なんで「1巻」と表記してくれなかったのか…
面白いのは、ここからなのに……!!
ピッコマで完読した立場として、この作品をレビューさせていただきます。
まず、今回書籍化された部分は、作品全体の「5分の1」に過ぎません。ここから先は、もう本当にキュンキュン……いや、キュン通り越してギュンギュンする展開が待っていますよ!
主人公の屋久くんも、イケメン漫画家の雨水さんも、はじめは自己中なクズ人間に見えるかもしれません。え…?BL色、薄くね!?って思うかもしれません。
……でもね、違うんです。ここから先、屋久くんは雨水さんに猛アプローチする可愛い歳下ワンコ系キャラを発揮するし、雨水さんはそんな屋久くんの攻撃を華麗にかわすクールでミステリアスな……と見せかけて、実際は意外と表情豊かで超ツンデレキャラの爆誕!ツンツンのあいまに時折見せるデレの破壊力たるや……!!特に、屋久くんのことを意識しだしたときの挙動不審感とか、追い詰められて酒飲んで◯◯しちゃうときのツンデレ具合とか、もう、ホント、ご馳走さまでーーーす♡♡♡過去が原因の、どこか翳のある表情も色っぽくて良き!
雨水さんの過去やすれ違いを乗り越え晴れて結ばれ、穏やかな日々を過ごす二人に、迫る暗雲……物語の終盤に噴出する同性愛ならではの悩みや、雨水さんの描く“同性愛がテーマの漫画”を発端に起こる事件!その時に二人が選択した道と、その結末は……涙無しには読めません……!!
確かに、刺激的なBLばかりを読んでいるお姉さまがたには少々物足りないかもしれません。しかしこの作品は、単なるBL漫画の枠をこえた、「人を好きになること」を丁寧に描いた素晴らしい作品だと思います!
ちなみに……登場人物の属性を登録するために【雨水×屋久】のままにしておきましたが、実際には作中でカップリングが明かされることはありません。これは、読者の好きなカップリングで読んで欲しいというMOZU先生の想いが反映されているそうです。
【雨水×屋久】なのか【屋久×雨水】なのか…はたまたリバなのか!?その辺を見極めつつ読むのも、また一興かと思います。
とにかく……「1巻」で読むのを止めてしまうのは、勿体無いですよ……!!