表紙見てもあらすじ見ても、BLのようには思えませんでしたが、この巻で少し、後の巻ではしっかり、やることはやっているので間違いなくBLです。(かぎりなくBLに近い少女小説だと思って読んでいたのでびっくりしました)
あくまで本筋は妖怪退治なので、BL要素を含む少女小説だと思って読むのが正解かも。
主人公・瑞垣聖はギャンブル(ただしほとんどイカサマ)好きの高校一年生。
いとこの鷹矢は大学生19歳、ある日突然東京から6年ぶりに、実家の百目神社の祭事のために帰ってきた。
本筋は、賭け事(科学的トリック付き)を使って神仏やもののけの類を祓うという斬新もので、とても面白いです。
BL的には、「大好きだった鷹矢お兄ちゃん」がイケメンになって6年ぶりに帰ってきたのに、比較されるわ、からかわれるわ、そもそも6年前に別れたのが納得いってなかったわで素直に喜べない聖が可愛くてしかたありません♪
番外編の「最初のギャンブル」は、従妹・譲葉(ゆずりは)によって語られる鷹矢がいない間のエピソード。
「赤まむしの章」は、第一話の後、疲労で寝込んでいた聖は祖母から滋養強壮にと「赤まむし&すっぽんドリンク スーパーゴールド」をもらって……?とご想像の通り一番BLらしい話です(笑)
歯科医!白衣!ケーシースタイル!と叫んで(←心の中で)購入しました。
治療中は無愛想でおっかないのに、白衣を脱ぐととんでもなく穏やかで何をされても怒らない三和先生。
読み進めるうちに、この極端な二重人格っぷりは彼が真面目で不器用なゆえだと分かって、愛しくなってきちゃいます。
表題作の「歯科医の憂鬱」は攻視点、同時収録の「歯科医の秘密」は受視点、「THE SPECIAL GIFT」は攻と同じ板金屋で働く後輩視点。
彼らが気に入った方は、藤井沢商店街シリーズ最終巻の「理髪師の、些か変わったお気に入り」にも彼らが参加してるので、合わせて読んでみると面白いかもしれません。
あらすじの通りの官能小説です。
ストーリーは、地味でおどおどしていてぜんそく持ちの少年が義理の叔父に女装願望(女装というよりは女性化願望でしょうか)を打ち明け、その叔父に調教されて……というもの。
特筆すべきは女装の徹底さでしょう。
「つるつるすべすべ」の二次元じゃないんです。リアルです。
幸い、主人公が細身で、毛深くもないので和らいでいますが。
女装するからこそ出る男性性というのでしょうか。それが表されているのは評価したい。
文章力があるので、かなりエグい描写も読めます。
文章のリアルさに幻想的なこのイラストは、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は好きです。
むしろ中途半端なイラストを挿れると文章が和らいでしまうと思うのですよ。
個人的に(攻と受が同等の立場でいて欲しいと思う性質なので)キャラクターが苦手でした。
受は19歳のわりに精神的に幼い。言いたいことがはっきり言えない。攻にかなり依存している。
攻は受の義理の叔父で、10歳程度年上。長身美形でやさしくて女の子にモッテモテ。それがなぜか隠れ鬼畜で、依存している受をやさしい口調で甚振る――ただのド変態です。
同名のDVD作品(実写)のコミカライズです。
先にDVDを見ていて、内容は知っていたので「中立」にします。
実写DVD作品「BOYS LOVE」について。
07年頃から実写BL映画が続々と発表されましたが、その先駆け的作品(06年11月発売)です。
その後、07年に「BOYS LOVE劇場版」、08年に「BOYS LOVE Stage.(舞台版)」が発表されてました。(タイトルのみ同じで全く違う話です。)
07年度発表の実写BL作品はほとんど見ましたが、その中では演技力が高く「マシな方」だと思います。尺が短いからか、展開が早く、「なんでそうなるの?」というような展開を経て、あんまりな終わり方。監督・脚本が男性だからか、腐女子のニーズとはあってないと思いました。
そして漫画版についてですが、実写のことを忘れれば割と普通のBL……?
のえる(受)を女に変えるとよくあるドラマです、お昼とか深夜とかで。
佐倉総合病院に実習にやってきたのは春谷の妹。
なぜか春谷兄と彼女は折り合いが悪いようで、吉永が面倒を見ることに。
春谷兄妹が吉永・内海のそれぞれに接近してきます。
春谷妹は指導医であることを名分に吉永にべったり。
一方、春谷兄は性格の似ている内海に相談をもちかけて……。
吉永が春谷妹の目を盗んで内線電話で内海と話すシーンが度々あって、ちょっと情けないけれど、オフィスラブらしくて萌えました。
もしかしてもしかしなくてもシリーズ中一番ラブ度が高いです。
1巻から4年ほど経っている設定のようで、二人とも成熟して、こう、並大抵のことじゃ揺るがないカップルぶりが萌え……。
4巻だけでも読めます!大人なカップル好きさんは是非どうぞ。
が、1巻から全部読むとこの成長振りが感慨深いです……。
ところでタイトルの「夢のある場所」ってのは、美形で優秀な医者が全員ホモな佐倉総合病院のことですよね!腐女子の夢がありすぎる。こんな病院に入院して妄想したいです←
シリーズ化したカップルに待ち受けるものって試練しかないのでしょうか……。
前巻では攻・受双方にそれぞれ言い寄る相手が現れて……というすれ違いでしたが、今回は攻が仕事のことで悩みまくります。
1冊かけて悩みまくるので、疲れてるときに中途半端に読むのだけは避けましょう。読後はさわやかなので、一気に読めるときに読むのがベストです。
佐倉総合病院に赴任してきたのは、留学帰りの整形外科医・春谷(かすや)。吉永より5つ上で物腰柔らかく腕も確か(勿論美形です)。専門の重なる彼に吉永の存在は脅かされていく。内海は行き詰まる吉永を助けようとするものの……?
新キャラ春谷先生、またも美男子で立派なお医者様です。それでいてイヤミなところが全く無く、自身も吉永を追い詰めるような状況に困惑していて、恨むに恨めないそんなイヤなヤツです←
前巻、前々巻よりも患者やナースとコミュニケーションを取っているシーンが多いので、分かりやすくなった反面、内海の存在感が薄い気が。