど
今作は、もう少しそこを繊細に迫ってみた作品なのかな、と。

表紙の彼は、元々は誰からみても人懐っこい性格で
自分自身は群れずにひとりでいる事ができる人に憧れながらも
自分は寂しがり屋だといいます。

作品紹介では、表紙の彼、怜が受となっていますが
作中では、はっきり描かれてはいないですね。
とにかく、2人は子どもの頃に出会っていて
そのたった一度のやりとりをお互い忘れられずに
高校生になって再会するんです。

で、レビューの冒頭に戻りますが、
高校生というと、周りが恋愛を意識し始める年頃。
受の怜くんも、その渦中にいきなり放り込まれ
友達と遊べなくなったり、嫉妬されて、あらぬ噂を流されたり
それこそ、もみくちゃにされてしまいます。
彼自身、人嫌いではない、むしろ人恋しくなる性格なのに
いつもの日常が平気で壊れていってしまうような
そんな恋愛感情に拒否反応を起こしてしまう。

再会した、攻めは淡い恋心を再燃させますが
そんなこんなで自暴自棄になっていた受は、
自分を恋する気持ちが理解できない、と言って
再会を喜びながらも、うやむやにしようとするんです。

この背景を凄く丁寧に描かれていて、且つ
台詞や、ちょっとしたひとことに作者様のセンスが感じられて
読みながら、わくわくしてしまいました。

途中から出てくる、軽音部の仲間たちも良い味出してて
2人の関係が進む側で盛り立ててくれます。
クライマックスは文化祭であったり、DKアオハルならではの
展開がまたエモい。またクサ過ぎない。
ぜひ、読んでみてください。

そうやって、少しずつ親しく話せる友達が増えていくうちに
受の気持ちも癒されて、恋愛に対して気持ちが動いていくのかな、
そこの描写が読者に汲み取ってもらう的な描き方で、余韻を残す感じなんです。
短編ではないですが、どこか似ていて久しぶりにあの心地いい感じを味わったように思います。

型にハマっていない作り方なので、好みは分かれるかもしれませんが、好きって気持ちを前に改めて切り込んだテーマ、そして瑞々しい語りは、読み応えを感じる人もいるんじゃないかな、と思います。

ラブコメかと思いきや、泣ける。けど、ずっと変わらずtnkについて悩んでる笑笑


まず言いたいのは、タイトルにある通り
ギャグかと思いきや泣ける、がしかし
その間もずっとtnkのこといってるのがまたおもろい。とにかく読んでみて、とおすすめしたい。

TL描かれてた作家さんの、初BLなのかな。
言われてみると絵柄がそんな感じの印象を受けます。

タイトルから、掴みを思わせるパワーワードやフラグの数々。
それらが最初は畳み掛けるような勢いを感じはしつつ
読み慣れてるこちらとしては
最初なるほどーと冷静に受け止めてたんですけど、

途中、変態純粋天然ピュアの
受のキャラが掘り下げて語られた辺りから
見事に掴まれてしまい、
なんでしょ、所謂
天然受けキャラが攻めを振り回す可愛いね–っていう癖を狙っているだけではない、と。

受は周りから宇宙人と呼ばれてしまうくらい
昔から浮いてしまう理由が分からず
自分には絵を描くことでしか上手く伝える事ができないと悩んでいるんですね。
これは、受に寄り添ってあげたくなるものを感じてしまいました。
やーわかる〜キャラ深かった。これは好きってなりました。

攻めの方も、そういった健気で真剣な受の姿に
いつのまにか自分の人間不信が癒され惹かれていくんですけど、

あ、このタイトルにある受のましろくんがナニがなんでも描きたいアレは、
臨戦状態の攻めのtnkなんですね。
でも、人間不信から攻はEDになっておったと。

攻くんのキャラも語れる深みがあっていいんですよね。
元々は下町育ちで今でも家業の銭湯の手伝いをしたりとイケメンで周りからちやほや言われてても
本来の攻くんは、人情味があって優しいコなんです。
この女の子からのちやほやされ具合がトラウマになるくらいの扱いの酷さで
BLなのでそこら辺は容赦なく描かれてしまうのかもなんですけど笑

