細かなところが気になってしまいました。
場面転換や時間経過などもっと丁寧に書いてあったらなと思います。
え?お屋敷までどうやって移動したの?近いの遠いの?
え?どのくらいの距離逃げ歩いたの?…など。
些末な事かも知れませんが、そういったところが適当だったり端折られてたり
おざなりだったりするとリアリティーが無い為感情移入出来ませんでした。
それにリヒトは「次に何をするか分からない野生児」のように書かれていますが、
自分には世を拗ねて冷めた振る舞いをしているまだ年若い厭世家、のように感じました。
野生児なら野生児でもっと素直で天然っぽかったり天真爛漫さがあったりすれば
そう感じられただろうけど、無邪気に蛇を捕まえるシーンだけでは、
ただの「キャラの設定」としか思えませんでした。
最後銃で撃たれていますが…銃創とかも全く残らなかったんでしょうか…。
ケガや出血の描写もなく、痛みも感じてる様子がないのが不思議です。
奇跡の変身で全てキレイさっぱり無くなったんでしょうか…?
そういった細かな描写が無いせいで、キャラクターたちの重みや体温、輪郭等を
感じられず終始掴みどころがないもやもやだけが残りました。
命の危機に瀕すると白い鳥人があらわになる、とかなのかなと推測しますが、
小説では一切言及してないのでやはり最後まですっきり出来ませんでした。