吸血鬼が好きなことと美麗な表紙に惹かれて購入しました。
作者様の他作品は未読です。
以下、ネタバレや作品内容の詳細には触れないレビューです。
読み終わって最初に思った事はただ一言、「強い作品だな」ということです。
現代社会におけるFANGSの立ち位置、キャラクターたちの関係性、繊細で引き込まれる絵柄、どれもがひたすらに「強い」です。
正直性的なシーンは少ないのですが、そんなことを気にする暇もありませんでした。むしろ、自然な流れで行われる行為が美しくて「これぞボーイズラブ」と思わされるほど。
こう言った特殊な設定がある作品は説明が冗長になってしまうものも多いと思いますが、この作品の場合は全くそんな事はなく自然に世界観に浸ることができました。
メインの二人以外のキャラクターたちも何人か出てくるのですが、その関係性や背景の描き方も自然でストンと腹落ちします。
この一巻の中だけで様々な「愛の形」を見た気がします。なのにごちゃついた印象が全く無くて素晴らしいの一言につきますね。
一巻は過去にはあまり触れないまま終わっていますが、今から二巻が非常に楽しみな作品です。