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単行本になるのを待ってた作品

何かで1話を読んでから単行本になるのを待ってました。

1話目以降は読んでなかったもので、煌びやかな世界観で大人の駆け引きのある恋模様を見れるものだと信じきってしまっていたら、とんでもなくガツンと重くて辛いストーリーでした。

リンチェの幼少期の境遇や事件の顛末ももちろんしんどかったのですが、なによりもショックだったのが最後に出所してきたリンチェが元凶である父親と同じように足を引きずっていたこと。
そして美しさを傷つけられた相貌になっていたこと。
ルッキズムとかでなく、幼少期に混血で差別や暴力を受けていたリンチェにとって、エリオットからかけられた「きれい」という言葉はとても特別なものであろうことが、大人になって再会してからの蜜月期でも要所要所で見受けられたので、言及するような描写は何もなかったのにも関わらず、「それさえも奪われてしまうのか…」と読んでて絶望感でいっぱいになってしまいました。

これから2人を待ち受ける苦難を思うともはやメリバなのではと思ってしまいます。

それでも神評価なのは、もう作者様の力量に感服というか、「人生のままならなさ」とか「愛って救いになるとは限らないんだな」とかを感じて、まるで実在する人間の人生を見たような気持ちになったので、これはもう「ハピエン最高!神!幸せー!」みたいなのとは次元の違うタイプの神でした。


まったくの余談なのですが、この作品を読んでる途中からずっとKing Gnuさんの「白日」が頭の中で流れてました。
作中に雪は出てこないのに何でだろうと思ったんですが、あとから調べたら歌詞がこの作品の世界観と似てるなぁって部分が結構あって(あくまで私の中で)、私の脳みそが勝手にリンクしてセレクト再生したようです。
こんな体験初めてで驚きました。

大人に染みる

田舎の図書館に現れた、田舎に不似合いな大人の男に目を奪われる年下司書くんが攻めの萩原くん。
八月一日と書いて「やぶみ」と読むその人目を惹く大人の男が受けです。

じっくりゆっくり関係を縮めていく系のストーリーで、距離が近付くにつれてやぶみさんの地元もこの辺であることや、実家の事情で東京から戻ったことや「ゲイと自認した少年期の過去」「家族との確執」を知っていきます。
そして、やぶみさんに惹かれていることを見透かされた上で「僕はやめておいた方がいい」と告白するより先に告げられてしまいます。

ズルい大人と、純朴で誠実な青年の構図です。

この2人のやりとりや距離感、そして静かに流れて行く時間の描写がすごく素敵。
そしてモノローグやセリフの端々に知的さが漂う。
絵がいいんですよね。風景や視線や空気感さえすごく細かく描かれてて。

前作よりもまつ毛の長さやビシバシ感が控えめで耽美さは減ったけども、その分「大人の色気」があります。とにかく素敵。

ストーリーも山あり谷ありみたいな劇的な展開はなく、描かれてる季節は夏の終わりくらいなんだろうけど、心象としてはしんしんと静かに降り積もっていく雪のよう。


この作品は、私の場合はもし10代で出会ってたら「中立」とか付けていたと思います。
つまんな…とか思ってしまう可能性すらある。
大人になって、10代を「子供だった」と振り返れるようになった今だからこそ染みる作品でした。

10代の頃って自分のことをもう大人だと思ってるから、大人になって振り返るとかなり危なっかしいし、もったいない!と思ってしまう。
「初体験なんて一度きりなんだからもっと大切にしなよ!」とか、「もっと言葉を選んでしゃべりなよ!」とか。
そういう自分の青くささや苦さを思い出す作品でもありました。

だからこそ、書き下ろしの荻原くんの「やぶみさんは悪くないよ」という言葉の救済力よ…
染みました。

たぶん、これから年齢を重ねて大人になるたびに、私の中の評価がますます上がってく作品になると思います。

崩れていくイケメンが楽しい

クールで何考えてるか掴めない感じの攻めがどんどん崩れていって、小学生男子みたいになってるのが可愛くて楽しかったです。

逆に受けの方は、攻めに緊張や遠慮してコミュ障気味だったのがどんどん素で接していけるようになっていって成長が感じられました。

受けの方が矢印デカそうに見えて実は攻めの方がよっぽど…っていうのが好きな人にオススメの作品です。

絵も独特な雰囲気あって好きなんですが、おそらく作者さんの得意な構図が斜め顔なのでしょうか、その斜めからの顔や表情が多様されていたのがコピペ感というか、そこだけが少し気になりました。
でもストーリーが王道なのにしっかりと切なく感じられて、それでいて重くなりすぎずに甘さもあって好きだったので、神評価で!

