互いに強く想いあいながらも擦れちがい傷つけ合ってしまう二人が哀しい…。
国籍・権利・血族など全てを捨ててタキの「騎士」となったクラウスはタキを求めるが、戦場において清浄潔斎を求められる師団長という立場のタキはクラウスの想いに応えることができない。
そんなタキをクラウスは無理やり抱いてしまう。
伝わらない想いに苛立ち感情にまかせて酷いことをしてタキを傷つけ、それによってクラウスもまた深く傷ついていく……
そんな二人の関係にハラハラしながらどんどん夢中になって作品にの世界に引き込まれていきました。
時折みせるクラウスの恐ろしいほど冷たく悲しい目、遣る瀬無い悲痛な表情に胸が苦しくなる……。
印象的なのは学生時代の回想シーン
藤の花の下で雨に濡れる二人。
戦争の影響で国外退去処分を受け、帰国後は戦争の指揮をとらなければならないタキにクラウスが
「なんだったら俺の国へ来るか?」
「なんとかなるって なんでもやってその日の糧を稼いで生きて――悪い人生じゃねぇと思うぜ」 と誘う。
タキは自分には領主としての責任があり領民を守りたいと断るが、その瞳には涙が浮かんでいた。そこにあるのは
「お前とこの空のむこう どこまでも行けたらよいのに」 という伝えることのできないひそやかな願い。
部屋に戻ってクラウスはタキを抱くがタキも怯えながらもそれに応える。
激しくクラウスを求めるタキの色香は凄絶だ。
学生時代は確かに想いが通じあっていたのに…と思うと現在の関係が一層切ない。
戦火の中で二人の関係はどうなっていくのか…。
今後に期待です。
下ネタはちょっと苦手かも……って思ってたんですが大丈夫でした。
嫌な感じがなくて登場人物たちのおばかなやりとりに爆笑です。
不良オヤジたちを蹴散らす美人医師・坂下の強気なところが魅力的。
まさに“はきだめに軍鶏”です。
斑目のセクハラ発言にメスをカッっと投げつけるやりとりがほほえましい。
暴漢に襲われた坂下と斑目の逃走劇は爆笑必須!!
追手をかわすためのホモカップルの芝居で
「おやっさん、いけません」
「何を言う、平治。お前が誘ったんだぞ」
というアドリブに大笑いしました。
おやっさんに平治……最高です!!
私の萌ポイントはなんといっても斑目!
下品で変態でエロオヤジなのに……ものすごく萌える!!
彼の放つ男の色香にメロメロになり、ふと見せる優しさにきゅんとして
いつのまにか夢中です!!
もはやエロオヤジトークさえ魅力的。
牡っぽさ、獣っぽさを感じてクラクラです。
エロ悪オヤジVS美人青年医師の攻防を楽しんでください。
あまりの切なさに涙が止まらなくなりました…。
“素晴らしい失恋”……まさにそうだと思います。
どうしようもなく部長に惹かれているのに、「大したことない、どこにでもいるオッサンだろ」といいながらも部長の声や視線の全てを意識したり、部長に誉められて小犬みたいに無邪気に喜んでしまう内藤が可愛らしく、恋してるなぁと思います。
部長を想って「俺を抱きしめてほしい――俺を抱いて…。」と願う内藤が切ない。
男にレイプされてショックをうける中、
「部長ならきっとやさしく愛撫してくれて、ギュッと抱きしめてくれて…。
俺はどうかしてる、部長はホモじゃなくて奥さんも子供もいて…。
夢見るくらいいいだろ……。夢の中でくらい…。」
と内藤が部長を想うシーンが切なくて胸が苦しくなる。
そんな切ないシーンのあいまに西田東のギャグがきいていて笑わせてくれる。
なんだかほっとします。
ラストシーン
「――俺は妻を愛している。誰にも壊させない俺の大事なもの達だ。…だから壊さないでくれ。…頼むよ 内藤 俺一人じゃ自信ないから……。」
と部長が内藤に告げ、やさしく抱きしめるシーンに涙が止まらない。
「―俺がずっと好きだった たぶん今までの人生で一番好きだった――俺の理想の人…
強くて度胸があって、やさしくてカッコいい……俺が惚れるのも無理はない。」
「あの人を好きになってよかった…。」
という内藤の言葉に切なさで胸がいっぱいになってしまう。
失恋して切なくて苦しくて、それでも幸福感を感じるラスト、素晴らしいです。
男たちの精一杯恋している姿に感動しました…。
今回もドタバタな下ネタギャグは健在!
