表題作の「未確認恋愛感情」は実にユニークなキャラが登場する。いやユニークというか、へんなヤツ(笑)である。
宇宙人がきた時に恥ずかしくい地球でいるように、とせっせごみ拾いをする「超自然観察同好会」部長。そんな熱心な部長に興味を抱き入部する転校生・和泉。
通常の漫画であれば、部長のキャラは、普通にビジュアルはかっこいいけど、中身はヤバイくらいUFOオタク。しゃべらなければ、これほどかっこいい人はあまりにお目にかかりません(笑)。そんな部長に惚れてしまう和泉君はどこまでお人よしなの?それでいいのか?と叫びたくなります。しかしその微妙なカップルが最後まで読みきるとほのぼの和むから不思議です。いやでも、部長みたいな人、リアルにいそうですけど、絶対リアルだとKYな人っていじめられてるだろうな。
そのあとに載っていた「うちのネコ」に出てくる大学生の矢野もかなり危ない、一歩間違えばホラーに出てくるようなストーカー気質(笑)。飼っているネコに似ているという理由で、先輩にお弁当をつくってきたり、おしぼりを教室で渡したり、ぶっとんでますよぉ。
藤成先生は微妙にヤバイ人を描くのがうまいんですよ、絶対。言葉では言い表せない微妙すぎるヤバさ。
この微妙なツボにはまった人はきっと抜けられなくなります。帯の「俺とお前ならUFOが呼べる」さあ愛し合おう というフレーズがまさにこの作品を言い尽くしています。うまい、いい帯のセンス!!