餡玉先生の作品、とても好きなので楽しみにしてました。
強大な力を持つ氷の魔術師であるノクトの境遇がとても不憫で切ない。周りから恐ろしい存在と思われ冷たく酷い対応をされ孤独に暮らすノクト。そこへ幼き頃、一緒に孤児院で過ごしたセスと10年振りに再会。彼はなんと王宮騎士となっていた。共に魔獣に挑みますがノクトの力が強い分ダメージも大きく。生きる力が削られていくようでした。とても心配になりましたがそこからの奮闘ぶりがよかった。全身全霊をかけて挑むノクトはやはり魔術師なんだと力強さも感じました。そしてちゃんと見ててくれる人はいた。これまでの苦労が報われるかのように少しずつ味方が増えていく。生きる道が見えてホッとしました。ノクトとセスの恋も一途な恋もキュンとしました。年下であるセスの嫉妬や独占欲も愛おしくなりました。こんな日が来るなんてきっとノクトは思わなかったかもしれない。優しく穏やなか読後感でした。
幼馴染みである初恋の相手が夫となり幸せになるはずだったのに夫からの容赦ない言葉。なぜこんなことになってしまったのか。とても不憫で切ないオメガですがその真相が明らかになってからの夫であるアルファの変貌ぶりがギャップあってとてもいい。すれ違いからの溺愛がとても面白く読む手が止まりませんでした。攻めの愛はもう止まらない!その後の二人のお話も幸せいっぱいでキュンとしました。受けであるオメガも時を経て可愛さだけではなく慈愛に満ちた優しさに溢れているのを感じました。そしてそんな二人の息子のお話もよかった。自分を奮い立たせ努力を重ねる日々。ほんとに頑張り屋さんだと思いますし自身が思っている以上に周りは評価し見守ってくれていたようにも感じました。自分を大切に思ってくれてる人がそばにいるってほんとに心強いし頑張る力にもなると思いました。
優しくて愛おしく緩急ある展開に一気読み。とても素敵な作品でした!
めちゃめちゃ面白かった。個性豊かな全てのキャラもよかったです。
勇者になりたいという幼き頃の夢は叶わず国王の側妃となったオメガのリヒト。
果敢に戦い魔王と討伐した勇者であるアルファのヴィクトール。お礼として彼の願いを聞くこととなる国王ですがリヒトを下賜することに。
ヴィクトールはとにかくリヒトが大好き。リヒト至上主義で彼の為なら頑張れちゃう。そこには愛情だけではなく優しさが溢れていました。いつだってヴィクトールの心にはリヒトがいてその思いにグッときました。一方、好き過ぎて変態な一面も見せていましたが……。そこもリヒト好きな故なので愛しき変態ですね。オメガだからとかアルファだからではなく二人が一緒に冒険をする。そこには純粋な思いでいっぱいでした。泣けちゃう。眷属たちも細かく丁寧に描かれていてみんな好き~ってなりました。
滝沢先生の作品はいつも面白くて楽しくて優しくてほろっとさせられます。今作も大満足の作品でした。
前世での辛い恋の記憶からもう恋はしないという元バレエダンサーのΩと第一王子とを後継争いをするαの第二王子。
王子と奴隷から愛妾という関係から始まるラブストーリー。王道なようだけどそう簡単にはいかない。前世の記憶により恋に対してどうしても頑なになってしまう。王子の方は何としてでも惚れさせたいと思っていますがそんなΩ相手に苦戦します。しかし一緒に過ごしていく中でお互いの人柄を知っていく。運命だからとか番とかではなくこの人だから好きという気持ちが募っていったように思います。好きな気持ちには抗えない。もう惹かれずにはいられないという感じかな。そこに至るまでにジレジレしますがそれもまた良き。獣人の子供たちもとても可愛く王子とのやり取りもとてもよかったです。周りの当たりはキツかったですがそこも成敗出来てスッキリ!!元バレエダンサーということで踊るシーンがありしなやかな動きが目に浮かぶようでした。
面白かったです!
滝沢先生の新刊、タイトルを読んでどんな展開が待っているんだろうと楽しみにしてました。家族からイジメられ不憫な境遇のシリルそこから脱出させてくれたエセルレッド。オメガ嫌いということもありいずれ離婚も視野に入れていてそこに奮闘するシリル。しかし嫁ぎ先でも意地悪されたり嘘をつかれ騙されたり。でも健気にひたむきに頑張るシリル。そしてしっかり守ってくれるエセルレッドがかっこいい。最初は想いあってる二人ではなかったけれどそこから気持ちに変化が表れていく様子がよかったです。恋すること、愛することはいつどうなるかなんてわからない。戸惑い様子がおかしくなるエセルレッドが愛おしく感じました。シリルの離婚に向け頑張る姿が切なく寂しく感じますがエセルレッドのために奮起する姿が心惹かれずにはいられませんでした。周りの意地悪な人たちをしっかり断罪できたのもスッキリしました。緩急あり盛り上がっていく展開がすごく面白く一気に読んでしまいました。面白かった!!
可愛くて可愛くてとても癒されました。
昼は三歳児、夜は美青年。このギャップもいいのですが子供の舌足らずな話し方がたまらない。心は大人だから本人もかなりもどかし思いがあったのでは。滝沢先生の子供の描写はいつも可愛く悶えまくりなのですが今回も最高でした。ぷにぷになでなでしたくなる愛らしさがいっぱい。魔石錬成士のユベールの純粋で透明感ある美しい人柄に心洗われるようでした。何も知らなかったからこそ素直にまっすぐにリュシアンの言葉を受け入れ恋に染まっていったのかななんて思いました。リュシアンの誠実な愛にもとても好感が持てました。ちょっぴりシャイなところもあるリュシアンと純粋無垢なユベールの恋が謎解きをしながらゆっくり育まれていく。今作もとても素敵な作品で大満足でした!