何年か前に連載していたものに、この度大幅描き下ろし…下巻は全部…を加え、電子のみで満を辞して発売された作品。この作品を完結で読むことが出来たことがまず嬉しい!
音楽や絵画など、芸術系を学ぶにはお金がかかる。
それこそかけたお金を回収してできる地位にいける人はほんのひと握りであろう。
才能があるだけでは続けることすら難しいのが芸術の世界だと思う。
まさにこの主人公の1人、音大生の要は才能があり特待生で学校に通うくらいなのに、お金がない。
もう1人の主人公である同じく同じ学校に通う明慶、彼は才能がありながら自覚がなく、お金持ちの坊ちゃんであるため競争心とか粘りに欠ける。
この2人がプロデビューのためにコンビを組む。それぞれの思惑は全く違っているため最初はぎくしゃくするが…。
画面から音が溢れるようであった。
出てきた曲、知らない曲も多かったので聴いてみたいくらい。
BoysがLoveするだけではない、音を紡ぎ出す者としての葛藤や苦悩や、その中で明慶が最初は憧れの要に近づきたい、一緒に演奏したいだけであったのが、徐々に成長していく様子もじっくり丁寧に描いてある。
家庭環境的に、愛するという感覚がよく分からない要が段々変わっていくところもしかり。
しかし、コンビとして成長する間の明慶の苦悩が辛すぎて、それを受ける要も可哀想で、もうハラハラドキドキであった。
しかし、ご安心下さい。
はとこ先生の作品は皆読後はハッピーです。
そして脇の人達、女の子やお母さんや、当て馬でさえも皆いい人達ばかり。嫌な気持ちになりません。
そして外せないH、きちんと大人の男性の身体で絵が綺麗なのでエロいです(リブレさんは大体修正が白抜きとか白ボカシなのでそれが唯一残念でありましたが)。
本当にオススメ!