冒頭から爆笑でした!!
ラブレターの代筆を頼まれたり、任侠映画に出てきそうな渋いオヤジに恋されたりと坂下と斑目をはじめとするオヤジたちのやりとりに笑いが止まりません。
そんな中登場するのが悪魔のように美しく頭のきれる男、北原。
斑目を手に入れようと画策する北原の罠にはまり追い詰められていく坂下。
北原の斑目との関係や、高度な医療技術に嫉妬し葛藤する場面が可愛らしくもあり切なくもあってとても良かった。
斑目が北原と決着をつけるシーンは壮絶!
奈良千春先生の挿絵もかっこよくて印象的です。
斑目は坂下が落ち込んでいるときはいつも現れて慰めてくれる。
「先生。俺に来て欲しい時は、ほら、これを使って俺を呼べ。行ってやるから。」と
坂下にホイッスルを渡す。
そばにいてほしいときにはいつもそばにいてくれる斑目のさりげないやさしさに胸がきゅんとします。
セクハラ発言に紛らせて言うところもまた良い!
斑目にどんどん溺れていく坂下が個人的にはツボでした。
過去の斑目と北原の関係に嫉妬して拗ねる坂下に
「な、先生。謝るから、許してくれよ。先生に冷たくされると、辛いんだ」と耳元で囁く斑目。
流されてはいけない、ほだされるなと思いながらも斑目の男っぽい色気に圧倒されて堕ちてしまう。何をされても許して、服従したくなってしまう…。
直截で卑猥なことばに官能を煽られてもっと、もっと。と欲しがらずにはいられなくなる。
堕落させられていく快感…!
大満足です!!
とても美味しくいただきました☆
今回は怒涛の展開や二人の関係に最後まで目が離せない。
戦況が激しくなる中、互いを想いあうタキとクラウスに二人の絆の深さを感じる。
出撃前、命令を下すタキとその手にまるで花にそっと触れるかのように口づけるクラウスの姿が印象深く、主従関係の美しさに魅了される。
戦闘シーンも2巻の見どころのひとつ。
戦場で鮮やかに指揮をとるタキの気高い姿、自ら太刀をふるい冷徹な目で敵に向かう姿はまるで別人だ。
「狂える花」と称されるほどの強さと美しさに圧倒される。
ラスト、周囲の制止を振り切り瀕死のクラウスに息を吹き込むタキの姿にクラウスへの想いの強さを感じる。
クラウスの意識が戻った瞬間の二人の表情が美しく、タキの「おかえり」という言葉、クラウスの安心したようなやさしい目に感動で胸がいっぱいになる。
今後更に苛烈をきわめそうな展開、激しく美しい世界にもう、夢中。
ほのぼのと笑えて楽しい作品。由利先生大好きな六車君がとっても可愛いです^^
舞台は昭和。レトロな感じがいい味だしてます。癒されました
六車君を困らせて遊ぼうとする由利先生の無茶なお願いを健気にきいて、目をきらきらさせて「役に立てた!」と喜ぶ六車君がなんとも可愛らしい。
六車君のお見合いに不機嫌になったり、家の都合で実家に帰ると言い出した六車君に
「君 僕より枝豆の方が好きなの?」と詰め寄る由利先生も個性的なキャラですごく面白い。
和装と無造作な髪が色っぽくてカゲのあるところも素敵。男の色気を感じます。
描き方も上手くて由利先生に表情や仕草にドキっとさせられました。
六車君は犬の仔のように目をきらきらさせているところや、先生に誉められて“求婚された小娘のように赤くなる”ところにきゅんとします^^
由利先生が食べている桃が甘いかどうかを心配する六車君に口移しをして「甘いだろう?」と言うシーンがお気に入り。雰囲気がとても艶っぽい。