てんてん
akujiki
本品は『悪食』のコミコミオリジナル特典ペーパーです。
本編後、泉里視点で水琴の東京生活が描かれています。
水琴が東京の泉里の元に引っ越してきてから、水琴は合う人々を悉く
魅了します。
正体不明の「妖精画家」だったということに事実に加え、本物の妖精
だと言われても納得するような容姿で、美に対する情熱を持つものな
ら誰でも、自らの筆で描きとりくなるに違いありません。
水琴はある夜の入浴前、前髪が長くなったからと無造作に切ろうとし
ていて、泉里をびっくりさせます。しかも散髪用でもない普通の文房
具のハサミを使用していて、慌てて止めに入ったら水琴はきょとんと
して今までも自分で切ってきたと言います。
確かに桐ケ島では美容院などは無かったけれど麓の村には床屋があっ
たはずです。今後は泉里の行きつけの美容院に行く事を約束させ、善
は急げとばかりに泉里は翌日の予約を取り付けます。
そして向かった美容院で泉里を長年担当する美容師は普段物静かな女
性なのに、水琴を見るなり歓声を上げて目をきらきら輝かせます。
しかもカットを終えて垢抜けて美貌に磨きがかかった水琴をうっとり
眺めた上でぜひコンテストのカットモデルにと懇願したのです。
泉里は水琴を見世物にするなど冗談ではないと言下に断ります。泉里
は水琴のパトロンとして描く事に集中できる環境を与え、余計な雑音
を祓うのが務めでもあるのです。
泉里は若い愛人に入れ込み、やたらと飾り立てたがる人種をどちらか
というと蔑視していたはずなのに、今や自分を救ってくれた天使には
最高のものを与えたいと願い、水琴のための買い物が楽しくて仕方が
なかったのです。
喉の渇きを覚えて目覚めた今も腕の中で安らかな寝息を立てる少年が
愛おしくてなりません。ほんの数時間前までこの華奢な身体が軋むほ
ど絡み合い、艶めいた嬌声を上げさせていたと思い出すだけで容易く
熱を帯びる程です。
そんな泉里の視線の先で水琴がうっすらと目を開けて・・・
B5サイズ片面ですがいつもの四つ折りじゃなく5段組のボリュームで
泉里の溢れる水琴愛が語られていました♪
泉里は水琴に己の燃え上がる欲望を気付かれたのかと思いますが、水
琴はふにゃりと笑って「急に寒くなって一生懸命探しても、泉里さん
がどこにも居なかったから不安で」など夢現の中で自分を探していた
と言うのです。
泉里が募った愛おしさのままにほっそりした身体を抱き込めば、水琴
はいそいそと泉里の胸に抱きついて脚を絡めてきて「泉里さん、あっ
たかい」と嬉しそうに呟かれます。
泉里が水琴を「湯たんぽのように温かい」と言うと、水琴は子供だと
いう意味に取ったらしくむうと唇を尖らせます。泉里はそんな事は思
っていない照明にと無防備な耳朶を食み、しっとりと濡れた尻の淡い
に指を忍ばせる
・・・という泉里の水琴への情欲と独占欲が溢れるSSでした(笑)恋人を
無自覚に煽る水琴も悪い様な気がしますが、水琴も泉里が大好きなら
なんら問題はないですよね。
本編はスパダリな泉里でしたが、泉里視点だと宮緒さんお得意のワン
コな執着攻の一面が見え隠れしているのも楽しかったです (^m^)