てんてん
sukinara zutto issho
本品は『好きならずっと一緒』のアマゾン限定特典ペーパーです。
本編後、大吾視点での過去回想になります。
大吾はまっすぐな人間が好きです。友人の毛利は理想に近い男
でしたが、既に根岸という男の恋人で、他人と争ってまで奪い
たいほどには惚れていませんでした。
毛利は大吾の話を贅沢だと言いますが、大吾自身もそれは自覚し
ています。バイで男女どちらでも相手にするし、会社社長で容姿
だって自信があるのに、結婚もしていませんし、パートナーも
いないのは理想が高いというしかないと思うのです。
縁側でそんな話をしていると裕太が小さな手で湯のみを大事そう
に抱えて「だーご、お茶」とよちよち近づいてきて・・・
B5サイズ片面にて大吾の裕太への想いが語られています。
裕太は毛利の恋人である茂木氏の甥っ子です。根岸が引き取り、
毛利と2人で育てています。裕太は万全とは言えない家庭環境の
せいかちょっと遠慮がちで、無邪気で、幼児特有の正しさと
純真さをもついい子でした。
大吾は祖父とあまり上手くいっておらず、毛利が祖父の元に
裕太を連れて来るになると、祖父と大吾の間を取り持つ最高の
緩衝材となっていきます。
「はい」と小さな手で差し出す湯飲みを受け取ると思わず笑顔に
なります。礼を言うとにこにこ笑い、大吾が「大きくなったら
俺の嫁さんになるか?」というと「男の子だからならない」と
言いながらも、悲しそうに「大吾が嫌いか」と問えば「好きっ!」
と抱きついてきてくれるのです。
このまま素直で可愛い大人になったらきっと好きになるだろうと
思いながらも、裕太も変って反抗期とかで変わってしまい、
自分も決まった相手が見つかっているだろう・・・
と思っていたのに、大学生になってハウスキーパーとして通って
きている裕太はあの頃よりはナマイキにはなった者の変わらず
素直で純真で、大吾はいい年のオッサンになったにも関わらず
まだ理想の相手と恋愛したいと思い続けていました。
そして一番理想に近いのは裕太であり、長い時間彼を見ていて
裕太と恋愛をしたいと思うようになっていたのです。
早く大人になれ。俺を男として意識しろ。
今夜もせっせと大吾の夕飯を作る裕太は、まだ大吾の心の気声を
知らない
・・・という本編では語られない大吾の想いが見えるお話でした。
裕太視点の本編では大吾はけっこう遊び人ぽく、本気度があまり
伝わりません。そんな大吾の気持ちの移り変わりが覗ける楽しい
番外編でした (^・^)
※他店舗特典(レビュー済)
コミコミ特典は大吾視点での後日談、
フェア店特典は裕太視点での後日談になります。