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涙腺が壊れました

もう本当に大好き!!の一言です!!
私自身、KINACO先生を認知した作品は「僕たちは運命に嫌われている(以下僕運)」が初めてでした。
前情報は全く入れておらず(当時知らない作家さんだったので)美麗な表紙に惹かれて購入を決めました。
ですが、まさかこんなに悲しくも、尊い作品になるとは思いもせずに…。

BL作品でオメガバースというと、メインのキャラクターは互いに運命の相手同志で、最終的にそのまま結ばれる、な展開が多いですが僕運は、運命の相手と違う人とを好きになり、運命という縛りに逆らうストーリーです。
強烈な運命という繋がりをあえて逆らう展開って今までになかった展開だったので、作中はその展開にとても胸が締め付けられました。

主人公である八尾くんは、βからΩに突然変異してしまう後天性のΩです。
Ωであることにショックは受けつつも、持ち前の明るさと元気な性格がシリアスな部分の物語を終始明るくしてくれます。いやもうほんと八尾くん可愛いんですよ…!
そして相手となるαは、陸上部でのライバルである九條くん。
運命の相手は自分自身で決めたいという強い意志を持ったキャラクターで、Ωに変異している最中の八尾くんに対し「臭い」発言!(いい匂いってことはぼそっといいますが本人には臭いw)いきなり笑かしてくれますw

そんな愛嬌のあるキャラクター達を揺るがすのが九條くんの運命の相手である二葉。この二葉ちゃんがなー、いい子なんですけど、まぁー主人公二人をかき乱すかき乱す…。
二葉ちゃんは運命を素直に受け入れていますし、決して悪いことをしているわけではないのですが、それを跳ね除ける九條くんには強い意志が…。
ここから既にタイトルにある「運命に嫌われている」は始まっています。

物語の中盤から九條くんは運命に逆らい、苦しみながらも八尾くんを好きであることを伝えるのですが、もうここからずっと苦しい…苦しいんですけど一気に物語に引き込まれていきます。
八尾くんもそんな九條くんに惹かれつつも、運命に逆らうことで九條くんがどうなるかが分かっているからこそ、自分の気持ちを押し殺しながら笑顔で誤魔化すんですけど、またその後の展開がもう辛すぎます…。
なんで他のαとしちゃうのおおおお!!だめだめだめ…と手で顔を覆いたくなりました…。
そして一緒に行くはずだった花火大会の花火を遠くから眺めているところに九條くんが…!この告白シーンがもうすっごい良いのですよ…!
言葉ではうまく表現できないので、ここはぜひ単行本で確認して頂きたいです…。
私はここからずっと涙腺が壊れました…涙が止まりません。
ただ互いに思い合っているだけなのにタイトルの通り「運命に嫌われている」んです。
運命から抗い続けた結果、二人には悲しい展開が…。
九條くんが運命の相手より八尾くんを選んだことで、九條くんは長い長いこん睡状態に陥ります。
その空白の期間(5年間という長い年月)はページの都合上なのか、作中にないのが非常に残念です…そこをすごく読みたかったです…。

しかしまあ、なんですかこの展開…。
美麗な表紙だな、素敵だなと思って買った作品がこんなに涙する切なくて苦しくて尊いなんて…。
世の中に溢れているオメガバースとは一味も二味も違うと感じました、まさに神の評価に相応しい作品だと思いました。
色んな方にただのオメガバースの作品ではないことを知っていただきたい!そんな風に思える作品でした。

KINACO先生の一味違った世界観の作品です!

