7巻は、ついに山寺が吸血鬼になっちゃった!って始まり。相変わらずのヤバ行動で、命で脅して強引に咬ませる安定の山寺。そして理想と書いてゆめと読む世界で生きてる小夜も、ブレない純粋無垢な善人ぶり。なんともクセになる組み合わせです。
山寺の壮絶な過去は読者には明かされていましたが、小夜は初めてその内容を知り、必死に寄り添おうとします。自分のことのように傷付き泣いて、子供返りしてしまった山寺の支えになろうと頑張っています。
小夜の行動は行き過ぎた善意に見えなくもないし、押し付けに感じるところもあります。でも山寺ほど歪んで捻くれてどこかが壊れてしまった相手には、これくらいの光をぶつける必要があるのかな、と思いました。
上司と部下から秘密の共有者となり、吸血鬼と血液提供者の関係からまた一つ進んで、いなくては生きていけない唯一無二の相手になったんじゃないかな。
後半は伊達とその父?の物語。ナハトの考えがあっさり変わって拍子抜けだけど、山寺の一言が命の継続に影響を与えたと見れば感慨深いかも。
お互い吸血鬼として生きることになった小夜と山寺の今後がどうなていくのか、とても楽しみです。
本編は付き合うまでの高校生編で全11話、外伝は大学生カップルのエロエロ初H編で全4話。心の声が聞こえるイケメンと、無表情だけど心の中は騒がしいイケメン大好き委員長のお話。美人攻めの泣き顔が見られます笑。
顔が良い男子を見ると、無愛想を超えて怖い顔になっちゃうドゴン。でも実は内面ではオタクばりに叫びながら喜んでます。そんな心の声を聞いた超イケメンなリョスがドゴンを気に入って、あれやこれやで恋に発展していきます。
お話としてはさらっとしてるかなあと思いますが、雰囲気が明るくて楽しいです。リョスは嫌な声も聞いてるけどスレてる感じじゃないし、ドゴンはむっつりで初心で素直。二人で何度も真っ赤になりながら必死になってて可愛い~。
大学生になってからは、リョスはキラキラ彼氏度が上がってて、ドゴンはエロ方面の想像力が上がってました。ちょっとしたすれ違いを乗り越えてのハピエン。それにしてもドゴンの計画はダサすぎて面白い…あれ本気なんだろうか…。
嫌われたくなくて泣くリョスと、初Hで幸せ過ぎて泣くリョスがとても好きでした。
ふわふわした二人が、ふわふわした場所に着地したお話。こういう二人こそ、はっきりした決断や明確に名前の付いた関係を築くところが見たかったので、読後感は微妙です。でもキャラとしては最後までブレなかったと思うと納得できるかな。
小豆は本人的には芯を持って生きてるんだろうけど、傍から見れば流されまくりで危うい印象。ちょろっと愛を語るシーンから、こういう性格になった背景に何があるかまで描かれるかと思いましたが、特に深掘りはなくて残念でした。
真澄は真面目に好きになったらダメなタイプのキャラって感じかなあ。本音がどうであれ、付き合っても真澄に愛されてると感じることはできないみたいな。小豆とは友達としては最高、恋人としては相性最悪な気がします。
逆に言うと、お互いに今までとは違うタイプで、そういう相手だからこそ!と思えるところがあるのかも。踏み込んだら終わり、お互い最後の相手になってしまう確信があるとか。
まあ分かりませんが、本編最後の真澄の笑顔が本当に可愛くて、何でも良くなってしまいました。なんとなくハマる魅力を感じるので、次回作も読んでみたい作家さんです。
終わり方が最高に好き!昇華しきれないぐるぐるした感情が残される、このなんとも言えない余韻が好き。関係性を明確に言葉にしない、でもちゃんとつながってて温かい、この二人に迎えて欲しいエンディングがまさにこの形!静かな雰囲気も好きでした。
高校時代から恋を自覚していた八千代と、八千代の結婚でやっと自分の気持ちに気づいた藤次のお話。一度振った事実があるせいか、二人は決定的にすれ違ってしまい、想いを残したまま別の人と生きていこうとしています。その結果、相手を傷つけてしまうのが切ない。
でも藤次も八千代も、相手の方から去っていくので、四者とも表面上の傷は浅いのかな、と。都合が良い気がしなくもないし、相手の気持ちをもっと知って欲しいと思うけど、特に藤次は無意識に自分を傷付けない相手を選んでいたのかな。聖人がイイ奴すぎて泣ける…。
最後は関係の修復をして、学生時代から続く友達以上恋人未満?な二人に。ここですっきりはっきりカップルエンドじゃないのがすごく良い!もう他の人を巻き込むことはせず、あとは二人で存分に愛について語れば良いと思います。気付けば家族になってるんじゃないかな、と感じる空気も良かったです。
とーっても可愛かったです!最初っから両想いなのが分かってるので、ずっと二人のもだもだを楽しめます。最高でした!
