千夏子
ai no kotodama
紺野けい子さんのコミックス「愛の言霊」の映画ですが、原作とはキャラクターの印象がけっこう違いました。
大谷と立花は、原作でもどっちが受けとか攻めとかいう関係にはなっていません。
でも、どちらか受けっぽい攻めっぽいタイプかというと、原作では大谷がかわいい感じの顔で、立花がイケメン系でした。
でもこの映画では、大谷がガタイのいいイケメンで、立花が華奢で綺麗な感じでした。
原作とイメージ違うと思ったのですが、すぐ違和感にも慣れて、映画は映画でおもしろかったです。ちょっと、大谷の嫉妬が強調されすぎていた気もしましたが…。
実写のBLは初めてだったのですが、特に抵抗もなく、青春映画みたいな感覚で見ていました。
ただ、ラブシーンで歌が流れるのはなんかこっぱずかしかったです。
簡単にストーリーを説明すると、同棲している大学生カップルの前に、高校時代に親しかった女の子が現れて、嫉妬して喧嘩して、でも最後は丸く収まる感じです。話を整理するのが苦手なので乱暴すぎる要約ですみません。
その女の子、ゆきちゃんなんですが、大谷・立花のイメージギャップよりさらにギャップがありました。
原作ではもっと、サバサバしてるけど女らしいイイ女だったのに、変にぶりっこになっちゃって残念でした。
ゆきちゃんが実は大谷のことが好きだったと遠回し(?)に言うシーンがあるのですが、原作ではサッパリ言っていたからこそいじらしさが感じられたのに、しどろもどろの口調で言っていて…原作のゆきちゃん大好きなので、こんなのゆきちゃんじゃない!って思いました。
紺野さんの描く女性キャラはBLの当て馬でも魅力的で好きなので、映画で全然違うキャラになっちゃって、ちょっとがっかりでした。
ゆきちゃん役の女優さんが悪いというより、こういうゆきちゃん像を求めただろう演出側がちょっと…という感じです。
でも、ゆきちゃんのことは置いておいて、大谷と立花の二人にフォーカスすれば、とてもいい映画だったと個人的には言えます。
ふたりの喧嘩してないときのやりとりは本当にかわいくて和みます。喧嘩中のすれ違いは切ないです。