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なにもかもが中途半端

「昼行灯の主人公が実は○○(ネタバレになるので伏せます)」という、いわゆる“なろう系”にありがちな設定で、キャラが都合よく動いているだけのような印象を受けました。
攻めと受けが惹かれ合う理由もふんわりとしていて、雰囲気任せ。

主人公は目立つことが嫌いで平穏な暮らしを望んでおり、他者に明確な恋愛感情を抱いたことがないというのも宙ぶらりんというか中途半端というか、作中で本人が自称しているとおりの優柔不断な人物としか思えず。

ゲイではない、まともな恋愛経験がないが童貞ではないということを主張したいのか、場末の酒場の女を一晩だけ抱いたことがあるという描写が何度も出てきてくどく、キャラ設定とのチグハグさ、不誠実さに萎えました。
攻めと受けがはじめて結ばれるシーンもドラマチックさに欠け、気がついたら終わっているあっさりっぷり。

受けに怪我をさせたくないという理由から時間をかけて拡張したらしいことを匂わせていたなら、そこもきちんと書いてほしかった。濡れ場が物足りないわりにお互い今までは別の相手で性欲を発散していたことを語りだすので、興が醒めてしまいます。

他責思考で利己的な主人公にいまいち好感が持てないまま話はすすみ、攻めや周りの人間はすべて受けの都合の良いように動かされているだけで自我が感じられませんでした。
主人公の容姿がいいという設定もうまく活かしきれていないように思えました。具体性に欠けるというか、攻めに「綺麗だ」と言わせただけというか……いろいろ惜しい。痒いところに手が届かない作品だなあという感想です。
賭博や安酒に興じるのが唯一の楽しみなところ、一人称が「俺」なところも、細かいですがミスマッチに思えました。全体的にふわふわしていて、主人公=受けがどんな人物なのか、先行しすぎた設定のせいでその場その場でころころと印象がかわり、最後まで共感できませんでした。

他の方が指摘しているとおりラストもふわっとした終わり方で、えっここで終わり?ハッピーエンドと呼んでいいの?根本的な問題は何も解決していないよ……と混乱したまま終了してしまいました。

ファンタジー小説として読むには詰めの甘さが目立ち、BL小説として読むには絡みが足りず、どちらとしても中途半端です。
WEB小説出身の新人作家さんかと思いきや、ベテランの方なので驚きました。