やばいです。ただただやばいとしか言えません。語彙力ないのがもどかしいことこの上ないですが…。人間が潜在的に持っている憎悪や嫉妬その他もろもろの醜い感情をこんなにも悲しく、そして美しく作品に昇華させてしまえるのははらだ先生の手腕と言うしかありません。
背景が白か黒のベタ塗りが多いせいか、話の全部がどこか薄暗く、無機質な印象が強いように思いました。
でもそんな無機質に見える世界にはらだ先生の拵えた登場キャラたちを置いてみると、彼らの熱の通った感情が際立ち、とても尊いものとして仕上がっているんです。こぼれる涙や汗、横顔、目の動かしかたひとつをとっても、「生きてる」って感じがします。
ストーリーもさらっと組み立てられているように見えて、非常に綿密に練られているのだと思います。
とりとめのない文章ですみません。ただやっぱり、やばいBLだと思いました。多分、はらだ先生のBLのなかで一番好きです。