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春の修羅 コミック

miso 

とんでもない本

misoさんの作品は鵺のなく夜にも拝読しましたが、本当に「奇才」としか表現しようがないです。この方の作品にある、不思議な空気感がとにかく好きで引き込まれます。
暴力的なはずなのに時々妙に清らかに見えたり、なんでもない言葉が突然深くえぐるような力を持っていたり、この独特の感じがなんとも言えません。
特に私がこの方の作品で特徴的なのが「余白」だと思っていて、ウィットに富んだテンポの良い会話が多い作中で、時々吹き出しのないコマの静寂が挟まったりするときの緩急というか、無音のときに聞こえる耳鳴りみたいなものを感じてハッとなるあのメリハリと、その言葉のないコマからしか伝えられない言外の感情みたいなものを伝えてくるのが本当にすごい。話してないのになんかそのシーンで伝えたいことがわかる。なんなら言葉がないからこそ腑に落ちる、みたいな不思議な表現力があります。
この本は、猥雑で暴力的でうるさいような会話と、痛々しいほど鋭い表現と、詩的できれいな空気感が交互にやってくる、中毒性のある本です。
自我の薄さ故にただそこにあるだけのハルと、そこにあるだけで力を持つ篝の対照的な関係が、読み終わる頃には全く違う捉え方になっていて、余韻とともに本を閉じたときに表紙のイラストと「春の修羅」というタイトルを見て、本当に語彙力がなくなってしまうんですけど、あぁメチャクチャ最高な本だな…と思いました。この感覚はなるべく味わってほしいので、ネタバレはしない方向で。
暴力表現は強めですし、万人に受けるとは言いません。でも、こういうのがズドンと来る人にとってはたまらない一冊だと思います。エロももちろんの事、それ以外の表現力にも長けた人の描く作品は本当に最高です。