ぐいぐいくるのは遠慮がないのに、周りくどい女の子に対して
求めてくるものは変態だけど、好きなものに真っ直ぐ素直な受け
ってことで、思わぬところから恋心が転がり込んでくる笑。

EDは心因性。その治った原因が受。性別は♂だけど、
そりゃ臨戦状態になったコレを次は受け入れて欲しいってなるし、
男でも全くやぶさかではなくなってしまうのは必然。
受もまた可愛いんです、おぼこい反応のギャップとか、改めみると色白でもちもち肌とか
気付いたらエロい目でみちゃってる攻。楽しい笑

でも受の方は、自分のことで精一杯だしおぼこい
きっと宇宙人とか言われてるくらいだから
あんまり人との付き合いも恋愛含めて浅いんでしょうね。
だから、攻の変化も気付けないし、
攻めが思わずしてしまったキスも
理由が分からず、自分がまた何か間違えてしまったと落ち込むんです。
ここのところが、他の作品ではあまりないパターンで
受キャラの複雑さとストーリーの面白さにグッときてしまいました。

最初は、EDtnk をたたせるために
抜きあったり(受けはそこまで考えてなかったとこも可愛い)
身体から先パターンではありますかね、
でも自分のEDが治って、受に傾いていくどうしようもない気持ちを
何にも分かってない受のために我慢する攻め。でも我慢できず、のモダモダ。
その優しさに受けも気付いて好きになっていく受。
あー大分ネタバレしちゃいましたけど、
これは是非、ここらへんを意識して読んでみて欲しい。

作品の外側からただ見ただけだと
あるあるな雰囲気がしますが、
作者様の描きたいものを応援したくなる
レイヤーが何層もあるような読み応えかと。

こちら、続編も決まっているそうなので楽しみな案件です〜
ありがちな展開ではなくて、ニッチな萌をまた読ませてもらいたいです。

大袈裟に語らないとこが凄くリアルでイイ❤︎

B’sLOVEYサイトで無料連載されてた今作。
実は、4話から最終話までを先に読んでしまってたんです。
たまたま存在を知って読み始めたら止まらなくて

コミックスで、馴れ初めから読めるのを
楽しみにしてたんですけど、
第一印象は、淡々としてるなぁという。

どっちかが凄くイケメンでモテるとか、
攻の淳さんが受の晃介の今は亡き母親への
恋心を未だ拗らせていて葛藤するとか、
分かりやすく説明入れて語られるとかはなく
また、メインともいえる晃介くんの
淳さんへの憧れから恋に変わる過程も
ときめき度はやや抑えめな描写
ではあるんですけど、

BLいろいろ読んできていま、
敢えて分かりやすい説明をされずに
ニュアンスで読み取っていくような
それが改めて日常感というのかな
今作はそんな作品なのかな、と。

まず、ダンスものということですが
描かれているのは彼らの日常がメインであり
毎日、朝になったら起きて
学校に、仕事に行き、美味しいご飯を食べて
そして趣味でダンスを続けている
心の拠り所といったら大袈裟になるけど、
自然とそうなっていることってありますよね、

もちろん、2人にはそれぞれダンスとの出会いや関わり方があり、
ダンスを通じて、心湧くような恋する気持ちと、また新しい自分との出会いを積み重ねていく。
そうやって悩み生きている
どこにでもいる2人の
恋のはなしと了解して読まれて欲しいです。

ほんと終始、作品のリアルな感じが印象深い。
今回は特に、現実の世界で
2人は普通のサラリーマンと学生
そして同性同士の恋愛という事も
当たり前に知ってるけど、経験はなく
知らない誰かの話だけで、今までは異性と付き合ってきた2人。
どこにでもいる、でもちゃんと色々な経験をして、それなりに歳を重ねて生きてきている。