特に好きだったのはドウンのキャラ。美人で俳優なのが設定だけじゃなくて、絵的にも綺麗で見惚れてしまいます。デフォルメ顔も多いけど、普段は一人だけ作画が違うのでは!?ってくらい顔が良い!キラキラの芸能人オーラ出まくり。
表情も豊かで、嬉しくても悲しくても大泣きしちゃって、ピュアで応援したくなります。
そんなドウンがチャンに告白し、信じてもらえなかったけど、逆に酔ったチャンに告白されます。そこからの浮かれまくるドウンが可愛すぎてもう!とはいえすぐにまたどん底に突き落とされるわけですが…チャンも悩んでぐるぐるしてるから仕方ない。
付き合い始めてからのお話(外伝)も、相変わらず可愛すぎる二人で安心しました。たまに見せるチャンの素直さの破壊力たるや。ドウンの好き好きオーラもすごくなってて、良きばかっぷるでした。
人間との混血バンパイアが主人公のお話。最初と最後で絵も作品のトーンもかなり変わります。最初はコミカルな印象が強く、独特の妙なテンポが楽しくてクセになる感じ。最後の方は生きるか死ぬかのシリアス展開。主人公と親代わりのバンパイアとの関係性がとても素敵でした。
生きるために精気を吸おうとセフレ探しを始めた桃也は、なぜか社長と付き合うことに。社長はストーカーみたいに片思いする姿を見せたり思わせぶりなことを言ったり、ちょっと謎なキャラ。地位と経済力が確かで心の余裕は十分なのもあって、包容力を感じられます。
一方桃也は生きるのに必死。バンパイアなのに血が飲めず、精気を吸うことで命をつないでいたのが、ついにそれもできなくなってしまいます。
そんな桃也のために奔走するのが親代わりの永介なんですが、この永介の事情が切なくて。しかも桃也のために大きな決断をしたのに、無意味になってしまって、あまりに不憫。永介の相手が腹黒な建虎なのは微妙だけど、幸せになって欲しいキャラです。
そして社長も桃也のために、死ぬかもしれないことをあっさり選択。正直、命をかけるほどに強い愛情が育つまでの描写がないので、ここはあまりしっくりきませんでした。とはいえ、ここから感動的なラストに一直線になったのは確かかな。
外伝は社長のエロ夢がいっぱいで、初期の変なノリが戻ってきていて楽しめました。Hシーンは体格差が際立つ感じで、めちゃくちゃエロかったです。
どれだけ言葉を尽くしても、読後のこの気持ちを表現できる気がしない、そんな漫画でした。強く思うのは、衝撃的な出来事からの展開が、前向きなものだったのが本当に良かったということ。どんな大人になるのかな、と明るく考えることができるって嬉しいことなんだな。
淀井と村瀬、同じクラスで自然に友達になっていそうなタイプの二人で、関わり始めてからはすぐに濃い関係に。村瀬にとって淀井は救世主であり神様で、淀井が村瀬の全てになっていくのが伝わってきます。
でも淀井は村瀬に自分が必要で、だからしてあげたいという。常に無表情で自分の感情に鈍感な淀井が、そうなるに至った背景も描かれていて、とても切ない。二人ともが心に抱えるものがあり、だからこそ共鳴し合ったのかな。
淀井のその後は、事前に淀井自身が言った通りになってしまって、そんな伏線回収要らなかったよ…と思いました。村瀬の一生の心の傷になったことを、淀井の望みが叶ったと見れば少しは救いになるのかもしれないけど、やりきれない。
友人二人がイイ奴で泣けました。村瀬のその後が幸せだと良いな、と思います。
