夜光花先生の長編作品が好きで、ゆるく追っています。もちろん、こちらのシリーズも大好きです!
今回はひたすら有生さんが可愛いの巻。
慶ちゃんからキスされて盛り上がってしまったり、お芝居ですら「愛してる」が言えず押し入れに引きこもったり……めちゃくちゃ可愛くて、ニコニコしてしまいました。慶ちゃんを突き飛ばして走り出す挿絵も大変良かったです。可愛すぎて面白い。
唯我独尊な印象がガラッと変わりました!
とうとう身も心も結ばれたふたりですが、恋心を認めた有生さんはなかなか大変そうですね〜。本人の申告通り愛が重そう。遠慮のない応酬はそのまま、ベッド以外でもイチャイチャするケンカップルがもっともっと見たいです!
あと、今回のもうひとつの目玉(?)は弘法大師様の首に巻きつく待針ちゃん!!笠井先生が描かれる美僧としあわせそうに目を細める子狸の組み合わせがほんっとに可愛かったです!
優しい作品が好きなのですが、闇が深そうな作品にも触れてみたい!と思い立ち、拝読しました。
結果はすみません……草食動物が間違えてレアのステーキを食べてしまったような気分です。
作品の完成度や文章力は素晴らしかったです。登場人物の行動や言葉に説得力があり、ひっかかるところなく読み進められました。「天使」と「母」というキーワードが物語に絡められて見事に帰結する。その鮮やかさにも目を瞠りました。
だけど、いかんせん辛かった……
真治くんのトラウマも、塚越の異常性も、彼らが壊されてしまった経緯も、何もかもが精緻な筆致で生々しく描き出されていて、リアルに臓腑が掻き回されるような心地を覚えたのです。もうどこにも行けないふたりの閉塞感が息苦しくて堪らない。読み終えて数時間経ちますが、まだ胃のあたりがグルグルしています。
とにかくこの気持ちをどこかに吐き出さないと苦しくて眠れそうになかったので、感想をこちらにぶつけてしまいました。「しゅみじゃない」という評価にしましたが、作品のクオリティは本当に高かったです。しかし、私には合わなかった。
人は食べられるものと食べられないものがあるのですね……ひとつ賢くなれました。