そんな2人が出会ったら?
それまでとそれからを
正直に丁寧に描かれていて
読みながら、自分のいる現実の世界と地続きになっているような気分になる
この味わいが好きだな、って思いました。

あぁこんな感じだよな。
好きになるって後から気付くし
それは多分こんな感じな気がする。
同性同士が常識として認識されるようになった現実で、当事者になった時に
淳さんの恋愛観とか受け入れる流れとか
これもアリだなぁ分かる。みたいな。

読み慣れたBL的ドラマチックさとは違うけど、
この熱量は紛れもなくリアル感も相まっていて
読み直す度に深くなる味わいがあります。

このとても、正直に描かれる作者様を
これからも応援していきたい。
期待を持って星5にさせていただきました。

マンガ自体は、もうヤバい最高です。
ダンスの臨場感はもとより、機微の表現
作画、コマ割り。読んでいて楽しい。
2人のキャラも魅力的。
普通のひとを描きながら魅了させる。
とにかく読んでみて欲しい。
社交ダンスって元々観るの好きなんですけど、
めちゃめちゃ、いざなわれました❤︎

その後の2人の話も読んでみたいです❤︎
手に取って、最初の感想はそのままに
また思い出すようにして読み返して欲しい作品。おすすめです!

兄弟失格 コミック

りんごの実 

最高❤︎あとからじわじわと味わわせるリアルを体感して!

こちらを読んでる方は、もう既に同人から読まれてるひとが多いのかな…
とにかく満を辞して!という言葉が相応しい今作。

同人が配信されて、その表紙から漂ってくる、
只者ではない迫力に思わず手にとった日から沼になった私です。この日が来るのを待ってた…
同人だと巻毎にレビューできないんですよね、ちるさんは…問い合わせたりして(だって巻を追う度にレビューで布教したい)
とにかく、もう感無量。

同じくなひとも、この不穏な騒ぎ(笑)に気になってるひとも
是非、この神作ともいえる、りんごの実先生の力作を読んで欲しい。

実は、同人の1巻が出た時点でレビューを書いているんですけど
その頃のを読むと、能天気にこのマンガ面白い!ってコメントしてるんですよね。
何を言いたいかというと、このお話は最後まで読んだ後の読後感がヤバいってこと。

とにかく今作はトピックから、めちゃめちゃイカしてます。
BLマンガ、色々禁断モノが出て群雄割拠な様相を呈してますが
(ほんとやめられない沼)
こちらもまず実兄弟モノ。どこにそんなリミッター外れる温床があるんや、と訝しがるヒマを与えず、兄がゲイビに出てた衝撃の動画を弟が観ることから話が始まるんですよね。

ただここでもBL読み慣れてると、
あぁこうゆう流れね。と冷静に了解できたりしちゃう。
がしかし、この作品に何故こうもハマってしまったのかと考えてみたんですが、
この作品は禁断モノにありがちな闇落ち、背徳感といったものよりも
兄弟、家族といった言葉で括りきれない
歪なカタチでありながらも、
かけがえのない存在、もっと言い換えると
自分一人では生きていけなかった、この人がいたから自分は生きてこれた
互いに生きる意味と思い合っていた関係をアップデートして再構築するような
人間ドラマとしての一面が垣間見えるからなのかな、と個人的に思ってます。

いかにもアオハル真っ只中といった弟ヤヒロくんの分かりやすいくらい動揺する反応と過激になっていく愛着、
一方の兄キハチくんの方も、時に行き過ぎる親愛が故の衝動でヤヒロ君のまだ言葉にもならない情に応えてしまう

でも、それだけじゃない2人の結びつきを
物語る背景がしっかりと描かれていて
紆余曲折をしながらも、出した答えは
この2人だから辿り着いたものなのかな、と。

実兄弟はアリかナシかと決める前に
この2人について知らないと、
知った上で、簡単には決められないような
複雑な人間模様を味わってみて下さい。

それらは一見するとコミカルに描かれているんですけど、表面上は変わらない日常が少しずつ壊れていく暗さが後半からじわじわと広がっていくグラデーションが最後のクライマックスを迎えても晴れることがないリアル感にゾクゾクします。

