待望の続編!
中学生時代の映空。モデルにスカウトされた時に思い描いていた桜海との妄想から物語ははじまります。
それから6年後の現在。ふたりは恋人同士。
映空と一緒にモデルをする桜海。幸せいっぱいのはずなのに、楽しそうにモデルをして周りの人と仲良くしたり見られたりしている桜海を独占したくなります。キスマたくさん付けたり、寝不足になるほど抱きつぶしたり、映空の執着ぶりがパワーアップ!
そんな映空の気持ちに気づかず桜海は大学とモデルとがんばる中、モデル事務所のエースであるヤブリュに会い、少し違和感を覚えます。
また映空もデビューから運よくモデルをやってきたので自分でも方向性がつかめないまま仕事をしてきましたが、ヤブリュの仕事を見て話して自分の強み・したい仕事がわかりはじめます。
子どもの頃に桜海が痴漢されたことによるトラウマ、引っ越しで別れた時に嫌われたと傷ついた過去が互いの勘違いだったこと、将来の夢についてなどたくさんふたりは語り合い、晴れ晴れとした顔で桜海はモデルを辞めます。そしてハクの初ランウェイを見て、ハクの夢と桜海の未来は繋がっていきます。
ハクのランウェイはとても美しかったです。これぞ漫画!大きなコマが続き、今巻の一番の盛り上がりをダイレクトに伝えてきました。
続編では無駄な当て馬や大きな衝突などなく、今のことに悩み将来を考える等身大の大学生のふたりの物語なのがとてもよかったです。大学生のふたりが互いの隣にいられるためにすべきこと、プロのモデルでいること、自分に合うことなどを考えて、ただの共依存ではなく互いに認め合い成長していく様子が2巻では読むことができました。子どもの成長を見られた感じがとても楽しかったです。
もちろんふたりのエッチはたくさんあるのでそれも楽しめます。
そしてふたりの将来の様子も読むことができ、とても幸せなエンディングになっています。
中学時代の苦しさからキスが苦手な一宮、優しくキスの相手をしてくれていた深山と近づいたかと思った1巻。もうキスをしても嘔吐をしなくなり深山と付き合いたいと思ったら、深山には好きな人がいて自分はその人の代わりだと知った2巻。DV男とばかり付き合い、自分を傷つけていく深山とそれを助けたい一宮が3巻でどうハピエンになるのか楽しみにしていた3巻。
深山にとって手に入らない本命だと思われていた矢倉さえ、実は実の兄の替りでしかなかったという3巻のオープニングには衝撃を受けます。そして深山の「恋愛体質」になってしまったことに納得してしまいます。
幼い頃から不仲な親から愛を感じられず、兄から異常な独占欲と共依存と愛と言う名の虐待を受けていた深山の精神は、正常な成長ができなかったので永遠に5歳児のままです。兄の言う通りにずっと生きて我慢をしてきたのに突然結婚するからと兄に拒絶され、正常な恋愛も自分を大事にすることもできなくなっています。それが兄と同じ左顎にホクロのある、自分を好きになってくれない酷い男に惹かれるようになった理由でした。
そんな深山でも本当は優しく自分だけを愛してほしいんです。幸せな恋をしたいんです。そして一宮から終わりを告げられた後から会社を休み続けます。(それとも矢倉に子どもが生まれたと言われたから?)
心配した一宮が自宅へ向かうと荒んだ様子の深山を見つけます。また近づいても傷つけられるかもしれないと思いながらも、深山にこれ以上すべてを失ってほしくなくて何度も深山の自宅を訪れます。
どんなに酷い態度でもどんなに酷い言葉を投げつけても自分を見捨てずに抱きしめてくれて、見返りも求めず決して裏切らないで優しく対応していく一宮に対して、深山も少しずつ気持ちも生活も落ち着いていきます。職場にも復帰した後もふたりは一緒に時間を過ごします。
その関係にセフレや友だちや同僚という言葉は当てはまらないけれど、ふたりでいるのが居心地良い関係。ふたりにとってきっとセラピーや癒しの時期だったんだと思います。
この間、一宮は矢倉と、深山は矢倉の妻と決着を付けます。どちらのシーンもすごく気持ちが入り込みます。とてもいいシーンでした。セリフも表情もすごく心に響いてきました。
矢倉の妻との示談の後に布団にくるまれ一宮に抱きしめられる深山の泣き顔は、まさに5歳児。ここで号泣することによって、やっとやっと深山は精神が成長できるようになるんだと感じました。心も身体も安心できて大泣きできる場所が出来たんですよね。この泣き顔を見て、もう深山は大丈夫だと安心できた素晴らしいシーンになっています。
このシーンからまだ3話ほどありますが、まだまだいいシーンが続きます。ぜひお楽しみください!
