縞馬
beautiful garden
まだ知り合って三週間目のセフレ関係だった時のお話です。
本編では倫視点の場面での伊東視点からの前後を含めたお話です。
金曜日の午後、伊東が倫に仕事のスケジュール確認のメールを送った。その文末に
「今日のご都合はいかがですか」と添えて。
しかし送った後に、なぜ公私混同をするような事をしてしまったのか、呆れてもう会わないと言われるのではないかと気をもんでいた伊東でしたが
しかし、すぐ倫から返事がきて、その文末に
「9時以降でお願いします」という一文にほっとし、夜には会えると、嬉しくなります。
倫の所へ行く前に食品売場でワインやチーズや惣菜を買い求めますが、伊東は当たり前のように倫と一緒にワインを、あけて金曜の夜を楽しむつもりでいるという事と、倫はそんな事を望んでいないのではという可能性に思いあたります。
初めて自分の本当の欲求に応えてくれる相手ができて、浮かれている自覚があるものの、深みにはまるような交流はしない方がいいとわかってもいる。
でも、もう少し倫の事を知りたいし、自分の事も知って欲しい。
…何の為に?
一生懸命なにげないふうに装いぶっきらぼうに話す伊東が自分の気持ちの変化に戸惑いながら、何かが変わる予感をしっかりと感じている様子が、倫の部屋に訪れた際の伊東視点で書かれたお話でした。
本編途中、伊東が初めてワインを買って倫の元を訪れた時の様子を、伊東視点で。
倫へ今日の都合を訊ねるメールを送り、9時以降に、という返事をもらった伊東。
ワインとチーズやデリを見繕ってはみたものの、果たして倫が自分とそんな時間を過ごしてくれるのか。
倫との距離をもう少しだけ縮めてみたい。
倫を知りたいし、自分のことも知ってほしい。
そんな自分の気持ちが何なのか、深く考えられない伊東の戸惑いや安堵など、繊細な気持ちの揺らぎが、よくわかるステキなペーパーです。
このワインが、少しずつ2人の距離を変えていくんだなぁ(*^^*)