茶鬼
kiss harapeko kumo cer.
この小冊子「三村と片桐」に入っていたので、こちらの本編腹ペコ蜘蛛を読んでいないと何?と実に摩訶不思議なお話でしょう。
でも、この摩訶不思議が興味をそそる短編でもあるのでしょう。
そして、本編を読んでこれを読むと実に千歳の複雑さが見えて、コイツー!何なんだよwと思いつつも、孝生はスゲー奴だ、と感心もするのです。が、、、
もし千歳に孝生はすごい賢いとか褒めたら、そうだろう~そうだろう~俺が育てたんだぜとか鼻高々に自慢しそうかも?とか想像したりしてw
でも、しっかりそこには執着と独占欲と甘えという「愛」があるのではなかろか?とも思うのでありました。
孝生のキスに22点と評価する千歳。
それなりに自分で調べたりして努力しているのに、玄人のおねーちゃんトコ行ってこいと酷い言葉を言いつつ、先回りしてけん制をかけるズルイ大人の千歳。
実は彼は紫の上を育成しているような充足感も覚えているようなのだが、教えるのは仕事だけ、と割り切っている。
だけど、その上を超えて行くのですよ、孝生は!
下手なのは経験が少ないから当たり前、千歳としかするつもりもないから、ならば千歳で数をこなすと・・・
千歳は飽きるどころか、絶対孝生にもう絡め取られているのだと思う。
彼のほうが孝生の蟻地獄に足を踏み入れちゃったんでは・・・?
この先が楽しみな思わずニヤリとするSSでした。
こんなSSでもやっぱり上手いなぁ~♪
この小冊子だけを読んだ最初の時は、
イマイチよく分からないような…?と思ったのですが、
本編のコミックを読んでからだと、グッと良さが増しますねぇ♪
本編で千歳と初めてエッチして、
回数を重ねても「おっかなびっくりな手つき」と言われていた孝生。
キスもあまり上手くないようで、
千歳からは「22点」と評される。
「金やるから、玄人のねーちゃんトコ行って来い」まで言われちゃう。
(なかなかひどいセリフだなー)
そんな千歳は、
孝生を自分好みに育てようとしているらしい。
「紫の上計画」として。
でも、仕事以外のことを手取り足取り教えてあげるつもりはない。
なかなか難しい男だね…
でも、孝生は孝生でちゃんとそんな千歳のことを分かっている。
だから、
キスの方法を他の人に教えてもらおうとはしないし、
千歳から教えてもらおうともしない。
ちゃんと言われた通り、千歳をよく見ていたってことなのかな…?
ひとまわり以上年下の孝生にそうやって理解されて、
千歳は今日もまたひとつ甘える…
少しずつ甘えて、甘えて、いつか、
「俺も幸せだ」って笑って言える日がくるといいな…。
『腹ペコ蜘蛛と長い階段』を読んでからこの小冊子を読む事をおすすめします。
2人の強い繋がりがよりよく分かります。
小冊子を先に読むと、よくわからない関係のメインの2人。
絵が綺麗なのでキスシーンだけでも萌える事は可能。
想像をたくみに脳みそをフルに使いきりましょう。
2人共素直じゃない。捻じ曲がっています。
天邪鬼な性格ゆえ繋がっている関係というか。
もちろん、お互い好きなんだろうけど。
なんだかんだとうまく操縦しているのは『孝生』だと思う。
ガンバレ~と応援したくなる小冊子でした。