てんてん
shiroi mori
本品は『白い森 ~白虎と雪豹のもふもふ大陸の旅~』のコミコミ
オリジナル特典小冊子です。
本編後、タイラー一家がピクニックに行くお話です。
最近、チトセが産んだ双子は脚回りがしっかりしてきて、家の1階
を縦横無尽に走り回り、少々手を焼いています。
昨日は暖炉に入り込み煤だらけでネイサンに発見されましたし、
一昨日はダイニングの椅子を2匹がかりで引き倒していました。元
から獣身のオリバーはもちろん、ユーリも獣身の快適さに気付いて
いる様で人身に戻る気配は全くありません。
タイラーは運動不足なのかもしれないとどこか走り回れるところに
連れていこうかと提案し、チトセはピクニックを提案します。どこ
かいい所はないかと言い出したところで、ネイサンも参加表明をし
ます。
しかし、しばらく前まで悪阻が酷かったネイサンを心配したスター
クはいつ具合が悪くなるかもしれないから外出には反対のようです。
対してネイサンは外の空気を吸いたいし、チビたちの初めてのピク
ニックに参加できないなんてズルいと言ってききません。
とりあえずはバルテシオンの判断をと診療所に向かった2人でした
がネイサンが意気揚々と、スタークが苦虫を噛み潰したような表情
で帰ってくれば結果は一目瞭然です。
チヒロは2人を取り持とうと、日帰りで帰れる場所でネイサンが具合
が悪くなったらスタークが診療所に抱いて走れる場所を提案すると、
タイラーは賛同しますが、スタークは初めてのピクニックが散歩も
どきでは可哀そうだと申し訳なさそうにします。
チトセはスタークの話しぶりに違和感を覚え・・・
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)2段組12頁にて、双子達
が初めてのピクニックをするお話になります♪
スタークたちにとっては以前ドリスにむかう途中で寄り道した感じ
のものがピクニックのようですが、チトセにとってそれはキャンプ
の域でピクニックとは公園でお弁当を食べて日向ぼっこして帰って
くる感じなので問題はありません。
早速翌朝、まだ夢の中のチビ達を籠の中に6人はピクニックに出発
します。目的地は都の南側にある草原で歩きなら3~4時間の場所
でしたが、道中も順調で思ったより早く辿り着いた頃には、チビ達
も起きだして興味津々そうです。
草原ではチビ達もネイサンも嬉しそうで、チトセ達も楽しくなりま
す。チビ達は伸びた草に隠れて追いかける大人達の方が大変そうで
す。チトセはチビ達の成長の速さにちょっぴり寂しさを覚えつつも
今日の日を忘れないだろうと幸せを噛みしめる
・・・というほっこりするほのぼのしたお話でした。ピクニックの概念
が違い過ぎるのは体力が有り余る獣人だからでしょうかね。
タイラーは相変わらず良き父、良き伴侶で、チビ達のやんちゃぷりも
すごく可愛いく、ネイサンとスタークの掛け合いも第三者目線で見る
と犬も食わないラブイチャでした (^-^)