BL大好き、BLCD初心者、声優さんは殆どわかりません。
なので、「お前何様だよ!?」的レビューになってしまう事をお許しください。
タイトル通り若干ネガティブを含むので、好まない方は閲覧注意です。そこまで辛口ではないと思いますが…。
原作既読、視聴動画を見て購入、CDを購入するにあたって直近で読み返す事はせず、原作久しぶりの状態で聞きました。BLCDに慣れ親しんでいないので、まだBLCD自体の良さを探り探り聞いている感じがあるんですけど、第一印象はとても良かったんですよね。それこそさして声優さんを知らない身としては、BLを音声化する意味は声優ファンへのファンサか?と思える作品もしばしばあるのですが(それはそれで意味があるので否定している訳ではありません。私だってエロが見たい!聞いてみたい!)、この作品は音声化によって作品に奥行を与えていて素晴らしいなぁと。
ですがその後、原作を読みながら聞きなおしたんですけど、あれ?と。まあ、目から入る情報と耳から入る情報は当然違うモノなのはわかるんですが、原作で描かれている水葵くんの感情の発露する部分がちょっと弱い気がして。原作の漫画としての表現ではコマやキャラの大きさ等の変化でそれを表現されていると思うのですけど、音声ではなんだか平坦というか…。まあ、盛り上がりにかけてクレシェンドになっているのはわかるのですが、平坦に上がってゆくような。
原作ではそう上がってゆく中にもちゃんと部分部分で水葵の感情の跳ねている部分を感じるのですが、音声ではそう表現されているとは思えず、その差異に残念感を感じてしまいました。
おそらく、この作品自体が所謂BL!みたいな体ではなく、攻め役の佐藤さんがトークでおっしゃっていた様に『リアルにありそうに思わせる作品』である事もそう思えてしまう要因というか。リアルにありそう…ってことは私的にある意味BLの枠を一つ越えてしまうので、いつもよりレベルの高い演技を求めてしまうのか、原作の良さが最大限に表現しきれていないような気がしました。
でも、佐藤さんは黒瀬は何の違和感もなく、天﨑さんも声がまだ若く内向的な水葵にぴったりだったので、そこは間違いないのですが、天﨑さんはまだお若い様なのでこれからもっと深めていって欲しいな、と思いました。
まあ、こういったBLCDで声優さん達がどうディレクションされているのかわかりませんし、天﨑さんは指示されて演じているだけかもしれませんので、こういう意見もあるという事を示したくてレビューしてしまいました。なんならメーカーの人に読んでもらいたいですね(ほんと何様w)
あのラストの方の「ギ……」の台詞は結構大事な言葉のはずなのに、さらっとしすぎじゃないですか~?せめて黒瀬の「ギ……」を決める時の回想っぽい一言入れたりもっと葛藤とか差し迫った感じが欲しかった~。というメーカーさんへの個人的な叫び。
でも黒瀬を好き好きな水葵くんはとっても可愛いかったし、佐藤さんはほんと黒瀬でしかなくて凄いなと思いました。キャストトークの素の声とのギャップビックリした。何気に水葵のお母さんの声優さんも重すぎず、軽すぎずこの中では一番立場が近い身としては、その雰囲気に共感できる所もあり良かったです。
結局は総合的に良かったからこそ、もっと出来たのでは…?もったいない!!と思えるほど良いCDだったことは間違いないと思うので是非聞いて頂きたいです。まあ上記はあくまで個人的感想ですので、まったく違和感のない方もいらっしゃると思いますので。