この味わい深さ。
コミックスになるということで
しばらく読むのを温存していたので
久しぶりに読んだんですけど、ほんと
この兄弟はどんな風にして2人で生きてきたんだろう、
本当にそのルーツを知りたくなりました。
なんか、それくらいキャラが深いんですよね。

同人2巻が出た際、(コミックスだと第9話)
ここで終わりとしてもいい流れではあったんですけど
(当初は完結とされていました)
しばらく間が空いて出された3巻を描くにあたって、
先生の中で続きを描くのは辛かったとコメントされるくらい
色々な葛藤をされ、乗り越えて答えを出され描かれた3巻で
そういったところから見ても、どれだけ考え、作り込まれた作品なのか、と。

こんな情報なくても、本編を読まれたら
無言で了解されるかと思います。
それくらい、読み応えのある作品だと
太鼓判を押しておすすめしたいです。

レビューなので、マンガについて申しておくと
丁寧な作画に加えて、コマ割り、カットのスケールの取り方が
思わず手を止めて眺めたくなるほど、
惚れ惚れするくらいで、読んでて楽しいです。最高。
ほんと気持ちいいくらい。
そのテンションはエロい場面でも衰えることを知らず、
はーずっともっと見たい。楽しい&美しいとも言え。

そして台詞をはじめ、言葉のチョイスがまたセンス良いんですよねー
特に、キハチ君のトンデモ明るさは、闇堕ちしそうな2人の現実を
あたたかいものにしてくれてる。
先生も、キハチくんのキャラは想定外の動きをする的なコメントをされてましたが、ほんと愛すべき陽キャ兄受け。
新しい、且つ唯一のキハチという癖が私の中で出来ましたよ。。
是非、読まれて体感してみてください❤︎

まだ電子のみなので、描き下ろしのコメントはそれのみなんですけど、
ヒロくんのその後が描かれるというので
見届けなければ!と意気込んで臨んだ次第です。

なんというかなぁ、まだ子ども過ぎる彼が手にしてるものは
可能性とか希望だけなんだけど、信じたくなる。
信じて応援せずにいられなくなる健気さが眩しい。
そして最後のイラストで涙です。
良いんだよね?私の感じたもので間違ってないよね?
この余韻は想定してなかったので、じんわりしてしまいました。

何度も言っちゃうけど、是非ぜひ読んでみてください。
おすすめです❤︎



隠し持った本音で、めちゃめちゃときめかせてくるやつ❤︎

とんでもなくピュアで尊い気持ちを描くのに
まるで対極のような、
エロくて爛れた2人をみせて語ってくる話。
この最高のギャップ萌え、読み応えともいう、
大好きです❤︎

個人的には記憶に新しいところでいうと
イイモ先生の悪癖を思い出しました。
(すいません、他の作家様のなんですけど)
純愛が語られているという、あのお話は
SとMと、暴かれた人の性が語られていながら
2人のニコイチ的純愛と言わざる得ない
素敵な作品でしたが、
この作品を読んで、最初から全然違う
プロセスを踏んでるのに、
読み終わった時に、とんでもなく幸せな気分にさせられてしまう
久しぶりに、ギャップ萌えヤラレタって思いました。

とにかく、寮部屋から始まった
2人のプレイがほんとこれも見応えありまくりで。
この完全版といわれてる今作は、
がるまにに先あげてた単話をまとめてるんですかね?描き直しもあるみたいですけど、
もぅど迫力でいて、素晴らしくエロく大満足間違いないです❤︎

その部分が詳細であるほど、
不器用な2人の本音が尊くみえる…❤︎
最高です。最強?笑
ぜひ、堪能されて下さい。

実は、最初評価は星4だったんですが
理由としては、攻めの方の
好きって気持ちに切り替わっていくところが
いまいち分からないかもーと思ったからなんですけど、そこは自然な流れなんですかね
出どころが少しでも語られると萌っとなったかも。
しかし、後から振り返ると
いつのまにかハマってたな的好きだとすると
堪らなくなり、限りなく5に近い、
それに、他が最高過ぎるということで
星5にさせていただきました。
(すいません、まどろっこしくて)

