表面的(世間体)には「α」だけど実は「Ω」だった。と言う最近ちょっとづつ増えつつあるオメガバース設定です。ライバル同士だった一見不良っぽい「α」が徐々に「隠れΩ」を好きだと自覚する描写とかなかなか絶妙です。「オメガバース」ものはやはりエロ描写がメインになるけど、そこも手抜きをしてない感じがいいです。家の事情で「α」として育てられた「隠れΩ」の強気で狂暴な態度も好きです。発情を迎えて「Ω」だと自覚せざるを得ない状況になってもまだ「α」を演じようとしてもがく「Ω」を容赦なく抱く「α」もワタシ的には性癖です。「オメガバース」の世界も近頃はいろんな形態に進化してきていて、この物語の中でも触れていますが「世代が上の「α」や「Ω」の本能の濃さ」はもう伝説的な存在でこれからのオメガバースはただ発情に充てられるだけではないものになって行くのかもしれないと少しだけ思いました。王道な「オメガバース」が好きなのでそれはそれで寂しいですけどね。
こちらの作家さまの作品は「ZARIA」名義の頃からずっと大好きですべて購入しています。今回の作品も外れなく大満足です。相変わらず作画がリアルでキレイです。「エロ」部分も満載です。ノンケで試情夫になったアポロと男娼のフィー。トラウマだったり暗い過去を持ち、ある意味「闇」を抱えた者同士。アポロを一人前の試情夫(当て馬)にする為その教育係となったフィー、この二人が楽園のような娼館「シャングリラ」のルール「男娼をイかせない」「挿入行為はしない」「絶対に恋に堕ちない」を今後破ることになると思うのですが、その過程がすごく楽しみです。今巻ではまだアポロが「ノンケ」色が濃いのでフィーに対する態度と言うか対応がすごくたどたどしくて、フィーもアポロをまだ信用していない感じですが、少しづつ溶け合う感じも見えて、お互いの「闇」が引き起こす「恋」への期待感とかワクワク感がすごくします。アポロが「情熱的で愛されるより愛したい」タイプだと知ったフィーは今後アポロをどう意識して行くのかも気になるところ。この作家さまの作品は「ハッピーエンド」で終わるものが多いので(もしかしたら全部)そこもワタシ的には好感度バツグンです。早く次巻が見たいです!
何年もすごく楽しみに待ってやっと3巻が発売になってやっとジェイドと光陽の想いが重なる瞬間が見られると思ってたのに…んんん?ちょっと…これは…あれ???あれあれーーーー??光陽の幼少期エピソードだけで丸っと終わってしまった…ジェイドと光陽が言葉を交わすのは最後の1ページのみ。あのー、ワタシだけかもしれないけど、見たいのは光陽の幼少期じゃなくてジェイドと光陽の「今」です。幼少期のエピソードもとても大切な物語なのかもしれないけど、それはまた別な形で編集して今回とは切り離して欲しかった。それにいろいろ詰め込み過ぎた世界観が理解不能。もっと完結に分かりやすく…てのは無理なお願いかな。生まれたての光陽を育てていた「日照(男性)」は産後しばらく「女性体」になってたから、2巻の終わりで妊娠が発覚した光陽も子供を産んだら「女性体」になるのか?それもちょっとどうかな?と思うところで、BLに「女性体」はいらない。あと、ここ重要ですが今回「エロ」は全くないです。1巻2巻でそこそこあったから期待してた分がっかり感がハンパないです。3巻は買って損した感じです。本来であれば「しゅみじゃない」評価ですが、作家さまは大好きなので次巻に期待する意味で「中立」評価です。(次巻は何年後になるのかな?)
リブレのX-BLシリーズはずっと欠かさずに購入しています。毎度ですが今回も作家陣が豪華過ぎて好きな作家さまばかりで眩暈がするほどテンションが上がりました(笑)本のタイトル通り「淫ら」で「不道徳」な感じが自分の性癖ドストライクで最高でした!それぞれのストーリーが最高にエロいです!それぞれの作家さまの個性が出てる感じもすごくいいです!ここまで大満足なレビューをしておきながらなぜ「萌2」なのか?「神」じゃないのか?1作品だけ納得がいかないものがあったんですよね。相葉キョウコ先生の「プライベート・リビドー」です。女性と交わる行為がありBL好きとしてはこれは許せないと言うかそれは見たくないと言うかダメですね、やっぱり。BLに女性との性行為描写はいらないです。NL、TLでの作品も手掛けていらっしゃるのでそちらでお願いしたいです。あと、作画が以前よりも荒いような気がします。前はもっと丁寧だったと思うのですが…ずっと好きな作家さまなんですけどねぇ、残念です。他のストーリーは文句なく「神」です!