設定がすごい!画のインパクトがすごい!めちゃくちゃ笑かされてるうちに、気付けば激萌えしてるみたいな、なんなんコレすごい。一途に夢咲を追い続ける黒曜は可愛くて、黒曜に振り回される夢咲は面白い。結論、素敵なカップルでした。
まず夢魔のお仕事工程が興味深いです。意外に肉体労働?の末に夢を見せてます。で、意味の分からない心象風景にびっくりして、後からそれに意味があったことにびっくりさせられます。なるほどーってなるの気持ち良い~。
夢咲が封印していたトラウマ級の罪悪感も、明るい形で決着がついて良かったです。黒曜が夢を忘れてしまう原因もキレイに解明されて、スッキリがいっぱい。ぶっ飛んでるように見えて、実は構成とかしっかりしてて、読み応えがありました。
両片思い状態になってからは、二人ともが悩みながら頑張ってて、応援したくなる感じ。Hシーンは初々しいのに激しくて、ちょっと恥ずかしい笑。夢咲を捕まえた黒曜は、何があっても絶対離しそうにないので、安心できるハピエンでした。
お気に入りは夢魔の教授。シーのポーズして恥ずかしがっちゃうの可愛らしい。あと美男(しお味)・美女(サラダ味)・オカン(ソース味)っていう細かな描き込みのこだわりが好き。ハマるとたまらない、唯一無二の世界観だと思います。
幸せしかない外伝の第2巻!今回は2カプ+一匹でのハワイ旅行編とサブカプのお話、おまけのあずきの一日編です。付き合って同居して親にも紹介済みとくれば、のアレがついに!本当に感慨深い…。お幸せに!って泣けました。
ハワイ旅行編は、昼はわちゃわちゃ、夜はいちゃいちゃで楽しそう。相変わらずテジュンの絶倫ぶりはすごいです。さらに今回はとあるシーンのテジュンの表情があまりにえっち!刺激が強すぎて、見ててしぬかと思いました笑。
そして旅行の最後は…なんですが、演出がすっごく良い!アレはテジュンとウォニョンだけの秘密なのかな。ドンヒとホテのコメントも最高でした。
後半はサブカプ編。学生時代から拗れに拗れてきて今の関係になった二人。もうホテは自分をごまかさないし、一直線にドンヒを口説いてます。最中の会話が全部素敵でちょっと笑えて萌えました。
あずきの一日編は、本当に平凡な一日なんだけど、小さな幸せがいっぱいあってほっこりしました。
巻末にはあとがきと大ボリュームのQ&Aが収録されてて、本当にこれで最後なんだな…としんみりしちゃったり。これからもずっとこんなふうに過ごしていくんだろうな、って雰囲気を感じながら読み終えられる作品でした。大好き!
さすが付き合ってるカップル~って感じのほのぼのした幸せ空間を楽しめました。内容はテジュンの実家訪問と陶芸教室の締め、番外編の時代パロです。
もうどこを探しても、連載初期のあのテジュンはいません。ウォニョンの健康を守るために禁酒を言い渡して食事管理を行うだけでもびっくりですが、結局甘やかしてしまったり。あからさまに嫉妬して喧嘩に発展するまで詰めたり。
でも一番のギャップはHシーンかも。爽やかスパダリな雰囲気を保ちつつ、イジワルしたり執拗に責めたり。何より絶倫ぶりがすごい!ずっと涼し気な顔で続けるのすごい…。
テジュンはどこを切り取っても目だけでウォニョンを大事にしてるのが伝わってきて、本当に幸せになって欲しい!と心から願わずにはいられません。そのためにも、ウォニョンには変わらず元気でいて欲しいです。
時代パロは韓国の衣装や文化が見られて新鮮でした。貴族ウォニョンと平民焼物師テジュン。あずきは擬人化して可愛い小姓に。初心なウォニョンがころころっとテジュンに落ちちゃいます。テジュンが釣られた薬菓を食べてみたくなりました。