てんてん
shiawase no hitokoma
本品は『オオカミさん一家と家族始めました』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。
本編後、柚子崎家の家族旅行のお話です。
夏が過ぎ、冬になったとある日。
一信と司堂の受験が近づき
柚子崎家にはそこはかとなく
緊張感が漂っていました。
夕食を終えて家族会議のため
待機していた柚子崎の膝に
誕生日を間近に控えた和人が
にじり寄ってきました。
もうすぐおたんじょうびでしょう?
かずとね、いちごがいい
苺は年少組の好物なのですが
ソレなりに食卓にででも人数が多く、
山盛りとはなりません。
深瀬は和人が1パック独占して
食べたいのかと思いますが
和真が和真のお友達が
苺狩りに行ったときいて
羨ましがっていたと補足します。
それを聞いた柚子崎は
一信と司堂の受験が終わる頃に
苺狩りがてら家族旅行に行こうと
言いだしてやや強引な議事進行の下、
決定してしまいます。
その夜、風呂を終えた柚子崎の
寝室に引っ込んだ深瀬は
寝るだけの体制で正座して
大人会議の開催を宣言します♪
議題は家計費の分担について
以前から平行線を辿っている問題に
柚子崎は嫌そうな顔をしますが
柚子崎兄弟の家族として
気持ちだけでなく一翼を担いたいと
思っている深瀬は引きません。
そんな2人の熱い戦いを経て
迎えた旅行当日は雲ひとつない快晴で…
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
12頁とちょっと長めな番外編は
柚子崎兄弟が家族旅行に行くお話です。
運転手付きのマイクロバスで
東京を脱出し到着した苺農園からは
白く染まった富士山が見え、
おいしそうに苺を頬張る子供達は
とても幸せそうです。
いくつかの観光スポットを巡った後、
到着した宿では露天風呂付きの
離れへと案内されました。
一同は夕食に舌鼓を打った後、
雪景色の中で湯気の上がる風呂に
皆で入るのを楽しみにしていたのですが
深瀬と柚子崎が服を脱いで
露天ふろに出ていくと
差し入れだと言う
徳利と猪口の載った盆を残して
子供達は本館の大浴場に行くと
上がってしまうのです(笑)
2人のしっぽりとした夜を
連想させての幕引きまで
ちょっと甘い展開は有りますが
キスどまりでラブい場面はなく
柚子崎家の一員となった深瀬が
幸せをかみしめるお話でした。
深瀬は未だに周りの人間が
動物に見えていますが
柚子崎兄弟受入れられた事で
周りを受入れられるようになり
動物に見える人達とも普通に
接せられるようになりました。
全ては柚子崎の愛の力かな。
弟達もいい味出してます♪
柚子崎と深瀬の大人会議の成りゆきが
ちょっと気になりましたが
大家族モノの
ワイワイほのぼのな雰囲気が
楽しいSSでした。
※他店舗特典(レビュー済)
アニメイト特典は深瀬不審人物事件、
協力書店特典は柚子崎視点の裏事情です。