山の神蜘蛛王と傷心からビッチになった花嫁の、初恋を拗らせた2人の人外嫁入りBL、ついに完結を迎えた下巻です。
結婚が1年延びた理由やすれ違いの原因が全て双子の兄のせいだと判明し、兄の本心と行動に不穏さ一杯で臨みました。
ですが、蜘蛛王の本気を侮ってはいけません。もちろん愛する人をちゃんと見抜き、ピンチには駆けつけ救出し、熱い告白を聞かせて。からの、ねちっこいHを見せられては、萌えないはずがありません。
と、本来なら高い評価を付けるところですが、如何せん双子兄の全く同情できない身勝手さにイライラして、集中できずに楽しめなかったのが残念です。加えて、蜂の王様の残酷さにも興ざめして。嫁のイチモツを千切り宦官にして、付き人に降格させ次の嫁の世話をさせるとか…。そんな2人がカップルになっても、萌えやキュンを味わえるはずがありません。
脇キャラが苦手で、大好きな作家さんですが、きっと読み返すことはないと思います…。
大好きな作家さんなのであらすじも読まずに購入し、いざ‼と手に取って蜘蛛攻めなのを知りました。さすが和風人外ファンタジーを描かれる藤咲先生、今度は予想もつかなかった蜘蛛ですか‼と感心しつつ、虫系が苦手なので何度も戸惑ってしまったのは内緒です。
ですが、読み始めたらそんなの気にならないぐらい面白くて、あっという間の読了でした。蜘蛛なのにグロさはなく、ドSで執着が強くて溺愛で、思いっ切り好みのタイプだったのです。
なのに、お相手の花嫁君が頂けません。傷心は分かりますが、すれ違った後のビッチ化が見ていられなくて。おまけにその原因が、双子の兄による画策だったというのが…。
兎にも角にも不穏な感じで終わった上巻、ドキドキしながら下巻に急ぎます。
毎回新刊が出る度に読もうか悩むシリーズです。それだけ展開がツラくて、読後の精神状態に悪影響を与えられるのです。自分が、ハッピーエンド至上主義のせいもあるかもしれませんが。
と書きつつ、やはり続きが気になって。というわけで、購入後数日経って読みました。
覚悟して臨みましたが、歴代の覡が受けてきた凄惨な仕打ちと裏切りは、何度見ても胸が苦しくなります。特に子供への性犯罪を、BLのファンタジー内で目にするのがキツくて。それに加えて、彼らの恨みを一心に背負ったミカの壮絶な最期と、関わったエルヴァの気持ちが。
もちろん、覡らに全て押し付けて善人ぶる村人たちにも胸糞で、誰のおかげで平和に暮らせるんだと大声で叫びたくなりました。
だけではなく、愛する人が憎き黒海側の人間で、不安な時期に離れてしまうなんて…‼
必ずまた会えると信じてますが、ホント夜明けは一体いつ来るのでしょうか…。
スパダリ魔王様とツンデレ勇者夫夫のホノボノ子育てシリーズ、3冊目になります。育児モノが大好きなのでお気に入りだったのですが、これで完結と知って寂しさを拭えません。
ですが最後に相応しく、家族の絆を改めて思い知りキュンキュンしました。
なぜなら、人間世界に染まった次期魔王(マオちゃん)のホノボノさに不安を感じた教育係のベルが、魔王親子の記憶を消したからです。
すっかりジェイドを忘れて、2人は魔界に帰ってしまうのですが。
記憶を消されることなくジェイドを求めて泣くマオちゃんに、忘れてもジェイドの顔が浮かんで寂しさを感じる魔王様。
最初は冷たかった魔王に肝が冷えましたが、種族は違っても3人はちゃんと家族なんだと実感できて安堵しました。しかもジェイドは真の勇者で魔を払う力があって、その光の力がマオちゃんにも受け継がれたようです。
そんなマオちゃん、魔族と人間の共存を願う、新しい時代の魔王になれそうです。可愛さでは既に周囲をメロメロにしていて、十分共存できてますが。
もちろん、夫夫の仲良しぶりにも拍車が掛かって、隙あらばイチャイチャしていた2人が最高でした。
これからもホノボノ家族で仲良く暮らしていく未来が浮かぶ、幸せな気分での読了です。またどこかで会えると嬉しいですね。
大好きなカップルの修学旅行とくれば、楽しいはずがなく…。期待で胸ふくらむ、第12巻です。
もちろんテンション高い星にワクワクするのは言うまでもなく、そんな彼を見て「クソかわ」連呼の顕に萌えました。
だけではなく、修学旅行でも同級生の前でも隠すことなく、思いっ切り恋人繋ぎしちゃう2人が尊いのです。バカップルぶりも相も変わらず、(皆一緒の部屋で)思いのままHを始めちゃうのも辛抱堪りません。
そんな顕からのプロポーズまで聞けて、先生ってば読者をキュン死させる気ですか⁉
いえいえ、この2人の行く末を見届けるまでは何としてでも生き続けるので(笑)、13巻も楽しみに待ってます‼
