「イエスかノーか半分か」シリーズの同人誌やSSを集めた作品集第3弾です。
OFF AIR 1・2もそうなのですが、番外編集…というにはあまりにもったいない、重要なポイントとなるお話も。
オワリ/国江田さんの頃から最新のものまで時系列はいろいろ、本編の合間のエピソードや視点違い(福男選びの計視点は笑いが止まりません)、小ネタなど盛りだくさんで、シリーズを読まれて好きな方には必読の書となっています。
特典のSSまでは網羅しきれていないものもあるので、こうしてまとめていただけるのはほんとにありがたい。
潮×計、ふたりはもう絶対安定夫夫なので多少の波乱要素はあっても恋愛面では読者は安心して楽しめます。ふたりのコミカル軽妙な会話やツンデレあまあま、えちも健在だし、竜起 なっちゃん 設楽P 栄さん お馴染みの面々も登場してイエスノーの楽しさはよりパワーアップしています。
印象的だったのは、ふたりの両親の馴れ初めや子供のころが描かれていること。こうしてふたりがかたちづくられてきたのだ、ということが伝わります。
国江田夫妻の馴れ初めがすごく”らしく”て(国江田家箱推し)、楽しかったです。正枝最高。
潮はおおらかなスパダリに見えて、深く知るほどに複雑で難しいところがあり、過去を知るたび切なくなります。ほんとに計と出会えてよかったね…計と出会ってくれてありがとう。
ON(仕事面)とOFF(恋愛面)を絶妙な配合で描いているのがこのシリーズの魅力であり、お互いの成長が刺激になって悩みながらもまた成長していきます。
これから先も、人生のステージ、節目をどう過ごしていくのかずっと見守っていきたい気持ち。一生読み続けられる。
ラストの書き下ろしまで読んで、このふたりはこうしてずっと一緒にいるんだろうな、と確かに感じさせてくれる一方で、もしかしてふたりのお話は最後なのもかな…と予感させる気がして(気のせいであれ)、ちょっと寂しい気持ちになりました。
一穂先生、時々でいいので…これからも2人の生活のひとコマを覗かせてくれたら嬉しいです。