受けのあかりも攻めの瑞貴もとにかくキャラクターが魅力的で、読んでいて応援したくなる、とても愛着の湧く登場人物達です。
今回新たに正月(まさつき)というキャラも登場するのですがこの子も憎めない子で…ネタバレになるので詳しくは言えませんがまた出てきて欲しいと思えるような可愛い子で、最後には大好きになってました。
2人が出会って結ばれて、1巻の頃から成長し、どんどんいい方向に変わっていく部分や、逆に相手の事を大切に思い過ぎるあまり上手くいかなくなっていく部分など、受攻ともに新たな一面が今回たくさん出てくるのですが、それに付随するエピソードやキャラの軸がしっかりしているので魅力が損なわれたり「変わり過ぎて別人じゃん」となったりする事がなく、キャラと作品に更に深みが増しています。
あと歳の差恋愛の魅力がたっぷり詰まった今作ですが、社会人×高校生の恋愛って、いくら創作物といえども昨今なかなか難しいところや読者の感情としても色々ツッコミ所があったりすると思うのですが(実際昔より数が少なくなってる気がする)その点、瑞貴さんが常識人な事やあかりが元々考えすぎる性格である事が逆に功を奏しているというか、その辺のモヤモヤや問題点を上手いこと作中で触れて拾い上げていってくれていたので、普段こういう設定に少し苦手意識のあった私のような人間も1巻に引き続き楽しく読む事ができました。
綺麗に終わってましたが、これでこの2人の恋の行方が見れなくなっちゃうのはあまりにも勿体なさすぎる…ぜひとも続きが見たいです!
攻め・静は超俺様男なんですが、その態度は類稀なき才能に裏打ちされたもので、
受けの彗はそんな静の態度にツンツンと反発しながらもカメラマンとしての静の才能に強く魅了されていくようになります。
また、静はそんな彗の被写体としての天性の魅力を大きく買い、彗に自分と専属契約を結ばせます。
最初は2人の才能同士がお互いを引き合わせたという感じなのですが、一緒に時を過ごしていくうちに、徐々にお互いの人間性に惹かれあっていくようになり…
具体的に「お互いのここが好き!」というのは明言されていませんが、読んでいて
「ああこういうところに惹かれたんだろうな」というキャラの魅力が作中から伝わってきます。
ただ、彗の抱える家庭の事情など、難関の問題が山積みだったわりにあっさりと解決したので「あっ、もういいの??(汗)」とちょっと拍子抜けしてしまいました…
でも、あんまり波乱万丈だと読んでいてつらいので私にはこれぐらいがちょうど良いのかもしれません…(^_^;)