てんてん
itoshi no ookami koikazoku
本品は『愛しのオオカミ、恋家族』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。
本編後、
蘭篠が家族旅行を計画するお話になります。
大学が休みに入って1週間ほどたったある日
水着姿の白嵐と紅嵐は
ニジマスの泳ぐ池で水遊びに興じていました。
蓮は池のそばの樹影にて
ガーデンチェアに座って2人を見守っています。
隣ではアウトドア用の作業台で
作務衣姿の蘭篠がかき氷を作っていましたが
夏休みの間
ずっと家にいるのも勿体ないから
海か川に行ってみるかと提案してきます。
蘭篠は梅雨が明けた頃から
白嵐と紅嵐を定期的に外に連れ出していて
実際の人間社会に随分慣れた模様です。
それでも人の多い場所はどうなのかと
思った蓮でしたが
蘭篠によると
泰泉寺所有のビーチや山がふちこちにあり
貸し切り状態が可能との事。
ニジマス釣りに慣れた白嵐と紅嵐は
鮎をとって食べたいと川を希望し
渓谷のある某県に行く事になります。
普通なら涼を求める人が押し寄せそうな場所も
私有地な上に結界が張られているそうで
行楽地の喧騒とは無縁の川辺に
白嵐と紅嵐も大喜びです。
蘭篠がテントを張る間
蓮が見守る中、白嵐と紅嵐は鮎釣りに勤しみ
バケツいっぱいの成果を上げます。
蘭篠がキャンプの鮎は塩焼きと言いますが
白嵐はホロホロジューシィなコンフィ、
紅嵐は皮パリパリのムニエルを所望して
蓮の仲裁にも折れません。
結局、おねだりに負けた蘭篠が
術で車の荷台と自宅の台所を繋げて
2人の望みをかなえてあげて
豪勢な夕食を堪能する事に(笑)
2人が寝床で安らかな眠りにつくと
蘭篠は蓮を星見酒に誘うのですが…
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
1頁2段組み12頁とかなり長い番外編は
初めての家族旅行のお話です。
子狐達との掛け合いも狼旦那との絡みも
個々の持ち味が存分に活かさけてる♪
昼間は
白嵐と紅嵐の鮎釣りを楽しんだ蓮ですが
夜は蘭篠に大人の時間へと誘われます。
蘭篠は夕食時のビールで狼姿なので
星見酒といいならも所望したのは
アルコールの入っていないにごり酒(笑)
なんとかかわそうとする蓮ですが
蘭篠には抵抗さえも逆効果で
舌でイカされてしまいます。
仕上げに人間に戻った蘭篠にも
可愛がられてしまうオチまで
とっても楽しく読めました。
蓮の抵抗が
結局は全て無駄っていうのが
一番ツボでした(^-^)v