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koto no hanabi
出版社による特典おまけ小冊子。京介(攻め)の視点です。
恋人の博雪(受け)を誘って花火大会にきた京介。休みくらい何もかも忘れて楽しみたいと思いつつも、つい不審者に目を向けてしまったり、幽界のものを見てしまう。同じ警察署の婦人警官たちを発見して、見つからないようにとお面をかぶるも、あっさりと見破られてます。相手をしている間に博雪を見失ってしまい、慌てて探しますが…という話です。
表紙・裏表紙を除いて6ページのSSなのですが、読み応えがあります。
京介が子供の頃に会った狐の少年が登場し、この世でないものたちに囲まれて花火を見ることになる二人。なのに、怖くない。互いに自分の「守り刀」「刀守」だと言う二人には、この先はなんの不安もない安定感がありました。
携帯電話がなくても京介を見つけられる、京介から視線を外したことがない、とさらりと告げる博雪は、「男前な受け」そのものだと思います。京介は「俺」、博雪は「おれ」という一人称も凝っているなぁと思いました。