甘羅沙やこ
hana to knife
説明にある通り、九龍一人称のSSです。
本編後の話。
麻人とベッドを共にし、満足な睡眠を得ることが出来なくなった九龍ですが、そこは長年仕込まれた賜物でわずかの隙に深く眠り、目覚める事が可能だし、現在は週三回、麻人はフラワーコーディネーターとして鎌倉に通うようになったので、睡眠事情は改善された。
ある時、眠りについていた九龍の周りに薔薇の花弁を撒き散らしはじめる麻人。
九龍の凛々しい寝顔を見たら、薔薇で囲みたくなったらしい。
寝顔が凛々しく見えるのは熟睡していないから。そんなことも判らないのかと内心思っている九龍だったが……。
散々、麻人の頭の中はお花畑だの何だの言いつつも、さも起きたばかりのフリをしたり、さり気に仔リスみたいで可愛いと思っていたり、麻人の言葉は忘れていなかったり。
もう、これってどうみてもベタ惚れとしか見えませんがな。
サブタイトルの「侮れない男」とは麻人の事で、じつは九龍の睡眠事情に気づいていて、それでも同じ寝室で眠るという九龍の行為に対して、御目出度く解釈しております。
鎌倉に移転しても、その生活は変わらないんだろうなと、鬼畜カップルに幸あれ!