今回のらくた先生の新刊は、思わず「作風の振り幅〜〜〜!」と叫んでしまうような感じでした。
レーベルごとに明確な描き分けをしていらっしゃる...
1人のΩに2人のαがくっついてまわるお話ですが、まぁ最後は...ということで、そこが少し切なかったです。
動物ドキュメンタリー番組で、1人のメスを巡って兄弟が争い、片方が敗走していくような光景が脳裏に浮かびました(それじゃケモノだけど)
とはいえコメディ路線なので、ほぼほぼ微笑ましい光景でした。
『雨上がり〜』を描かれた先生なので、Ωという性の人間が置かれた状況について掘り下げて描いたらそれはそれで秀逸な作品になると思います。
がしかし、最初からそういう空気感ではないので、敢えてシリアスな方向にはベクトルを定めず、あくまでもラブコメらしい明るいストーリーでまとめられている印象でした。
大好きな小木カンヌ先生の新刊✨
今作は写真家×旅館主人の再会愛。
小木カンヌ先生に出会ったきっかけでもある『報われない恋の占い方』と同じ系統の切ないお話かなぁと楽しみにしていたのですが、感情移入して切ないと感じるタイプのお話ではなく、がっつりこちらに刺さるお話でした(とても好き)
自分より才能のある人への嫉妬。
単なる知り合い程度ならそこまで大したことじゃないかもしれませんが、仲の深い友達への嫉妬や劣等感は如何程のものか...
距離が近いからこその苦しみは自分もよくわかるところなので、チクチク胸が痛みました。
それはともかく、感情と上手く付き合っていけるだうなと思える終わり方で良かったです...
恋愛面は言わずもがな、最高でございました。
素敵な作品をありがとうございます✨
大好きな倫敦巴里子先生の新刊、楽しみにしておりました✨
そして拝読したのですが、想像の∞倍素晴らしく、倫敦巴里子先生のふくよかな温かみある絵柄と重厚なストーリーテリングが化学反応を起こした唯一無二の大傑作でした。
もう最高すぎて自分でも何を書いているのかわからない!
他の方も書いていらっしゃいますが、がっつりボリュームのあるお話が上下巻でまとめられていて、その技量たるや...
表紙のふたりだけのお話ではありません。
色んな人がお話に登場し、それぞれしっかりとポジショニングされていて、パズルのピースがピタッとはまるような爽快なストーリーにもう平伏すほかありません。
2024年も年の瀬ですが、マイベスト2024確定の胸熱バディBLに出会えて本当に幸せです。
こちら...続編があったら絶対面白いと思うので是非宜しくお願いします。
『青と碧』スピンオフ✨
ろじ先生は言語化がお上手な印象があるのですが、こちらの作品は特にそのように感じました。
とことん"なぜ"を突き詰めて、言語化して...一歩を踏み出したその先には確かな愛がありました。
家族含め周囲が自分のことをどのように捉えているかという点において、自分が思っている以上にちゃんと分かり合いたい相手だと思われていることもあるかもしれないですね。
結局は自分がどう感じるかが行動の指針だし、そこはどうしようもないところかもしれないけど、ちょっと踏み出してみると新しい景色が見えてくる可能性だってある。
吉田くんの「大げさくらいでいいんじゃん?過ぎてからいい時間だったなって気づくのはむなしい」という台詞がとても胸に刺さりました。