粘着系の女の子は少々怖かったですが、友人たちはみんないいキャラしてて和みました。

続編や番外編出てくれたらいいなぁ。

この2人、愛おしいがすぎる

たなと先生の作品はどれも毎回、読後に叫びたくなるくらい感情が…!

まずシリーズ通して何度も読んでる、電子単話でも読んでる、それでもやっぱり「くぅぅ」となってしまいます。

この巻はとくに「愛」がすごくて!
ふたりの初えっちの微笑ましさはもちろんですが、トータルでとにかく愛!

そしてまじまの根アカの嫌味の無さがすごい!
見たり聞いたりして「いいな」と感じたことを即座に園木くんにできるんですよ。
水族館で手を繋ぐまでの流れが好き!素直に「いいな」と思って園木くんとしたいと思ったらすぐにする!

園木くんがタコぬいどっちにするか悩んでたときはからかうような感じだったのに、園木くんからいっこプレゼントされたら途端にタコぬいがなんだか可愛く見えてきちゃう。
そういうささやかなところに園木くんへの愛を感じる。

女避け目的だったはずの指輪も、ペアリングとして園木くんと付けることを想像しただけで目がキランキランになってしまうまじま可愛い!
園木くんに撫でろと要求するとこも可愛い!

あんなに器用に女をこませる男が、園木くんには可愛いの化身になってしまうところ。たまらんなぁ。

そして園木くん、えっっろくないですかぁ?!
巻末読んでびっくり。

何もかもまじまが初めての園木くんが、あの園木くんが!
素直に「しよう」とか「気持ちいい」とか言っちゃうし、トンじゃってる顔しながらまじまの乳首攻めたときにはもう!
びっっくりですよ!
私クッションから1センチくらい浮いたかと思った!
まじまのリアクションもまぁかわいい!
そして何回か致しちゃったのね、かわいいね!
はぁーもう2人とも可愛いすぎてまぶしいよ!

たなと先生は他の作品ではどエロも描いてらっしゃるのに、このシリーズではピュアで育み系で、この巻でも過度なエロ描写は無いのにも関わらずしっかりエロく感じてしまう。

そしてエロ以外でも少しずつ降り積もるような愛を表現されていて、読後の多幸感がすごいです。

2人の何気ない日常だけど、本当に生きている人の人生を垣間見させてもらってる気持ちになるくらい、生活や人間関係のリアリティがあります。
これからもずっと見ていたい2人です。

あーまたシリーズ最初から読み返そう。

内容どうこうでなく…

ストーリーはいたって普通です。
体以外に自分の魅力が無いと思ってるし、それ以外に関係を築く方法が分からない受けのシン。

「誰かに自分を好きになってほしい」と願いながらも不特定多数のセフレを持つことをやめられない。
そんな受けがたまたま出会った好みの外見の男性が攻めのマキくん。

本当に劇的な出会いでも無いしなんのきっかけもなく、単に好みってだけのシンプルな理由で「この人に選ばれたい」と思うようになる。

マキはマキで「面倒な関係お断り」みたいなスカしたやつなんですが、「俺なんて体だけしか無いから」と自虐的なことをサラリと言ってしまうシンをほっておけなくなってしまい、「普通の恋愛の練習」と称してデートしたりするうちにシンにハマっていきます。

言ってしまえば、いつの間にか攻めの方がズブズブに受けを好きになってしまうBL王道ストーリーなのです。

でも私は妙にこの作者さんの描く絵が性癖に刺さってしまうようで、特に攻めを艶かしく描いてらっしゃるなぁと。
普通受けにトーン貼りがちなのに、この作者さんは攻めのまぶたや唇にトーン貼るんですよ。
めっちゃ色気がプンプンです。
目線の送り方や髪型の変化バリエも攻めに特化してるし、服装とかも含めてとにかく攻めの魅せ方すごいなぁと。
セックスのときも、
スカしてた攻めが受けのテクによって早くイカされてしまい情けない感じ→とろけた顔してた受けが掛かってきた電話に出たことで「すぐ動けるってことは演技だったの?」と疑い出すという、なんとも攻め寄りな心理描写。