こちらも続編あると嬉しいなぁ
不器用な2人のイチャイチャを
もっとみてたいです。
おすすめです❤︎

タイトルに惑わされるな!これはただのエロものではないぞ 読ませてくれるキャラとストーリーの深みが良い

出版社さんとか気にしないで読むので
確認するまで気付かなかったんですけど
他に出された作品みるとエロエロな感じなんですねぇ
このタイトルが、かろうじてラブコメを感じさせてはいるものの、エロみを前面に出しとるなぁと思ったんですが、納得です。

しかし、もぅ内容はめちゃくちゃしっかりしたストーリーで読ませる王道ラブストーリーだと申し上げたい!

最初の試し読み部分を、先生のXで読ませていただいて、大分そのギャグに笑ったんですけど
でも、そこら辺から既にキャラの性格やトラウマがしっかり反映されていて
後から知る、天然キャラ受ちゃんの抱える闇に改めて泣かされる羽目になるので
読み応えのあるこの面白さ、是非読んでみていただきたいです。

まず、主役2人について。
攻めは、爆モテイケメンです。
昔から女の子に言い寄られては付き合ってはきたものの、
見た目が良すぎた為、女の子がマウントを取るために使われたり、あらぬ噂を流されたりと酷い目に遭ってきたせいで、自分の気持ちが追いつかないまま、EDにもなってしまっています。

受けは、いわゆる天然ちゃん。
今の言い方でいう特性持ちなんでしょうね。
拘りが強くて、過集中。周りからは度々奇行と呼ばれてしまってるんですけど、
本人も気にしていないわけじゃなくて、自分も他の人のように、周りと上手く付き合うことができたら、自分は気持ちの伝え方が上手くない、と悩んでいます。それでも唯一、上手く伝えられている気がしてるのは賞を獲ったりした絵を描くことで、今は美大生なんですね。

この2人が、攻めの実家である銭湯で運命の出会いをするわけなんですが、美大生の受け、ましろくんは、子どもの頃から男体、特に勃キしたtnk に魅せられた癖持ちで、銭湯で一緒になった彩人くんの身体に変態スイッチが入ってしまい、また勃たなかったと落ち込んでる攻めに、あなたの立派なtnk を描かせて欲しいと前のめりで迫るところから話は始まります。

いやーBLならではの展開ではあるんですけど、先生の漫画力が素晴らしくて、丁寧に過程が語られつつ、わざとらしくなく読んでいて本当に楽しい。
勃ってるところを描きたいけど、EDになってるから無理。なはずなのに、下心なく純粋に自分自身を認め、欲してくれる受けの様子をみて、落ち込んでいた攻めの彩人くんが初めて心が動くんですね〜(tnk も笑)
といいつつ、はじめはモデルとしての造形的魅力ではあるんですけど、その様子が真っ直ぐで心地良い、と関わっていくうちに、まぁモノがtnkだけに先に身体がというか、一緒に気持ちも反応していくという素敵なやつなんですね。
やーまんまとやられた笑。
そこからのコミカルからシリアスへのグラデーションも見事です。
エロネタ全開かと思いきや、気付いたら萌えが止まらなくなっている最高楽しいパターン。
久しぶりに良い作品に当たったわ〜と感無量です。

また、とても丁寧な描写も特筆ものです。
ファッションのセンスも外してなくて
自分の頭の中で補完することなく安心して?楽しめました。
TLも描かれていますが、BLを描かれるのは初めてなんでしょうか。
キャラや表情なんかも凄くひきつけられる魅力があって、とっても良いです〜
受けちゃんの美大生ファッションとか好きだなぁ。
背景の描き込みも細かくて好きな感じです。
先生の画力で他のジャンルを描かれた作品も読んでみたい。