3巻はボリュームたっぷりでめちゃくちゃふたりの物語を堪能できます。正直、3巻で完結できるの?ハピエンに向けて早足になる?物足りないかも?と若干思ってしまっていましたが、そんなことなく物語の展開も終わり方も大満足の1冊になっています。
1、2、3巻と丁寧に描かれた深山と一宮のお話を読めて楽しかったです。
新しくやってきたバイトの基が実家のハスキー福田にそっくりで気になる花ちゃんは、ずっと基を見つめては福田のことを考える日々。
ある日の飲み会で飼い犬に似ていると言い辛くて「好きな人に似てる」と誤魔化す花ちゃんに、失恋してしまったと落ち込む基。花ちゃんが「よしよし」と頭を撫でて慰めていたら、優しさにつけこんだ基は花ちゃんをホテルに連れ込み、自分に似ている好きな人がいるとお互い勘違いしながらエッチしちゃいます。
そこまでの展開が早いく、あっという間にほんわかエッチ!でも無理やりっぽくないのがさすがです。
お互いにどんどん好きになってしまうけど、基が「好き」と言うたびに自分が好きな人じゃなくて「ごめん」と言ってしまう花ちゃん。そこは切ない!
でも大丈夫です。重たい雰囲気にはならずに安心して最後まで楽しく読めます。誤解はすぐ解けるし、花ちゃんが福田と思った理由がまたかわいくてすべてが帳消し!
えぬこ先生お得意の年下のワンコ攻めに年上のチョロ受けのすれ違いラブコメです!!受け攻めどっちもかわいいんですよね。
そしてふたりの側にいる恋バナ好きな北は適当でおもしろいし、頼もしい女子の宮本さん(「みーくんと5回のおねがい」でもいい子だった)も含め、えぬこ先生の描くサブキャラっていつも魅力的で、花ちゃんのお母さんもかわいいし、ずっとニコニコしながら読めます。
嫌なことも起こらず嫌な人も出てこないほのぼのBL。ほんとかわいくてえっち!楽しい!!大好き!!
話毎に描かれるミニキャラや描き下ろし漫画も「え?そうだったの?」とういう驚きと楽しさがありました。
明虎に付き合っていることをカミングアウトした南と烏丸から3巻ははじまります。
変わった出会いから特別な関係になった1巻。2巻では烏丸の気持ちや成長を中心により愛を深めたふたり。3巻ではさらにふたりの関係が深く強くなっていきました。
KEIという南とまったく逆のキャラクター(見た目も性格も)が烏丸へ横恋慕しますが、すでに強い絆で結ばれていたふたりにとっては、読み終えてみるとたいした障害でも当て馬でもなかったです。KEIに対してきっぱり拒否をした烏丸だけでなく、普段負の感情を見せない南でさえ表情を変えるほど声を荒げて嘘を怒ります。
ふたりの互いを信じあう気持ちと相手を思いやることが当たり前になっているのは、やっぱり3巻まで続いている安定の関係だからですよね。どんな時もふたりの世界!ふたりの愛は確固たるもの!っていうのは読んでいて嬉しくなっちゃいました。
日常である大学生活や友人とのことや南の傷ついた過去、烏丸の配信の様子、将来についてもまんべんなく描かれていて、とても満足できる内容になっています。みんないろんな表情を見せてくれるようにもなりました。
もちろん、ふたりのフェチたっぷりのラブラブぶりもエッチも今回も盛りだくさん描かれています。
特に最終話はとてもよかったです。烏丸のわがままが出てきます。どんなわがままでも嫌いにならないと言った南への最大の愛し方でした。ラストページの烏丸もとてもかっこよく、これからのふたりのことも妄想できる後に残るいいセリフになっていました。
3巻を通して特に烏丸がすごく成長して魅力的になりました。もちろん、南も明虎もKEI、みんなそれぞれがんばっていました。大学生らしくいろんな出会いをして、これから先が明るい未来が待っているんだろうなと思える終わり方になっていました。
みんな幸せになってね!
