てんてん
gokuraku aruto hito ha ifu
本品は『極楽あると人は言ふ』の
フェア店特典ペーパーです。
本編後、那須野邸での真夜中の出来事です。
天満は那須野邸の家事を任せている使用人から
最近夜中になると厨房から不気味な音と声が聞こえ
使用人たちがおびえていると訴えられます。
振り乱した長い髪の隙間に
2本の角を生やし、笑いながら一心不乱に出刃包丁を研ぐ
大柄な女を目撃した者もいると言い
怯えて辞めてしまった女中もいると訴えられては
天満も対策をしないわけにはいきません。
その日の真夜中に厨房に行ってみると
シャーッ、シャーッという不気味な音と
悦に入ったような洞井越えが聞こえてきて・・・
B5サイズ片面にて天満と濡羽のお話になります。
普通の人間がビビる理由がよくわかるとともに
その正体にも心当たりがあり
天満がいらだち紛れに厨房の扉を蹴破ると
ゆらりと振り返ったのは
にぃと唇を吊り上げてほほ笑む美貌の濡羽でした。
濡羽は鉢巻きを締めて火のついた蝋燭を挟んでいて
角に見間違われたのもさもありなん、状態です。
濡羽によれば鋼志郎に食べてもらう
料理の練習をしていたらしいのですが
調理台にばらばらになった魚や肉の塊が散乱していて
血飛沫がまき散らされて原形をとどめておらず
こんなものを人間の鋼志郎が食べたら腹を壊すと
不満居ながら料理の手ほどきをする天満でしたが
結果は散々になるらしいという
笑える小話でした。
真夜中の濡羽は壮絶に怖そうですよね (^-^A)