橘盾
2人の会話だけですが、癒される1枚です。好きだ!
二ーナは、業界からの妬みをネタに、陽光と話しています。
二ーナは音楽家、陽光は俳優として、今は順調な2人だけれど、暗く足掻いていた時期はあった。
「何も知らないからね」「まぁな・・・」
(何だか、長い付き合いの納得が微笑ましい~♪)
そこにふと、二ーナが、
「だけど、たまに自分がどこにいるか分からなくなる」と提議。
陽光も
「俺も時々、今、人生のどこら辺にいてどこに行くのかって(分からなくなる)」と同意する。
だけど、陽光は前向きに、
「出来る事は1つだけ、後悔しない様に、やりたいようにやる」ときっぱりと言い切った。
(カッコイイぞっ!陽光!)
周りがどう変わろうと、二ーナと陽光の互いの価値は変わらない。
この揺るぎないものがあれば、
人生という重力の無い海の、どこで浮かんでいようと流れていようと淀んでいようと、自分の足元は確かなのだ。
2人は、これから先の人生のそれを思い巡らしていく・・・。
本文は、その時々の2人の動きもちゃんとあって、会話も詳細です。
その雰囲気が、とてもとても良いのです。
2人のこれからの人生語りを、隙間から覗かさせてもらったような、そんな素敵なSSでした♪
本編後、デビューを果たして上京してきたニーナは陽光と同じマンションの3階と5階に住んでいます。
実質デビューとなった映画の主題歌がヒットしたニーナ。
売れない下積みも経験し、映画の成功でスターダムに上がった陽光。
二人の立場はにているのかもしれない。
ヒット曲を出したことで同業に嫌味を言われたニーナは、ふと考える。
一体自分はどこにいるんだろう。
そんな時、7歳も年下の陽光は的確な言葉ニーナにくれる。
「先のことはわからない」
「世間の評価は変わっても自分にとってのニーナの価値は変わらない。」「そういう場所があるからどこへでも行ける」
一瞬不安になって自分がどこにいるのかも解らなくなる時、互いの存在がその目印としていつもあることの安心感。
そんな関係であることが、とてもとても素晴らしい二人なのだと、
改めて感じさせるショートでした。
何でもないエピソードなのに、言葉が胸を打ちます!
本編を終えて~なひとコマでしたね。
これといって何か突飛なことがあるわけでなく
8年も一緒にいる二人なので、初々しい感じでもなく。
けれど枯れた熟年カップルのそれでもなく。
二人の関係をよく表しているというか、ふわんとした
二人の柔らかい雰囲気が伝わるひとコマでした(*´∀`*)
それこそ、タイトルにあるとおり、そらをふわふわ浮いているような
くるくる空を旋回する鳥になったような。そんな気持ちにさせていただきました。
ニーナの太陽というべき陽の光・陽光。
幸せな絵図が浮かびました。や、うん。好き