ずっと読みたいと思っていた作品ですが、やっと一般電子書店でコミックスが発売されたので購入しました。
最初からフルスロットルにエッチでかわいいので人気なのがわかります。毎回いろいろなタイプのエッチで構図も変わっているので、とても楽しめました。
期待以上のヒメにいのきもちわるさになーくんのかわいさとふたりのエッチのエロさでした!とてもおもしろかったので、あまりネタバレなしで読んでもらいたいです!
体格、年齢、学生と社会人などの差のギャップだけでなく、最近流行りの推し活、裏アカ男子、かわいいツンデレのチョロ受け、天然なハイスぺスパダリ攻めによる溺愛からのヘンタイさ、などなど…… たくさんあるポイントの中、きっと誰もが自分の好きなヘキに引っかかりそうです。
わりとチョロいなーくんなので、簡単にヒメにいと付き合うことになるのかと思いきや!という思いがけない展開もよかったです。
ヒメにいに対してツンツンしながらも寂しがりで絆されちゃったツンデレななーくん。ヒメにいに自分から告白するシーンは、なーくんはかわいいだけじゃなくてオレも男!って感じでよかったです。
おぢさん構文も話題ですが、ヒメにいのDMを読むだけで楽しくなります。ヒメにいはこのままでいてほしいなと思いながら、お付き合い後のふたりの続編を待ってます!
1巻で運命的な出会いをマッチングアプリによってした千堂と和泉。会社ではライバルなので素直になれずにいたふたりが両想いになりました。
一緒に暮らすことはできないけれど、隣人として半同棲的な状況で仲良く過ごしているところから2巻ははじまります。
そこでやってくるのはちょっとしたライバルになる新入社員の佐原とコンプレックスの元である兄の颯人です。佐原の指導担当になったうえ、1位どころか2位の成績さえ奪われそうな和泉ががんばるあまりに調子が悪くなっていく中、颯人が訪ねてきます。
颯人は弟想いの優しい兄だし佐原もワンコ系でもただの後輩なので、特に争いがあったり傷つけあったりということはありません。ただ、和泉がひとりで抱え込んで苦しんでいく様子がとても辛そうでした。そして、兄が伝える和泉の心の棘は思ったよりも苦しいものでした。
颯人が天才で勉強も運動もなんでもできて、親が1位以外認めない毒親だったので、子どもの頃の和泉はほんとうにかわいそうでした。それでもなにかを恨んだり、誰かのせいにしたりしない和泉は良い子すぎて余計に切なさを感じました。こんな過去があったとは1巻では感じられませんでしたよね。
でも2巻でこのふたりが出てきたことによって、がんばるだけじゃダメ、1番じゃなきゃダメというコンプレックスを和泉は少しずつ克服していけるようになりました。それは千堂が和泉の心の棘をなんとかしようと支え、親から与えられなかった自己肯定感も千堂によってありのままの自分を受け入れられることによって高まったからだと思います。
「和泉に追われるのは俺だけがいい」と佐原にも颯人にも独占欲を示して、精一杯和泉のために行動する千堂が1巻よりもとても魅力的な攻めになっていました。
1巻はわりと王道のラブコメでしたが、2巻は思ったよりもシリアスでした。ふたりのことをもっと深く知れた続編になっていたので、ふたりのつづきを読めてよかったなと思いました。
最後に温泉に行きます。そのエッチもふたりの語り合いもとてもいいのでぜひお楽しみください。
「フェアプレイ・フェアラバー」の続編。
ただセックスがしたいだけの関係からはじまった諏訪と長峰。一応、前作で付き合うことになって終わったはずなんですが、その巻末の5ページで「フェアプレイ・フェアラバーズ」と題してプロローグが描かれています。「最初はよくてもだんだん幻滅して」と長峰が思う様子が今作の発端になっているようです。
コミックス発売前から続編が決定していたのでしょうか?あとシーモア限定で母親からの「史ちゃん」呼びの手紙などもあり、新刊を読んでその繋がりに萌えました!