こちら、1〜3話の合本版なんですけど、
コミックスになって欲しい。
いま、1話無料となってるので是非読んでみてもらいたいんですけど、回を追う毎にストーリーが深くなっていくので、ぜひ読み進めていただきたいです。





点と点が繋がり、小さな円から広がる愛おしさ満載のフィナーレ❤︎

太陽と、風と土と水と生きる素朴な営み、
フォークロアなディテールで溢れた世界
大好きな世界観で描かれる本作は
一巻からずっと追って読んでました。

それから、完結巻リリース前の
作家様の配信を視聴したり
ちるちるのインタビューを読んで
また解像度があがった気持ちで
3巻を読んだ次第です。

思えば、王道シンプルなストーリーといえば
そうなんですよね。
神様に嫁ぐΩ受、からの溺愛ターン。
でも、そこに神様、とひとことでは語れない
この世界に存在する生き物の在り方などが
まるで想いがカタチとなって叶っていく様で
語られていて、そこに気持ちが乗っていく
読み応えがある所以なんじゃないかなと思います。

BLを読んでて、オメガバースにも大分慣れましたが笑
その読み慣れた設定でさえ、
この世界観の中でちゃんと点と点が線で繋がるようにして語られていて、もぅ未読の方は(3巻のレビューでいないと思いますが)是非そこら辺も味わって楽しんでいただきたいです。
私はこのオメガバ、一番好きだなぁ。

3巻を読んで、正直大きな事件などはないです。いや、あると言えばあるんですけど。(どっちやねん)
2人の関係は、奇跡のような特別な出来事によってではなく、
誰かと気持ちを交わし、会話を交わすようにして淡々とした日常の積み重ねから出来てくる
当たり前のリアルを、丁寧に描かれている感じです。
今回は、妊娠、出産という局面になるんですが、これ、本当は大変な事件なんだけど、
現実でも当たり前のように取り扱われてたりしますよね。
でもよく考えたら、身体が急に大きく変化していく訳で、しかもルカは母親をそれで亡くしているから怖くなってしまったんでしょうね。(2巻最後から出だしの辺り)

ここで、クロがもう男前過ぎる!
一巻からずっと、クロの朴訥でいて優しさが半端ないところにキュンキュンきてましたが、ほんとカラスの本質も相まってるのか、番に対する献身ともいえる健気さ、ヒトにはないピュアなところに惚れてまう、です。好きだー!

他の神様も、元々は動物だった訳ですが
それぞれ性質が影響してる部分がみえるのも
読んでいて楽しみのひとつ。
また、読む前から気になっていたノアの話は
ウェレに想いを寄せていた、というだけではなくて
ノアがはじめた物語で語られる、この世界の仕組みに関わる話で、全てが線で繋がった時の衝撃みたいなものはあったんですけど
そのショックの後に訪れたのは、切なさであって、ルカの「同じ」という言葉に救われる、彼もまたささやかな存在でいいんだという答えで。

何処にどう、と言葉で言うのは難しいんですけど、
記号のように使われる言葉ではなくて、
そこにちゃんとストーリーがあり、
想いが紡がれていることに、只々胸が熱くなります。

作家様の想像力と、創造するちから。
それから向き合ったもの、その深さと広がり
そうやって出来たのではないか、そう思います。

最後に、他の皆さんも大いに感じ入っていると思いますが、2人のイチャイチャがほんと最高❤︎
エロいといえば、めちゃくちゃエロいんですけど、
土着的といいますか、愛の営みそのものを
こんなに描かれてるのってもう好き過ぎる❤︎

Renta!では、10P丸ごと睦み合いが最高でした。
個人的には、その前の書き下ろしで、ほろ酔いのクロがピュアっぷりをまた暴露したくだりにも爆でした❤︎
是非読まれて、楽しんでいただきたいです!