ネガティブな気持ちになると「ぬいぐるみ」になっちゃう呪いにかかってる御曹司の、一世一代の初恋がとうとう完結を迎える第3巻です。
大好きなシリーズだったので続きを読めるのは嬉しいのですが、早くも終わるのが寂しい…複雑な気持ちで読み進めました。
ですが、そんな気分を吹き飛ぶほどの面白さに夢中になってページを捲り、最高のハッピーエンドに感動して興奮しまくりでの読了でした。
始まって早々の告白お断りに、親からの反対とクビ宣言に愛の逃避行…。
と、障害が大きかっただけに、喜びもひとしおでした。まだぬいぐるみになるようなので全てが解決したわけではありませんが、可愛いので問題なし‼です。
最後に、東君が童貞と分かり、テンションが上がったのは言うまでもありません。
仏頂面、だけど溺愛激しい、あの彼氏が帰ってきました。シリーズ、3作品目になります。
前巻で当て馬も撃退し、もう2人の間には何の障害もないかと思われましたが。
まさか仏頂面問題が残ってるとは思わず、それもトラウマになる程の理由があったとは…と衝撃的でした。しかも、それが実の祖父のせいだったなんて。
何てことしてくれたんだ‼と若干切れながら、そのことを頑なに隠そうとした豊にもイラっときました。だって、由良さんは心配して、田舎にある彼の実家まで駆け付けたんですよ⁉ なのに、あの言い方はないでしょーと。
と、モヤモヤすることもありましたが、好きな人の前だけ笑うのもイチャイチャ甘々も尊くて、幸せな気分での読了でした。
一方で、あの可愛かった甥っ子たちが成長して、こちらもカップルになりました。チビッ子好きとしては男の顔を見ちゃうのに、少し複雑な気持ちになったのは否めません。
この2人のエピソードよりも、仏頂面カップルのアレコレを見たかったので…ちょっと残念でした。
「腐揃いの教室」が好きだったので、スピンオフのこちらも手に取りました。同じ弓道部同級生の2人が、賭けから始まる堕とされ愛です。
成績不調の部長が自分よりも上手い部員に、スランプ脱出の理由を教えてもらおうと、下心いっぱいな賭けに乗っちゃうのですが。
もちろん、スランプなのに勝てるワケがなく、あれよあれよとエスカレートする賭けの内容に恋心を自覚しちゃうという…。
ある意味、BLアルアルなお約束展開ですね。
それが繰り返されるので、途中で飽きちゃったのが正直なところです。あろうことか、読みながら眠気にも襲われちゃって、残念ながらこの評価となりました。策士な、執着責めは好き…なんですけど。
それと個人的に苦手だったのが、身内のHシーンを見てる行為でした。
人気作家の疑似シングルファーザーと亡き双子の弟の息子+保育士のハートフルストーリー第9巻。同居はしていてもBL色薄めな本シリーズ、亮太君が可愛くて癒し担当となっている、大好きな発売が待ち遠しい作品の一つです。
今巻は短編集仕立てになっていて、どのエピソードもホノボノさ全開でした。
と書きつつ、亡くなった双子の弟視点のお話では、思わず胸が詰まることもしばしば…。
ですが、その弟の想いがちゃんと兄に引き継がれていて、現在の亮太君の幸せに繋がっているのに嬉しくなるのです。加えて、なっちー先生とお姉さんの、頭ぽんぽんの思い出も素敵で。
それらが愛情になって一心に注がれている亮太君ですが、初めて覚えたハグや初体験の塾での言動が可愛くて微笑ましかったです。ハロウィンでダンゴ虫を選ぶのも、彼らしくって最高でした。
一方、BL色薄めとは言え、なっちー先生のダダ洩れな想いを姉に見破られたり、亮太君にちゃんと認識されてたり、はたまた彼氏自慢をしていたり。井筒さん本人にも指摘されて、こちらはこちらで幸せそうでした。
もちろん大満足な読後感に、既に次巻が楽しみになってます。
前巻に引き続いての、ハイジャックに巻き込まれての絶体絶命編です。原作を読んでいないので、緊張感いっぱいで臨みました。
結果的に言えば、アルの大活躍で無事に解決するのですが。
そこに到達するまでには、アルのまさかの全裸エプロン姿があって、それもニュースで放送されちゃうというオマケ付きで、本当に彼は期待を裏切りません(笑)。
と書くとふざけている様ですが、銃で撃たれたりもしているので、シリアスさは全開でした。
そんな中で見せた、暁の渾身的な行為の数々に燃え滾ったのは言うまでもありません。変身しちゃうアルのために人質として残り、アルを治療するために自ら血を差し出す…それも倒れちゃうほどに。これを愛と呼ばずして、何と言えばいいのでしょうか。
それでも一筋縄ではいかなさそうですし、突然現れたキエフに不穏な感じがしますし、早くも8巻が読みたくてウズウズしています。