続編は長峰がずっと疎外感を覚えながら成長してきた様子がじっくりと描かれています。自分はみんなと違う道をひとりでいる、自分がしたいことがわからない。でもゲイだと知ってひとりでいる意味を見つけた長峰。そんな長峰の側にやってきた諏訪に対して、特別な存在になっているのにどうしていけばいいのかわからないし、諏訪の気持ちも素直に信じられません。
ずっと拗らせてきた恋愛をしたことがないゲイなので、なかなか素直になれません。
夏休み中、ずっと一緒に過ごしてセックス三昧のふたり。そんな中、突然母親が訪ねてきます。
諏訪は母親と長峰がいることで、今まで疎遠だった母親といろいろ話すことが出来ます。そして諏訪が大事な存在になっていることと、きっと30歳になっても40歳になってもこのまま自分だけが長峰を思っていであろうことに不安を覚えます。
夏休みが終わり、周りは就職活動を始めます。将来のことを考え始めるふたり。いつまで一緒なのか、一緒にいる意味はあるのか。今までちゃんとした恋愛をしてこなかったし、ノンケとゲイであり性格も正反対なふたりは、すれ違ってしまいます。
付き合っていたはずなのに、なんだかセフレのままのように読者も感じてしまうように、ふたりも付き合うことがよくわかっていないようです。そんなふたりですが、長峰は母親と諏訪は元カノと話すことで自分の気持ちとどう行動すればいいのかが理解できるようになります。
結局、お互いに自分だけが必死だと思っていたけど、それはお互い様だったんです。照れながらもふたりは幸せになっていきます。
やっと本当に恋人同士になったふたりのハピエンになっています。今作は上下巻作品のように2巻を通して物語が終わった感じがします。ぜひ「フェアプレイ・フェアラバー」「フェアプレイ・フェアラバーズ」両方読んでお楽しみください。
前作の「フェアプレイ・フェアラバー」では描き下し漫画で10年後のふたりとイラストで30年後のふたりが描かれていましたが、今回もふたりの30年後が1ページの描き下し漫画で読めます。
ずっとふたりが仲良くしていく様子が見られるのは嬉しいですよね。
今作の続きである就職後のふたりもまた読めたらなと期待しています。
彼女に騙されて仕事を辞めてお金も失った亮。連絡が取れなくなった彼女の家に行くと、待ち伏せしていたヤクザに彼女とグルだと疑われてしまいます。その時「俺の恋人」と嘘を吐いて助けてくれたのが、元同級生の夕星。その嘘のためにふたりはしばらく一緒に暮らすことに。
そんなふたりが過去の思い出を語り合ったり、一緒に過ごして優しさに触れたりするうちにどんどん仲良くなっていくお話です。
水曜日先生らしい受けの亮が明るく空回りしてかわいさ抜群で、攻めの夕星はクールかと思いきや照れ屋で赤面がかわいいキャラになっています。読んでいてすぐに夕星は中学の時から亮が好きだったんだろうな、だから逆に素っ気ない態度だったんだなとわかります。
クールな攻めがかわいい受けの絡みを塩対応しているフリしていながらも、実は受けが攻めをじゃれながら追いかけまわして惑わしている感じでした。とにかく亮のパーソナルゾーンが狭いんですよね、すぐ夕星に抱き付いちゃうんです。無自覚煽りされた夕星はずっとドキドキして、それがかわいくてかわいそうです。
亮は無邪気ですぐ人を信用して好きになっちゃうんでしょうね、そして素直なので夕星への恋心を抱くとすぐに「キスしていい?」とか言っちゃうし「好き」って伝えたくなっちゃいます。でも夕星はヤクザである自分と一緒に亮がいることをいいとは思っていないので、好きなのに、好きだからこそ拒絶します。それでも諦めきれない亮。かわいい亮だってやっぱり男!くじけません。そんなところがBLの良さだなって思いながら読みました。
もちろん最後はハピエンです。でもハピエンに向かうまでの最後の山場はネタバレなしでぜひ読んでください。ネタバレなしの方が楽しめると思います。
水曜日先生らしいかわいらしいラブコメにヤクザならではのシリアスな場面もあり、1冊でよくまとまっていたと思います。笑顔も赤面も泣き顔もホント上手に描きますよね。今作はふたりの思い出のキャラ・むじゅかわもかわいい!えっちもたくさんあり満足な1作でした。特に描き下ろしはめちゃくちゃよかったです!