読み手への信頼感を感じるよね❤︎


上下巻まとめてのレビューになります〜❤︎

パラレルワールド全開の
この展開、どうなることかと思われましたが
見事にお話を締め括られました。
ほんと、さすが。
描きたいものを描かせてもらえた、と
先生のコメントがありましたが、
本当に遊び心すら感じられる仕掛けを
随所に施して、鮮やかにラストを迎えた感。

読んでいて、楽しかったです。
正直、すぐこの場で解説しようとか
そんな気分にはなれないくらい
カロリー消費して、今。って感じなんですけど

楽しいくらいに翻弄されて
清々しい程のヤラレタ感❤︎
是非、体験されてください笑

BL要素は少なめとも言われてましたが、
これは妄想してみて下さい。
ひた隠しにするどころか、本人でさえ
ほの見えてる位の淡い恋心ともいえる
特別な感情を、
未来が視えてしまうばかりに
先に知ってしまい、多分それがなければ、
始まることのなかったかもしれない恋。
なんですよね〜萌える❤︎

幼馴染同士の恋は
めちゃめちゃ遠回りをして
彼らにしかできないプロセスで
想いをカタチにしたわけですな。

そのことを自然に引き寄せるようにして
2つのパラレルワールドと
お祖父様というメンターによって導かれるように辿り着いた果てで
晶の気持ちが追いついて
蛍の気持ちが形になって
その2人の姿に、読んでる方も
いつのまにか迎え入れている幸せなラスト。

描き下ろしでは、2人のifな世界線で
それぞれ、その後のストーリーを
描かれています。
でも、ちゃんとそこもきっと2人は大丈夫。
って思える強い気持ちが宿っていて
読んでいて、とても素敵な気分になりました。

説明調になりすぎず、(特にBLの部分で)
読み手に託すようにプロセスをみせ
投げかけるように語るストーリー。
改めて、先生の骨太な作風といいましょうか
好きだなぁと思わずにいられない体験となりました。

ぜひ、上下巻で最後まで読まれてみて下さい。
おすすめです。

何それ愛かよ コミック

ろじ 

もう何このセンシティブ!!!ノンケBL最高です❤︎

先生のXであげられてる時から
大好きで読んでましたが
コミックスで今回読み直して
こんなに刺さる話だったのか…!と。
周りに人がいるのに、涙が出てきて
久々にヤバかったです。
なので、うまくまとめてレビューできるかどうか自信はないのですが。

まず改めて、ノンケものの良さを感じたことを
お伝えしたい。
どっちも恋愛対象は異性なのに
そこから恋愛感情が芽生えるって、
見た目ではない性的でもない、
入り口は未知の領域なんですが
本作では、それが自然且つエモーショナルに描かれていて読む方を引きつけて放しません。

特に言葉以外で表す心理描写に
とてもセンスを感じます。
人ってこういった反応するよね、の
イメージの解像度がエグくて
そこにキャラの性格もしっかり乗って
読んでるとワクワクしてくるですよね。
ストーリーの面白さに加えて、
そういったところも、ろじ先生作品の魅力のひとつなんじゃないかな、と思います。

そのストーリーについて。
今回の2人はノンケ同士ですけど、
身近な親しくしてる友人にゲイカプがいるんですよね。(今作のスピン元となった「青と碧」の2人)
それが多分、彼らの価値観を変えてくれるのに
一役買ってるのかな。スピンの良さというか、
設定の妙を感じます。

でも、それだけじゃ普通は同性に特別な興味が向かない。
そこの詳細をコミカルに、ドライなぐらいに淡々と描かれている、そこがとても良い。
上でもあげましたが、なんというか心理描写が説明調にならず
必然の結果のように行動が変わっていくことで心情を伝えられているんですよね。
無理矢理に展開していく感じが一切なく、
クセつよ同士でノンケ2人のBL展開が描かれる紆余曲折の面白さ。
ぜひ読んで堪能していただきたい。

