てんてん
tensai madoushi no kahogo na dekiai
本品は『天才魔導士の過保護な溺愛』のコミコミ特典ペーパーです。
本編幕間、ヴァレンテが魔物の噴出地への向かうお話です。
その夜、ヴァレンテは
生まれたばかりの月がやけに赤い事に眉を寄せます。
紅い月はこれまでにも幾度もありましたが、
魔物の噴出は4年前から起きていません。
ヴァレンテはすぐに外に出られるよう、
ジャケットとマントをアトリエに持ち込み
ランプの光のもとで魔物のスケッチを
ぼんやりと眺めていました。
こんな晩だからなのか、
絵を見ているはずなのに半年前からあっていない
恋人の顔がちらついてしょうがありません。
エリオは今何をしているのだろう。
ヴァレンテは余裕のあるふりをして送り出すのが
師匠だった者の最後の務めだと思いつつも
エリオが手の届かない床に行ってしまう気がして
叫びだしたくなるほど怖かったのです。
俺がもっと優れた指導者だったら
エリオはここを出ていく事はなかつたんだろうか。
気が滅入りそうになり
アトリエを出ようとしたその時、
部屋中のものがカタカタと揺れ・・・
B5サイズ4つ折り両面にてヴァレンテ視点での
エリオへ思いが語られるお話です。
青い顔をしたじゅぜつべを見てヴァレンテは
厳しい表情で頷き、噴出が起きた地へと向かいます。
マリーノ家の紋章を描くと
あちこちからヴァレンテに応えた討伐士の
ウルス語のイニシャルがさらに上がります。
そしてひょろりとした火の球が上がるのを見た
ヴァレンテは歯を食いしばり、かの地を目指す
・・・という本編裏事情でした。
これだけ読む方はいないと思いますが、
本品単品読みだと楽しみ半減ですが
本編と読むとムフフっな小話でした (^m^)
念のため、エロは全くありません。
この後の盛り上がりがいい♪って萌える感じです。