「転生ドクターは聖なる御子を孕む」フェア店舗限定ペーパー 「la magie」

記憶の中に眠る優しさ

本品は『転生ドクターは聖なる御子を孕む』の
フェア店特典ペーパーです。

本編後、3才になったフレデリックのお話です。

国王に即位してからリシャールの日々は多忙を極め
時にはセナも国王に代わって謁見を受けたり
さまざまな決定を下す立場となります。

今日は王宮にジャックが遊びに来ていましたが
どうやらシモンとの剣の稽古すら難しくなってきた
リシャールに連れていかれたようで
フレデリックはセナと遊びたいと言い出します。

外は曇り空で少し肌寒く、
フレデリックに風邪を引かせるわけにはいかないと
しばし考えたセナは今まで見ていた書類の山の中に
書き損じの髪が数枚混じりこんでいるのを見つけます。

セナはフレデリックに「魔法を見せてあげる」と
書き損じの髪を正方形に切って
複雑な折り目を付け始め･･･

A4サイズ片面にてセナがつかう魔法のお話です。

部屋に入ってきたリシャールが
すやすやと眠るフレデリックを見て微笑ます。

セナは剣の稽古をしてきたリシャールの着替えを手伝いますが
眠る間もなく忙しい人とつかの間でも触れ合いたいと思い
背中に頬を寄せます。

するとリシャールはセナを
自分の前に回して優しく抱きしめ、キスを仕掛けますが
その時反射的に震えたセナの指が何かを床に落とし、
リシャールは名残惜しげにセナを離す事になります。

リシャールがふわりと拾い上げたのは
繊細に髪を織り込んで作った薔薇の花で
リシャールはその花をセナの耳の上に飾り
「ずっと魔法をかけておくれ」と再びキスをする

･･･というその後の日々が描かれていました。

リシャールの王配として、
フレデリックの母として現世に慣れてきたセナの中に
残っている前世の記憶が優しいモノであり

それが親子の新しい思い出になっていく展開に
じんわりと温かな優しさを感じました。