てんてん
edojo no kaidan
本品は『華は褥に咲き狂う~悪華と純華~』の
アニメイト限定特典ペーパーです。
恵渡城の中奥に将軍が眠る夜のお話です。
草木も眠る丑三つ時にも関わらず
今夜の恵渡城本丸御殿の中奥は
静かな活気に満ちています。
当代将軍である光彬は愛妻家で
ほとんどの夜を大奥で過ごしますが
精進日である今夜は
女の園の大奥には渡れません。
その為将軍の世話をする
小姓や小納戸達にとって
将軍に情けを賜るは最高の名誉です。
宿直の小姓たちは御休息の間に
近い鷹の間に詰めているのですが
眠気覚ましの戯れと始めた怪談話が
盛り上がってしまいます。
しかも今怪談を披露する小姓は
妙なる美声の主で淡々と語る物語は
皆の恐怖を駆り立てました。
そしてかの者の次に年かさの小姓が
披露した話は御側用人様の
詰所近くを通りかかった時の話で…
A4サイズモノクロカラーで
片面背後に薄くカバーイラスト、
精進日の宿直をしていた小姓達が
怪談話に花を咲かせる小話です。
つい先日、
組頭の御用で詰所近くを通ると
暗闇からしくしくしく…と
悲し気げなすすり泣きが聞こえた。
当代の御用人門脇は光彬の信厚く
小姓たちの嫉妬の対象であったので
彼の詰所からのすすり泣きでは
好奇心も刺激されます。
すすり泣きは男子のもののようで
もしや曲者が忍び込んだのかと
無礼を承知で御用人様に
声をかけようとするとぽん、
と誰かに肩を叩かれたのだ。
振り返った瞬間
無数の女子の恨めし気な顔が
暗闇にぼんやりと浮かんだのじゃ
顔真似をした年かさの小姓に
最年少の小姓は卒倒せんばかり。
それがしはその場を走り去ったが
翌朝気になって詰所を訪れると
ぐったりとした御用人様は
怖い顔で「忘れよ」と
きつくおおせになったのじゃ
本編中にて精進日に
大奥で縫物をしていた咲の
その後が怪談になったという
びっくりな展開でした(笑)
小姓たちの間では
門脇は魑魅魍魎と戦ったのでは!?
と想像されますが
実態は門脇が咲に急襲されて
喘がされていただけなのですが
門脇にとって妖怪の類のほうが
怖くないのでは!?と思われます。
やっぱりこの2人の絡みを
しっかり読みたいなぁ (^O^)/