てんてん
jaryu no tsugai
本品は『邪竜の番』のフェア書店特典ペーパーです。
本編後、マリウス視点でのノアを孵化してから3年後のお話になります。
本日、マリウスは今年開墾したばかりの畑に植えた野菜の育ち具合を見
て回っています。日照りと水質が改善されたおかげで、下界はとても肥
沃な土地になっていました。
根菜類の生育具合は問題なく、試しに植えた葉物野菜もみずみずしく育
っていて、子供達が好きな煮物にも使えそうだと思っていると、マリウ
スを呼ぶ圭とノアの声が聞こえてきて・・・
B5版(書店により版違い)片面で、変革されたレシディアの様子がわかる
ほのぼの後日談です♪
マリウスが顔を上げると集落のある洞窟の出口の方から、圭を乗せた
ノアが飛んでくるところでした。どうやらマリウスの昼食を持ってきて
くれたようです。
ノアは友達のいる森に行くようで、圭を畑の縁にひょいと径を降ろして、
黄金竜は太陽の光を反射させて飛んでいきます。
3年ほど前に孵化したノアはまだ成竜にはなっていませんが、マリウスよ
りもずっと大きく成長し、新しい竜の王としてレシディアを力強い竜脈
で満たしてくれています。
昼食はタオとルカと3人で作ったというサンドウィッチです。畑仕事の合
間に食べるには手軽で美味しい料理です。マリウスが美味しいと言うと
圭が同意して少し得意げな顔で微笑みました。
マリウスは明るい陽光と畑を抜けていく風邪の心地よさ、外で食べる食事
の美味しさと、何より愛する番の笑顔に囲まれて、今がとても幸福である
事に喜びを感じます。
一族の罪を贖い、私欲を捨てて弱き者達の為だけに生きてきたかつての生
き方はとても独りよがりな生き方だったとも圭とノアが教えてくれました。
愛しい番を抱き寄せてこれからも2人で刻む時間を大切に守っていこう
・・・とマリウスが決意を新たにしての終幕です。
できたらもう少しラブイチャな展開が欲しかったので「萌」としました。
己を律して生きてきたマリウスが圭やノアを得た事で、変化していった事
は本編でも伺えましたが、本人視点で読めたのが良かったです♪