てんてん
koyoi tengu wa kain ni chigiru
本品は『今宵、天狗は花印に契る』の
コミコミスタジオオリジナル特典ペーパーです。
本編後、那智の兄・東至が
頭領に見合いを薦めるお話です。
もうすぐ日付も変わるという子の刻、
那智の部屋の前を通った蘇芳は
微かに漏れる灯りに気づきます。
就寝の早い那智が
珍しく起きているのかと
その隙間から部屋を覗くと
那智が寝台の上で何やら
うんうんと考え込んでいる様でした。
どうにも怪しく
蘇芳は無遠慮に襖を開いて
那智に声をかけます。
那智はびっくりした顔で手にした
色紙を素早く隠そうとしますが
蘇芳は那智の身体を軽々と押しやり
ひしゃげた色紙を掴み取ります。
開いた色紙には
清楚な美人が描かれていて
蘇芳の元にも数多く送られ来る
見合い絵だとわかります。
蘇芳はなぜこんなものが
あるのかと那智に詰め寄り…
B5版ペーパー両面にて
蘇芳を嫌う那智の兄が
那智に嫁を迎えようとするお話です。
那智の兄である東至が
頭領にとって刻印者は側室みたいなもの
子供を産んでくれる嫁が必要だ
と置いていったというのです。
蘇芳は本気で東至に対して
殺気を覚えます。
あの男はどうあっても
蘇芳を那智の恋人として
認めたくないらしい。
まずはお仕置きとばかりに
那智を押し倒して啼かせ
その身体を堪能しますが
翌朝、
廻廊を歩いていた東至を
見つけた蘇芳は
那智が持っていた色紙を
東至の目の前で二つに破いた上で
真言で灯した炎で燃やします。
今度余計なことをしやがったら
相手の女がこうなるぞ
東至が絶句する様を見つつ
那智を独占するのも一苦労だと
うんざりする
というオチまで
東至のブラコンぶりと
蘇芳の独占欲の強さが
楽しいSSでした♪
2人とも那智にとっては
対極て大切な人なのですが
それ故に仲が悪いのですから
始末におえません。
でも読者的には
とっても美味しいかな (^_^)v