フランク
waruiotoko niwa ura gaaru
諏訪視点で描いたSSです。
二人でテレビ見ながら飲んでいる最中「クリスマスに、何か欲しいものはないか?」と突然尋ねてきた光成。
たったこれだけ質問ですら体が傾くほど酒を飲まないと口にできない恋人の様子に諏訪は半ば呆れながらも、何かくれるのか?と尋ねると「そのつもりだ」と答え、小さく「迷惑でなければ‥‥」と呟く光成。
そこで光成の欲しいものを聞くと、ぽつりと………「来年の、俺の、誕生日に、プレゼントをくれる確約……が、欲しい」と。
光成の誕生日はまだ半年も先だというのに……。
おずおずと口にする光成を見てたまらない気持ちになってしまう諏訪。
そして「じゃあ誕生日には何が欲しいんだ?」と諏訪が尋ねるも、答えない光成。
もしかして……と思った諏訪は、ガーデニアの香水か?と聞くとどうやらビンゴ!
そこで、実は……と香水がクリスマスプレゼントであることを諏訪が告げると、「クリスマス、俺と一緒でいいのか?」と驚愕する光成…….
もうどんだけよ!光成!!と読んでて、思わずにはいられません。
光成を安心させてやるために、諏訪はあれこれ先の約束をします。
初詣に行こう……バスツアーにも行こう……桜が咲いたら……GWには……etc
さらに諏訪は気恥ずかしいと思いながらも、きちんと言葉にしてやらないと伝わらない光成のためにある事を言うのです。
わざわざプレゼントとしてほしがらなくたって約束ぐらいいつだってする。
そして俺だって……と、ある約束を欲しがるんです。
それを伝えたあと照れ隠しで「他に欲しいものは?」と尋ねると、「……もう、何もいらん。」と花の咲くような柔らかな笑みを浮かべて光成が答えるのですが、もうとにかく甘いです。
光成の笑顔で締めくくるというのがいいじゃないですか!
あの、光成の。
本編で散りばめられていたあれこれを拾い上げてお見事だし、こういうのが読みたかったのよ!と思わず言いたくなるようなお話でして、満足度が高いので神です。
電子版にはこの番外編SSともう一つ番外編SSが収録されているので、電子おすすめです!
諏訪さん視点のお話です。
光成は自己評価がすごく低くて、それは今もそのままで
そんな光成が勇気を出して「クリスマスに、何か欲しいものはないか?」と諏訪さんに聞きます。
そんな光成に諏訪さんがー…。
クリスマスプレゼントの話を聞くのも、お酒の力を借りないとダメな光成ですが
そんな光成が勇気を出したことが個人的には感動しました。
酔った光成に諏訪さんが「お前は何か欲しいものとかあるわけ?」と聞くのですが
それに対する光成の答えに胸がしめつけられました。
長年植え付けられたものはなかなか無くならないんですね…。
もっともっと諏訪さんに愛されていると、実感して欲しいなぁと思いました。