魔女と人魚と黒い竜　ドラゴンギルドシリーズ番外編

魔女と人魚の竜研修

本品はアニメイトで行われた
「ドラゴンギルドシリーズ」フェアの
フェア特典ペーパーになります。

『一角獣は楽園にまどろむ』本編後、
筆頭バトラー命令でアナベルとメルヴィネが
ファウストを教育するお話です。

ファウストが初めて
銀灰色の制服を着た日の午後

アナベルとメルヴィネは
ある業務命令を受けます。

7日間でファウストにドラゴンギルドの
知識と作法の全てを叩き込め

リシュリューはファウストが
感情を伝えたりするのが苦手なのだと
心配していましたが

2人が7日の間に
ファウストに困らされたことは
一度もありませんでした。

彼は物静かなだけで
気まぐれでもなくわがままも言わず、
何より勤勉だったのです。

2人は恋人を筆頭に
竜に振り回され勝ちなのですよね(笑)

但、感情を読み取るのは難しく
一度もファウストの笑顔を見ずに
フェンドール侯爵領に出発してしまうのは
寂しいなと思っていました。

懐中時計を確認したアナベルは
アフタヌーン・ティーを提案しますが
熱心なファウストはお茶すらも断って
研修を続けようとします。

しかし、メルヴィネが
オーキッドとよく行く店で買ったという
ファッジを持参していて
ファウストも休憩する事に同意します。

渡されたファッジの匂いを嗅いで
ゆっくりと頬張ったファウストでしたが
途端に奇妙な唸り声をあげて?!

A4サイズ右半分に
シリーズ1巻目の文庫カバーイラスト、
左半分にSSが収録されている本作は
新米バトラーと新米竜のお話です。

ドラゴンギルドシリーズは
全て単巻でも読める仕立てですが
キャラの相関関係を知っていて読むと
更に楽しいシリーズです♪

件のファッジは
バターの香りがする甘いお菓子ですが
ファウストは甘いものが苦手だったのです!!

アナベルとメルヴィネはファウストに
無理せず吐き出せと言いますが
ファウストは誰かが手間をかけた作ったものを
無駄にできないと何とか飲み下します。

しきりに謝る2人にファウストは
リシュリューの角は
これより甘いが平気だと真剣に語ります♪

一角獣については少しおしゃべりになって
ほんのわずかながらも微笑みを浮かべる様子に
2人がとても嬉しい気持ちになるという
幕引きまで楽しく読めました♪

ファウストは出生からして
普通の竜とはいろいろ違いますが

2人が付き合っている竜は
違う意味で規格外なので
寡黙なファウストの言動が
可愛く見えてしまうのですよ(笑)

まぁ、
アナベルは魔女、メルヴィネは人魚と
本人達も変わってるから
類は類を…って事かもですけどね　(^_-)