てんてん
oishasan ro haru no arashi
本品は『お医者さんと春の嵐』の
コミコミスタジオオリジナル特典ペーパーです。
九条家でのある日曜日のお話です。
甫は仕事が嫌いではありませんが
早起きは大嫌いです。
平日はアラームで叩き起こされるので
ごく自然に瞼が開いて
心地よく穏やかに起きられる
日曜日の朝は爽快です。
しかも今日は寝起きがよくて
休日でも早く起きる九条が傍らで
まだ静かな寝息を立てていました。
昨日はパーティ会場の飾りつけで
きっと疲れているのでしょう。
いつもは甫もヘルプに入るのですが
昨日は勉強会で手伝えず
労ってやりたいとの思いが
ふつふつと湧いてきます。
彼の疲労をさらに癒せるような
目覚めの演出をするには
どうすればいいだろうか。
しばし考え込んだ甫でしたが…
B5サイズ4つ折り片面ながら
1頁2段組と長めなSSは
甫が九条を労う演出を試みる
お話になります。
音を立てないように
ジワジワとベッド出た甫が
15分程で寝室に戻ってくると
九条は目を覚ましたところらしく
思い切り伸びをしていました。
甫の姿を見て目を丸くした九条に
朝の挨拶をしながら
甫は持ってきたトレイを手に
寝ていた場所に戻りました。
シンプルな白木のトレイには
熱湯入りの魔法瓶と急須と湯飲み、
インスタント味噌汁と汁物椀、
いささか不格好な塩むすびが
載っています。
嬉々として食べ始めた九条と一緒に
甫も食べ始めますが
おにぎりは少し塩が利きすぎていて
思いっきり握った結果か
異常に固いという残念さでした。
それでも九条は
疲れた時のしょっぱさは嬉しい、
甫が一生懸命握ってくれた姿が
浮かんできて余計に美味しい
と言います。
更には甫が笑顔が一番のおかずと
甫のつむじに感謝のキスをする
という最終オチまで
ラブラブで甘々なSSでした♪
椹野先生に出てくる食べ物は
美味しそうで困ります。
夜は読むとお腹が鳴るよ~ (^.^)