作中で、吉田くんが飯田くんに
「分からないけど、分かるよ」と言う場面があります。
2人は、境遇は違えど生き方が似ているんですね。
飯田くんは周りから押し付けられるレッテルに辟易する日々
吉田くんは度重なる転校で目まぐるしく変わる環境に順応していく必要に迫られた子ども時代があり、
その結果、何よりも先に周りを読むことで
自分の行動を決めるようになっていました。
それは、社会人となったら普通に必要なことなんですけど
本音は2人ともずっと寂しさや、周りと違うといった孤独感を感じていて、そのことを消化できずにやり続けていた為に、
今では(それを感じなくて済むように)感情的になることを避け、
他人と深く関わらずに、本音をはぐらかしてばかりいるようになってしまったんですね。
所謂、『本音と建前』の建前ばかりが上手くなっていって、
その実、自分の柔らかいところを誰かに預けたりして、それが裏切られるのが怖い。
そのために本当の気持ちと怖くて向き合えなくなってしまっていた2人。

そんな2人がひょんなことから出会うわけですが、
第一印象が、お互いの作り笑いを見破るという、面白くなってきたなーと2人を引き合わせた碧くんグッジョブな展開から始まります。

そして、同族嫌悪とまでは行かなくても
お互い、まるで自分を見ているかのような相手の痛いところを突き合う、
そして、お互い一歩も引かない合戦が始まるという笑。

似たもの同士とは言っても、吉田くんの方が素直でバイタリティがある感じなのかな。
直ぐに飯田くんに対して興味を持って、関わろうとしていきます。
吉田くんのそういった健全さは、生来のものでもあるし、それを見守ってくれてた、おばあちゃんの存在が凄く大きいのかな、と思います。

彼のポテンシャルはまだまだこんなもんじゃない、という風なことを先生も仰っていましたが、
拗れ具合が凄い飯田くんと、このポテンシャル吉田くんの組み合わせは、ほんとお似合い。
コミカルでいて、衝動的に感情が迸るエモさ。
なんて素敵なこのやりとり❤︎最高ってなるはず。


吉田くんと、おばあちゃんの話は泣けちゃいました。私も子供がいるから分かるんですけど、
子育てに必要だからというのもありますが、本人が気付いていないところまで、気付いてしまうし、必要なら言葉をかけてあげたくなるんです。
それは、ほんと愛って部分だと思うんですけど。

そんな風に、吉田くんが平気なふりをして本音を隠す度に、それを止めてくれる人がいなくなってしまった。
そう思った吉田くんが、飯田くんと出会って
どんなに嬉しかったか。(その時は無意識でも)
それは飯田くんもきっと同じで。

書いてて、また泣きそうなんですけど、
本来の吉田くんは、もっと素直な人なんでしょうね。飯田くんもそれなりに…これからも続くお話で、剥かれるようにして少しずつ素直な彼らが見られるのを楽しみにしてます。

ろじ先生作品は、エチは基本描かれないですけど、それは今作でも同様で、
でも、想いを言葉にするエモさ、
2人が自然とキスする場面も多めで
めちゃくちゃトキメキました。

レビューではなく既に感想になっていて
申し訳ないんですが、
読むと言葉にならない気持ちになって、
そのことに心を温められるような
素敵なお話です。おすすめです〜!

追記:
とらのあなさんと、アニメイトさんで紙本を買ったので、特典のレビューをひとつ。

とらのあなさんは、4人で飲んでる話。
本編で酔った吉田くんが飯田くんに絡んでいく場面がありましたが、嘘だと判明。あざとい吉田くんに、読者もやられたand萌えます❤︎

アニメイトさんはドラマCDと小冊子。
先生のXやpixivも追ってる方はピンと来る人もいるかと思いますが、4人がリモートでタコパ?した時に、飯田くんが吉田くんの2人が一緒に暮らしてるのがバレましたが、その前日譚となっております。聴きたくなってきませんか⁈
是非ともですよ。声優さんも解像度上げてくれるような声されて最高でした。

どれも後日談なんですけど、2人の居心地良さそうな感じが読んでて幸せになりましたよ。
先生がXで仰ってましたが、先生の描くゆるやかなBLに、私も益々沼りそうです❤︎