てんてん
hakuba no shougunsama
本品は『華は褥に咲き狂う~鬼と剣~』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。
光彬の愛馬・雪華を絡めた
雪華と将軍家の後継ぎ問題に関するお話です。
光彬は武士たる者
最低でも剣、弓、槍の三種は
自在に扱えという祖父の薫陶を
うけて育ちます。
加えて馬術も高位の武士の嗜みとして
必須とされてます。
光彬は政務が立て込んでいても
中奥の庭で鍛錬を欠かしませんが
いかに中奥の庭が広大でも
馬場は作れないため、光彬は時折、
天然の浜を利用した馬場を備えた
白浜離宮を訪れていました。
白浜離宮では光彬の愛馬・雪華が
いつでも光彬を待っているのです。
雪華は光彬が将軍の座に就いた同時期に、
とある藩から献上された真白な雌馬です。
当時1歳の雪華は
気位が高くて我儘なじゃじゃ馬で
触れようとすれば激しく暴れて
熟練の馬丁さえ近づけず
調教さえままなりませんでした。
雪華は光彬との初顔合わせでも
暴走しかけるのですが
己を幼くか弱き女子と言って
捉えようとも言う事を聞かせようとも
しない光彬を己の主と定めたようで
以降光彬の愛馬として成長します。
光彬も鬱屈が溜まると離宮を訪れ
雪華との駆ける事を楽しんでいて
今回も雪華と遠駆けをしていました。
そんな中、光彬は
馬預から聞いた雪華の婿について
華雪に話しかけます。
今年3歳の華雪は正に娘盛り、
馬預は良血の牡馬を探していますが
雪華はどの牡馬も威嚇して
近づかせないと言うのです。
しかし、光彬にはそんな華雪が
純皓をめとる前の己に重なり
華雪が嫌ならば無理に
添わなくても良いと言います。
主従は似ると言うし
門脇も愛らしい妻を得たのだから
雪華もまた良き伴侶をえるはずだ
つらつらと考えつつ
馬首を返した光彬ははるか前方に
新たな騎馬が駆けてくる事に気付き…
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
1頁2段組み12頁の長めな番外編は
光彬の愛情を巡る純皓と雪華の戦い(?!)です。
緊急の用でも知らせに来たのかと
華雪を停止させて待っていると現れたのは
青毛の馬を操る小袖姿の麗人・純皓でした。
唖然とする光彬でしたが
純皓には光彬が何か悩んでいるのではと
邪魔を承知で追いかけてきたというのです。
ぎくりとしつつも平静を装う光彬でしたが
純皓は光彬に老中達が側室を勧めた事を
しっかり掴んでいたのです。
光彬自身は純皓以外に妻を持つ気はなく
純皓に要らぬ心配をかけてしまったと
純皓の気遣いを労わりますが
雪華は女の直感で
純皓の言動が妬心から見抜き
抗議するのですが
言葉の発せない雪華の真意は
光彬には全く伝わらず…
というオチまで大変楽しく読めました♪
本編でも光彬は
マツケンが扮した坊将軍様もどきを
演じていましたが
本作の白浜離宮、華雪の設定もまた
某将軍様を端々で踏襲しつつ
後継問題を絡めた側室・婿取り問題も
光彬を巡る純皓と雪華のサヤアテ合戦も
とっても面白かったです o(^。^)o"
こちらの将軍様も某将軍様並みに
まだまだいろいろ活躍して欲しいです♪
※他特典(レビュー済)
アニメイト特典は
門脇のお仕置話になります。