舞台で恋人役として初共演する前から互いに興味を持っていたふたりの物語です。
初舞台で上手くいかない千尋をフォローしていく間に仲良くなっていくふたり。もしかしたら恋愛対象かもと互いにちょっかいを出したり意識したりして赤面するんですが、伊吹も千尋もどっちもめちゃくちゃかわいいです。いつも大人でかっこいい伊吹もモデルとしてかっこいい千尋も見ているのでそのギャップがいいんですよ!
舞台共演が終わってもプライベートでよく会い、そのまま上手く付き合っていくのかと思いきや。年下の千尋の恋と憧れに戸惑い、自分が夢中になった後に勘違いだと思われるのが怖くて伊吹はインタビューでよけいなことを言ってしまいます。その臆病さに伊吹の今までの恋愛がいいものではなかったんだなと切なくなります。
受けの伊吹の方が年上で大きくてムチムチしているので、逆がよかったと言う人もいるかもですが…… わたしはゲイでない千尋が「男抱けるか?」と問われてすぐ「伊吹さんなら」と言ったシーンがとても好きです。
でも残念ながらその後に千尋が射精できなかったので、伊吹が「冷めるのも時間の問題か」となっちゃうのですが(涙)そのすれ違いも相手が好きで自分が傷つきないための理由がそれぞれにあって、物語としてキャラの心情がすごくよく表現されていてよかったです。そしてその後に「恋愛って頑張らないといけないんだな」と伊吹が気づくところも好きです。
ふたりが素直になるきっかけはやっぱり千尋からなんですが、ふたりとも俳優としても個人としても好きだと言う気持ちを伝え合います。俳優というキャラだからこそのシーンでとても素敵でした。
年上でゲイである伊吹とノンケである千尋ならではのすれ違いや素直になれない気持ちなど、読んでいて納得できる感じがしました。1巻完結ですが、無理やりっぽい心情変化や都合よく物語が進んでいく感じもなかったです。シリアスな物語ですが、時々笑わせてくれるエピソードもあります。その匙加減もとても上手でした。さすがrasu先生だと思います。
おすすめです!ぜひ読んでください。
そしてなにより!電子購入ですが、めちゃくちゃ修正が神です!!え?これ18禁バージョンじゃないの?という感じ。エッチもいろんな角度から描かれていてビックリでした。それだけでも読む価値あるかも!
「結婚」「初夜」「蜜月」「純愛」ときて「誓い」。偽造結婚からだんだんと惹かれ合い愛し合うようになって本当の家族・夫夫になるまでの京極家の物語がとうとう完結。
誠志郎と尊の夫夫に幼い礼央との三人の家族。誠志郎と両親。尊とママとパパ。礼央と母親。それぞれの家族や愛の形はいろいろあって、ギクシャクしたりコンプレックスがあったりしたけれど、やっとすべての家族が丸く収まりました。
最後には家族揃っての結婚式をもう一度します。偽造ではなく愛に溢れた結婚式を。
5巻を通していろいろな試練やすれ違いなどありましたが、じっくりと誠志郎と尊の過去現在が描かれていていてからのハッピーエンドだったので、それぞれの気持ちや行動に無理がないので違和感を抱くことなく読み進めて行けました。特に過去の話をしたがらない尊が少しずつ誠志郎に自分のことを語っていくのは、尊の心が楽になっていくようで読者としても嬉しかったです。
今巻のメインテーマは尊と母親の関係です。女優である母親に愛されていなかったことで、人を愛することや家族・結婚についても深く理解できていなかった尊ですが、誠志郎と過ごしていくうちに愛する気持ちも親の愛情もわかり始めます。また、元妻ともきちんと話して決別もでき、母親とのいい思い出にも気づいていきます。
そんな母親が倒れたと連絡が入り、尊と母親、そして父親が病室で再会します。
その時のモノローグ、1巻で誠志郎が礼央に行ったセリフです。「男同士でも 女同士でも 年が離れてても 若くても老いてても 愛し合ってる大人なら 誰だって 結婚していいはずだ 変な結婚なんて この世にはない」ほんとにその通り。京極家のみんな幸せな結婚なんですよね。
ラスト、みんなに祝ってもらいながらの和装の結婚式、ほんとによかったです。誰もが幸せそうで。
これからもバカップルでいてね!誠志郎、尊お幸せに!
ただちょっと残念だったのは朝倉先生が活躍してなかったこと。もっと絡んでくると期待してたんですが。次、朝倉先生のスピンオフきますかね?
三十四歳、四代目代議士朝倉先生のスピンオフ、待ってます!