おげれつたなか先生の作品はほとんど所持しています。
エスケープジャーニーは学生の恋愛、こちらは大人の恋愛という印象です。
しかし、どちらもやっぱり神。
個人的には社会人の辛さ、もどかしさ、才能への嫉妬、学生との違いなどが丁寧に描かれていた今作が一番好きです。
どれももちろん最高の作品なのですが…切なさや感情にリンクするところがあってどっぷり浸かりました。
あとやはり描写ですよね…。
みなさんは涙が零れる前の瞳を見たことがありますか?
私は涙が零れる目は見たことありますが、零れる前の瞳の表現は見たことがなかったので、その瞳の美しさだけでページを捲る手が数分止まりました。
構図もすごいところがあって、こんなページの使い方をするのか…と毎回度肝を抜かれている気がします。
やはり輝く才能を見せられる側というのは葛藤が多いです。
これが受けの方で本当に良かった。
いや、こんなキャラを作り出したおげれつたなか先生はやはり化け物だ。
そう、思わせられざるを得ない作品でした。
最近はBL離れしつつあるも久しぶりの良作に出会えて、やっぱりBLはいいなと思った私でした…。
同僚×父子で妻を亡くした受けと子の間に攻めが新しく介入して家族になる手前までのお話。
子どもが幼稚園年長~小学一年に上がるまでがお話になっているので、感覚で約半年~一年くらい?の時系列です。
一冊まるまると入っているのでじっくり楽しめます。
また、作中に私が一番感動したのは子どもの描写のリアルさ。
ちゃんとチャイルドシートも描かれているし、子どもの自由さ、育児のしんどさがちゃんと描かれていて疲弊していく受けを、補うようにして攻めが助けてくれるところ。
また、そんな攻めも完璧ではなく、受けや子どもを思う複雑な思いも抱えていて納得の上でお互いが付き合うのがとても良かったです。
エッチなし、キスまでで読みやすくストーリー重視なところもポイント。
子育てBLが読みたくて、その前の「ケダモノアラシ」から読み始めました。
本編6割、短編「美味しく召し上がれ」4割。
今回は子が産まれてからのお話と、受けの波乱のお話。
それにしてもいい子育てしてます、彼ら。
受けも医者で共働きなのでお互い仕事の日は片方が育児、と交互に子育てをしている姿はほんわかします。
そんな中で起きた事件は…。
それは攻めが他の女の人といいるところを見かけて受けが不信に陥ったこと。
でも攻めの良き友人に助けられ、難を逃れます。
家族の話に焦点を当てたというよりは、まだ二人を中心に描かれているので子育てを多めに読みたかった私は少し物足りなさを感じました。
執着攻めでは群を抜いていると思っている宮緒葵先生の作品をほぼ集めている私です。
今回は長髪美人×不憫。
しかし私が苦手な地雷が2つもあり、これはオススメする人を選ぶ作品だなぁというのが正直な感想です。
舞台は現代ですが、妖鬼がいたりそれを払う陰陽師的な存在がいる世界観です。
攻めもどこか女性的であったり、リバ要素と攻めが他の人間との絡む描写があるのが私的に読む手がちょっと止まりつつ…。
個人的に大大好きな「渇仰」「愛犬シリーズ」「泥舟」とは違い、「地獄の果てまで追いかける」「華は褥に咲き狂う」と似ているテイストです。
ですが執着がすごいことは保証します!!
やはり重た~~いくらいの執着攻めを読みたい時は、宮緒葵先生です!!