さみしくてさみしくて気が狂いそうだったので、犬を飼うことにした。
扉ページに書かれている攻め轡田(くつわだ)の独白です。
読了後、もう一度ここを読み返してみました。
日本語って素晴らしい!”さみしい”がひらがな表記なことで、一見隙のない完璧人間にも見える轡田の根底にある幼さや人間臭さを表している...と勝手に解釈してます笑(ヲタクあるある深読み癖)
そ し て!2021年始まって間もなく、ベストオブ幸せになってほしい受けにランクインした倖夫(ゆきお)が、この独白の後ろに透けて見えて私は切な死にました。たくさん幸せになってね...。
☆ここが尊いよ、くつゆき
1.二人とも寂しがり屋の甘えん坊カプ。過去のこともあり、独占欲の強い轡田と、愛を知らず育ち己が愛を求めていることを自覚しないまま無気力に生きる倖夫は、出会ってしまったが最後惹かれ合う運命なんです。ずっとイチャコラしてなさい。
2.作中では誇張なく本当に犬として轡田に飼われずっと振り回されていたような倖夫。けれど轡田により本来の倖夫の内面的外見的美しさが表立つようになります...が、自分に自信がなく周囲にどんな目で見られているかも知らずのほほんとしている倖夫(健気無自覚美人て最強)に、これから轡田の方がたくさん嫉妬し振り回されるんだろうなあと思うと、私は笑いが止まりません。ずっとイチャコラしてなさい。
犬として調教される倖夫がどんどんそれを受け入れ、悔しさや羞恥心が悦びとなる姿は率直にエロすぎました。それだけに轡田のある行動にプッチンキレる倖夫にめちゃくちゃ感情移入。
轡田も”犬”には裏切られることもない、そう思っていたのにその犬に惹かれる自分に焦っていたんだろうとは思いますが、ちょっと一発殴らせてほしいです。
読み手側を否応がなしに登場人物に感情移入させる文章は、さすが榎田先生完敗でした!
何でもっと早く読まなかったのか...。
読み終えた方は、くつゆきのイチャコラ話をもっとみた〜〜〜い!!!そう叫ばずにはいられないと思います。
素敵な作品ありがとうございました!
─こんなに雌蕊を欲情させて、本当に私を殺せるのですか?
衝撃的(笑撃的?すみません笑)な帯に惹かれて購入した数年前。商業BL小説に手をつけたことがなかった私にその面白さを気づかせてくれた沙野風結子神、ありがとう!
受け攻め詳細少なすぎて笑いました。
英淋もっと広まらないかなあ〜。
☆こんなところが尊いよ英淋
1.淋(リン)の兄を殺し淋を犯す自分に向けられる殺意に生きていることを実感する攻め英冥(インミン)。べらぼうな美人。年上敬語攻め。いつ死んでも構わないと思っているかのような危うさ。アンタ気づいてないかもだけどめちゃくちゃ淋に執着してるよーー?!?と私は言いたい。
2.兄の仇なのに英冥の孤独さや危うさを知り、惹かれる自分に嫌悪する受け淋。相手を愛してしまったが故に手にかけることが困難になってしまうが、最後まで英冥を殺すという意思は変わらない。(←ココ大事)鶏ガラみたいな子供時代から体術を得意とするしなやかな身体に育った淋の健康的なエロさがたまらん。
3.誰がなんと言おうがハッピーエンド。ラストの描写に死ぬほど泣いた。これは読んでほしいから何も書きません。胸は痛むし涙は止まらないしで暫く心臓は使い物になりませんが、死なないので大丈夫です。
(4.蛇足)淋は最初、兄の親友だった炎爪(ヤンツァオ)に想いを寄せます。シリーズの上海散華で炎爪の相手役となる帝都の華珠と称される美貌の青年の晶羽も血華に出てきますが、淋好きの私としてはキーッッとなってしまうようなこともあり、未だに散華は読めてません。たぶん一生読めません。
沙野先生、小山田先生、素敵な作品本当にありがとうございます!英淋好きが増えることを願って──......!!