こういう展開、私にはとってもツボでした。

攻めの性格もカッとしやすくキレやすいし嫉妬深い直情型で、クールぶってるのに分かりやすいから可愛く見えてしまう。

この作品はとにかく攻めを魅力的に描くことを意識して作られてるんだなぁと。

これで同じくらい受けにも力を入れてくれればなぁ。
設定としては可哀想な子だから、もっと掘り下げて欲しかったです。

個人的に今後が気になる作家さんになったので、次作を楽しみにさせていただきます。

続編ありきのストーリー展開?

なんだか未回収の出来事がたくさんあって、もしかして続編書くこと前提として作ってるのかなと思ってしまうほどでした。

不眠症の受け森さんと、沼の異名を持つ攻め枕崎くん。
不眠症になったきっかけの元彼とのトラウマですが、元彼の姿形すら出て来ないのでいつ出てくるのー!?と待ち構えてましたが出てこず。

そして攻めの枕崎くんが「沼」と呼ばれるきっかけとなった、モデルとのいざこざが結局なんだったのかも分からず仕舞い。

枕崎くんがモデルと朝帰りしてるところに森さんが出くわしたときに、「この沼に用があるんで」と森さんが言ったらモデルの子が「沼?!」と枕崎くんの異名を知らない様子だったのも気になりましたが、そこも未回収。

そして「森さんにはメンヘラの片鱗を感じてた」と枕崎くんは言いましたが、メンヘラなら「あの女とヤッたのか」について問い詰めないのはおかしいと思うんですよね。

枕崎くんはメンヘラ大好きっ子のようで、森さんのそういう部分に惹かれたらしき発言はあるものの、惚れる理由としての説得力が足りない感があって。

というのも、いざこざのモデルの子とはなんでダメだったのかが分からないせいだと思うんですよね。
その子ではダメで森さんの方がよかった理由がハッキリせず、
メンヘラなら誰でもいいとか、自分好みのメンヘラに育てたら興味を無くすタイプなの?とか、私の中で枕崎くんに対して疑問が出まくってしまって。

あやふやな未回収事項が多すぎて、スッキリとしない読後となってしまいました。

でもこういうときって続編が出ることが多いから、もしかして最初からそれを想定して描いてるのだとしたら、続編で爆発的に面白くなるパターンなのでは?!と期待してみたり。

メンヘラ好きで自ら進んでメンヘラ製造してるっぽい攻めの一面が最終話で出たのももったいない気がするし、これを活かした続きが出ればいいのになぁと悩ましいです。
なのでこの一巻での評価だと「萌」となってしまいました。

ずっとこの世界観に浸ってたい

私にとって好きな要素が多い作品でした。

・家具や背景などの書き込みが多い
・生活感がある
・動物が出てくる
・特殊な職業
・癒されるストーリー

背景の書き込みがすごくよくて季節感や空気感、風の音や日差しまでもが伝わってくるし、素敵なお家や家具、キャンプ用品やド●キの店内までとっても丁寧に描かれてて好き!

掃除やご飯など日常の生活感のある描写も多いのも大好き!そしてご飯が美味しそう!

猫ちゃんを可愛く書くというより猫そのもの。姿形がかわいいというより行動が可愛いというリアルな猫ちゃん。

そして攻めのコハンがあんなワイルドな風貌なのにドールハウス作家という特殊な職業なのもまたいい!

