まりぽん812
parasitic soul
追手から逃れ、スペイン地区のホープタウンで暮らし始めた芭亜斗と恋人・ライヴァン。
見た目は子どもでも知能が桁違いに高いライヴァンは、貧民街の不便なアパートを快適に作り替えていきます。さらに仮想通貨でも稼ぎ、中央都市で暮らせるほどの蓄えができますが、追跡者の目を逃れるため、二人はホープタウンで暮らし続けています。
あるとき、ライヴァンは、防犯セキュリティ装置を作るからと、芭亜斗にお使いを頼みます。
話の流れで、ライヴァンがルーシン(芭亜斗のなじみの闇屋・マッコイの息子)とやり取りしていることを知った芭亜斗。
追加で頼まれた“何か部屋に飾れるもの”を思案し、スペインの風景のポストカードを買って帰ります。するとライヴァンからは「それほど悪くなかったです」と、生意気な褒め言葉が。
そして、「元気でいると伝えたい人がいるなら、ルーシン氏に頼めば、足がつかずに送れますよ」と。
八尋の顔を思い浮かべた芭亜斗は、思わず吹き出してしまいます。
口うるさくて偏屈、と本編では八尋を苦手に思っていた芭亜斗ですが、実は研究者としてリスペクトしていたのかもしれませんね。それに、八尋はどことなくライヴァンと雰囲気が似ていたかもしれません。優秀さや、取り澄ました口調とか、感情の変化が犬耳と尻尾に表れるところも。
その後、本編で、ルーシン経由で八尋にハガキが届き、元気でいるとちゃんと伝わったので、よかったと思いました。
昼間からベッドでいちゃついた後、ライヴァンが芭亜斗のシャツを着ている描写があり、これは事後なんですね。
二人のすっかり恋人らしい様子が、さりげなく書かれていて、微笑ましいです。
本編で八尋にB.A.とだけ書かれたカードが届くエピソードがあったと思いますが、あのカードはどうやって入手され、八尋の元に届いたかというお話でした。
以下盛大にネタバレあり。
スペイン地区のホープタウンに逃げて、汗水たらして稼いだお金で、中古のホログラムPCを購入。ライヴァンは仮想通貨を使って稼ぐようになり、様々なものを工作して作り、生活環境をどんどん改善していきます。この日も買い物してきてほしいと頼まれたライヴァン。ついでに「何か飾れるものを買ってきて」と言ってきて・・・・
で買ったのが、カード10枚組。そのうちの1枚がサイン入りで八尋に届いたのでした。
あのエピソード、とっても良かったと思っていたので、この裏話が加わってさらに嬉しかったです。
3巻までのカプの中でもっとも切ないと感じた芭亜斗とライヴァン。もうちょっと平和などうと言うことのない幸せな日常話を読みたかったな・・