前作の「僕たちは運命に嫌われている」とはまた違ったテイストの作品です。
全体を通してシリアス寄りだった前作と比べ、今作は非常に可愛らしく、そしてエロ全開です!
今作は、表題作とスピンオフを含めた2作が掲載です。

まずスピンオフの「イケメン後輩はナイショのオナフレ」
主人公の森下先輩は、社内で人気でイケメンの加瀬くんに恋をしており、そんな
彼を思いながらトイレでオナニーを趣味としているかなりエッチなキャラクター。
ある日その行為を見られてしまい…というところから物語は始まります。

森下先輩は、お人好しで優しい性格、その性格上自分の思いをうまく表現できずにいます。ですが、トイレで彼を思いながらオナニーをするというとても大胆な性格も併せ持っています。
なんでしょうねこのギャップをくすぐる設定…こういう子私大好きです。
そんな森下先輩のお相手は、イケメンで社内で人気の加瀬君です。
ひょんなことでトイレでの森下先輩の行為にあてられてオナフレという関係となってしまうのですが…。
恐らく最初の方は興味本位で森下先輩に近づいてるのですが、だんだん森下先輩の可愛らしい面だったり、エッチな姿に惹かれていき、以降どんどん表情が前半よりさらに優しく変化していきます。
オナフレという特殊な関係によって紆余曲折はありつつも、最後はイチャらぶの
KINACO先生の持つ優しい温かみのあるラストで終えます。
前半後半での括りの為、ストーリーは短めです。その為、やや駆け足な流れの印象なのが勿体ない。
キャラクターの心情をより深掘りした状態で読みたい作品でした。

続きまして表題作の「嫌いな上司は秘密のオナフレ」です。
コミュ障で恥ずかしがり屋な桃瀬くんと、これまた社内で人気のやり手上司の内海さんの二人が出てくる物語。
スピンオフで登場した二人と同じ会社で働く同僚と上司です!

主人公である桃瀬くんは誰にも言えない秘密を抱え、それを拗らせた結果コミュ障に…。桃瀬君はそんな自分の性格を変えたい!の思いでゲイバーへ出向く…そこには苦手な上司、内海さんがいて?!…そんなところから物語は始まります。

まぁ~桃瀬くんめちゃくちゃ可愛いです。
感情に素直で、愛らしく、常に応援したくなるそんな子です。
自分の性嗜好を誰にも言えず、それが自分のコミュ障な性格を生んでしまい悩んでいる、でもそんな自分をどうにか変えたい!!
なんて可愛いんでしょうか…作中はその一生懸命さがとてもうまく表現されています。
対してお相手の内海さんですが、海外出向帰りのイケメン上司、余裕のある大人な態度が自分とは正反対に感じ、桃瀬君は非常に苦手としています。
終始、飄飄とした態度の内海さんは桃瀬君をあの手この手でかき乱していくのですが、中盤グッとスパダリ感を出して、桃瀬君を優しく包み込みます。
そのシーンがとても良いんですよね…。まだ二人は心を通わせていない段階ではあるのですが、上司としての優しさと桃瀬君を大事にしたいという思いが見え隠れしており、非常にグッときます。
またそのシーンの桃瀬くんが内海さんにある行為でお返しするのですが、とにかくめちゃくちゃ可愛いです…じっくり読んで頂きたいシーンの一つです。
終盤に掛けて波乱な展開もあり、これまたソワソワさせてくれる流れになるのですが、ラストのシーンは、これまた尊いんですよね…!
ぜひここは単行本を買ってチェックしてください!!!!

以下個人の感想となりますが、KINACO先生の描く受けはどうしてこう庇護欲、
というか愛らしいキャラクターが多いのでしょうか…。
守りたくなるというか、愛でたくなるというか…そういう読者に愛されやすいキャラクターを描くのが非常に上手な方だと思います。

ストーリーに関しても前作の「僕たちは運命に嫌われている」のような終始シリアスで読者をハラハラさせて、だけど最後は…?な感情のジェットコースターな作品を書いたかと思えば…
今作の「嫌いな上司は秘密のオナフレ」のように、エッチで可愛らしいポップな作品のテイストを書いたりと、マルチな才能を持つタイプの作家さんだと思っております。

BL作家さんによくある流れで、一作目のイメージが纏わりつき、テイストが変わると急に評価されない…という傾向を見かけるのですが、
KINACO先生はそれをうまくかわしながら作品を描かれています。
今後の作品にも期待が持てる作家さんだと思うので、今後の展開が楽しみです。