ストーリーはほのぼの癒しなのに、巧みだなと。
ドールハウスにコハンが梯子を作り「(梯子があった方が)ちいさい人が便利だと思ってさ」と言う会話があるのですが、ドールハウス作家ゆえの単なるメルヘンジョークみたいなものかと思ったらまさかまさか!
タイトルの回収がお見事です。

どこまでも平穏でほのぼのな日常なのに、急にメルヘンちっくなトンデモ設定が!
そしてそのトンデモ設定がまったく違和感がなく、浮いていないのがすごい。
あくまでも2人の日常の同棲生活がメインで、トンデモ設定はサブのように見えるくらい。

エロは無いのにちゃんと湿度高い2人でお互いが大好きなのが伝わる〜!
2人がどうやって出会ったのかは書かれていたので、付き合うに至るまでのこともこれから先の巻で描いてくれることを期待します。

楽しみがまたひとつ増えてうれしいです。

同居人の五杯目 電子 コミック

栄太 

生活感丸出し地味BL、大好き!

派手なことは特に起きない、ハラハラドキドキきゅーんとかガッツリのエロも無い、ただ2人が同居しながら生活している日常を見てるような、言っちゃえば地味なBLなんですが、そこがたまらなく好きなんです!

いつか合本版が出る(最近出た)から単話購入は割高だと思いながらも、新刊が配信されると買っちゃう。
そしてまた1話から読み直しちゃいます。

ツル(おめめぱっちりかわいい系)が攻めで、カメちゃん(黒髪のアンニュイ系)が受けなんですが、生活感や2人の会話のやり取りを見てると「えっカメちゃんの方が抱かれてるの?!」と思ってしまう。
そこもまた良い。

一緒にいると安らいで、心の底からじんわり「この人のことが好きだなぁ」って思ってるのが滲み出てる2人の関係性にほっこり。

スーパー行ってはご飯を作ってただダラダラして、べったりソファーで寛ぐ2人を見るのが本当に好きです。

これからの季節にぴったり

秋と冬の空気の匂いがしそうな一冊。
インクも春〜夏のときには緑でしたが今作は茶色でこだわりを感じますね。

表紙やカバー下など端々まで素敵。
裏表紙で、犬のさやかさんや雪景色などの全体ではなく、胡桃沢くんアップを撮ってしまってるウサくんにニヤニヤしてしまいます。

前作に比べてウサくんの全開の笑顔のカットが増えてるのも、ときどきふざけて胡桃沢くんを「先生」と呼ぶのも、2人の親密度アップしているんだなと感じれて嬉しい。

キッシュのレシピを胡桃沢くんではなくウサくんに送るウサくんの仕事仲間の奥さんや、ウサくんを胡桃沢くんのお嫁さんみたいとからかう地元の方など、2人の仲の良さが公認されているのもたまらないです。

胡桃沢くんが風邪ひいたときも、あんなに広い古民家の居間で本当にすぐ横で寝転がってるウサくんや、
ウサくんの弟が胡桃沢くんを「じゅんのさん」と呼ぶのですが、スルーできずに「…なにじゅんのさんて」と訊いてしまうウサくん。
本当にちょっとしたやりとりや些細なことなんですけど、「BL」として読んでる読者をときめかせてくれるイシノアヤさん、神です。

語り尽くせないくらい大好きな作品。
イシノアヤさんがインスタに載せてくれてる2人のその後のイラストも癒し全開なのでぜひ。

もう何度読んだだろう

何度も繰り返し読んでいて、読むたび愛しさが溢れる作品です。
今日また読み返したのでレビューします。

東京から田舎に単身越して来た胡桃沢くん。
田舎の人よりも田舎に染まった服装に素朴な容姿、なんとも愛らしい!

胡桃沢くんの全てにおいて好奇心旺盛で、地道にコツコツと楽しんで農業をしたり、家の改修工事のタイル一枚選ぶのにも心底楽しそうで

言葉選びが素敵でかわいくて、わくわくが見てとれるキラキラした瞳、もうこのかわいい生き物をずっと眺めていたい!

ワイルドな見た目に反してオカンのように世話を焼いてるウサくんも、きっと胡桃沢くんのこと見てて飽きないんだろうなぁと。

ところどころに入る「胡桃沢さんのこと何にも知らねーなぁ」というウサくんのモノローグが、知りたいって気持ちの表れのようで好きです。

このBL未満なのに、深堀りして見れてしまうところもまた好きな要素で、飽きが来ないんです。

季節の刻々とした移り変わりや、音や匂いや日差しまで伝わるような1コマ1コマのすべてが愛おしくて大好きです。